進化したビジネスタイプのホテル
今、デザインも快適さもランクアップ!!
「Hotel day by day(ホテル・デイ・バイ・デイ)」浜松/静岡県
ホテルへBon Voyage 2010.02.12
メイン・エントランス
ホテル名「day by day」を辞書で引くと、'日々' '1日1日'というような意味があります。そして、このホテルの基盤となるコンセプトの一説には、「また泊まりたいと何度もお越しいただけるホテルでありたい」という言葉も語られています。余計なものの無いシンプルでスタイリッシュなデザイン、自分のオフィスのように、遠慮なく自由に使える空間がたっぷり作られた1階のスペース、そこには明るい陽射しが差し込むガラス戸に囲まれたカフェ・スペース「d-Café」も作られていて、朝食はここで提供されています。好天の日や、温かな季節には空気が通るよう全面開放可能なガラス戸です。
(左)すっきりしたエントランス・ロビーの一角(右)ロビーラウンジ
ここに泊まったゲストたちは、キラキラと朝の陽射しを受けながらこの空間で、コンチネンタル・ブレックファスト(焼きたてパン、ゆでたまご、挽きたてコーヒー)が無料サービスという恩恵を受け、1日が始まるわけですね。
(左)壁には地元のアーティストの写真が飾られている「d-Café」(右)コンチネンタル・ブレックファスト
JR浜松駅からは、アクトシティ2階に作られている空中道路を散歩がてら徒歩8分という、交通至便の場所にあるとは思えないほど閑静な場所に建っています。
客室はシングル(12~13.1㎡)、ダブル(18.8㎡)、デラックス(24.3㎡)の3種類が用意され、心地いい眠りやリラックスを提供しようと細かい配慮がありました。全室シモンズベッドが使用されていること、シーツのこだわり、着心地のいいオリジナルナイティなど、アメニティのこだわりの他、10階は女性専用フロアとなっているのも女性ビジネス利用や女性一人旅には嬉しい限りです。
(左)「d-Café」の雑誌コーナー(右)ダブルの客室
私はこれほどリーズナブルなビジネス型のホテルに、これほど日本的で細やかな配慮が行き届いていることにも感心させられました。同時に、この地の文化や空気感を知って欲しいということで、写真家「安珠」の作品をカフェの壁一杯に飾り、地域性を演出していることにも好感が持てました。ホテルや旅館において最も大切なことは'ホスピタリティである'と一言でかたずけられがちですが、実は、これからはこうした'地域性'そこにしかない'文化や個性'を提供することこそ大変な宿泊施設の付加価値だと思っています。
仕事柄、世界中のウルトラ・ラグジュアリィなホテルやセレブなリゾート、シティホテルやビジネスホテル、日本旅館、イン、オーベルジュと泊まり歩いていますが、本当に日本のビジネスホテルの進化は目覚しい。安ければ安いなりに...という時代はもうとっくに終わっています。何を持って快適と感じるか、利用する人たちがより賢くなって選ぶ時代でもあり、期待以上のリーズナブルなホテルが出現してきているようです。ライフスタイル全体がデザイン化の時代なのでしょう。(K.S)
Hotel day by day
(ホテル・デイ・バイ・デイ)
静岡県浜松市中区中央3-10-25
☏ 053-452-6600 Fax 053-452-6601
www.hotel-daybyday.sala.jp/
部屋数/133室
料金/(税込室料)シングルルーム6300~6800円、ダブルルーム
1名利用8800円、2名利用10500円、デラックスルーム
1名利用10500円、2名利用12600円、
予約/053-452-6600、またはオンライン予約

Kyoko Sekine
ホテルジャーナリスト
スイス山岳地での観光局勤務、その後の仏語通訳を経て94年から現職。世界のホテルや旅館の「環境問題、癒し、もてなし」を主題に現場取材を貫く。スクープも多々、雑誌、新聞、ウェブを中心に連載多数。ホテルのコンサルタント、アドバイザーも。著書多数。
http://www.kyokosekine.com