浦東に一段と高い摩天楼、
世界最高所に高級ホテルが誕生。
「Park Hyatt Shangahi(パーク ハイアット 上海)」上海浦東地区/中国

sekine1204_a.jpg左が「ジンマオタワー」、右の一番高いビルが「パーク ハイアット 上海」が入る「上海ワールドファイナンシャルセンタービル」

 空に届きそうな...と形容してもまんざら嘘ではなさそうなほど高い場所に、2008年11月5日、最高級ホテル「パーク ハイアット 上海」がオープンしました。そのビルの高さは492m。場所は、開発が進む上海のビジネス中心地、浦東地区です。ちょうどあの有名なバンドとは黄浦江を挟んで対岸に当たる新しい地区です。

 今まで首を上に折るように見上げていた近未来の世界を髣髴とさせる上海テレビ塔や、かつてその高さを世界に誇った「ジンマオタワー」(「グランド ハイアット 上海」のあるビル)は、もはやこの「パーク ハイアット 上海」からは目線よりも下に見えているのですから、驚きです。

sekine1204_b.jpg客室からの景色、対岸のバンドを眺めるパノラマ

「パーク ハイアット 上海」が入るこの超高層ビル「上海ワールドファイナンシャルセンタービル」(101階建て)の中で、ホテルはその79階から93階を占有しています。ロビーは87階。「ザ・リビングルーム」と呼ばれ、朝から晩まで人の絶えない人気のロビーラウンジが中心です。館内のインテリアを手掛けたのは、ニューヨーク在住の気鋭のデザイナー、トニー・チー氏。今までには無かった新しい感覚の'チャイニーズ・レジデンス'を表現しているといいます。'暮らすように滞在する'感じですよね。全体的にとても贅沢で高級感に溢れ、レストラン、バー、スパ、ミーティングルーム、プールなど、さすがにパークハイアットらしく充実した設備もさることながら、たった174室という中国ではとても少なめの客室は79階から84階までを占め、いかにもプライバシーを尊重したレジデンシャル風な趣があります。

sekine1204_h.jpg(左)夜のタワーの外観(右)アーティストの個性が香るバー

sekine1204_d.jpg(左)91階レストランには天の川をイメージしたオブジェが設置されている(右)85階にあるプール

 目には見えないところにまで気を使っていることにも驚かされます。館内の空気は、スイス製のイオンエアーで清浄されていて自然環境と同じ爽やかさに調整されているといいます。雑踏や誇り、排気ガスで、お世辞にもキレイとはいえない上海の空気ですから、館内でホット深呼吸するのも当然です。水や食事の安全性にもこだわっているとのことですが、中国では初めてという「変風量システム」の空調コントロールなど、わたしたち滞在者には見えないところもとっても贅沢なのです。

sekine1204_c.jpg(左)チェアマンスイートの玄関ホールには3匹の犬がゲストを待つ (右)「パーク・デラックスルーム」のベッドルーム

sekine1204_i.jpg「パーク・デラックスルーム」のバスルーム

他のホテルと比べるわけではありませんが、中国では未だ徹底されていない'笑顔のサービス'が受けられるのも、世界中からのゲストを意識したグローバル・スタンダードなもてなしが生かされている証拠ですよね。中国が大きく変わっているのも、こうして、世界の最高級ホテルが次々と生まれ、世界中からホテルファンが観光客として訪れることが大きな刺激となっているに違いありません。「パーク ハイアット 上海」のような外資系の高級ホテルの役割は、ただ人を泊めるだけに終始するのではありません。国が文化的にも習慣的にも近代化し、変化していく過程に於いて大きな刺激となっているのです。そんなホテルに滞在し、伝統にも、食事にも、若いスタッフの熱気にも、'新しい中国'をマジマジと肌で感じるのは本当にエキサイティングです。(K.S)


Park Hyatt Shangahi (パーク ハイアット 上海)

200120, 上海浦東, 100 Century Avenue, 中国
Tel (+86)21-6888-1234  Fax (+86)21-6888-3400
http://shanghai.park.hyatt.com/hyatt/hotels/
客室数/174室
料金/CNY.26.000~10,230.00(要問合わせ)
施設:ダイニングルーム、リビングルーム、バー、
100センチュリーアベニュー(100階のレストラン・フロア)、
スパ、室内プール、ジム、会議室、他
アクセス:東京羽田空港から上海虹橋国際空港まで
2時間45分、空港からホテル25km、車で30分。
浦東国際空港からホテル40km、車で45分。
日本での問合せ先/ハイアット ホテルズ アンド リゾーツ
03-3222-4088

Kyoko Sekine

ホテルジャーナリスト

スイス山岳地での観光局勤務、その後の仏語通訳を経て94年から現職。世界のホテルや旅館の「環境問題、癒し、もてなし」を主題に現場取材を貫く。スクープも多々、雑誌、新聞、ウェブを中心に連載多数。ホテルのコンサルタント、アドバイザーも。著書多数。

http://www.kyokosekine.com

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