異彩を放つデザインホテルが人気
掲げるのは、'Exotic Smart Concept'
「The Library (ザ・ライブラリィ)」サムイ島/タイ
ホテルへBon Voyage 2012.06.01
様々な種類のホテルやリゾートが点在するサムイ島ですが、今回はデザインホテルズのメンバー「ザ・ライブラリィ」をご紹介しましょう。サムイ島は海外の投資家達に'金の島'と言わせるほど、タイの観光島の中でもとりわけ魅力のある島といわれています。かつてココナッツに覆われていた野生の静かな島は、現在、多くの海外ホテルチェーン、個性派ホテルなどが進出し、1年を通して観光で賑わっています。
ホテル敷地内メインの庭、プールを通してビーチが望める。
「ザ・ライブラリィ」のマネージング・ダイレクターであるKasemtham Sornsong氏は、海外資本による大きなホテルではなく、サムイ島出身の若者として、この島にサムイ島らしい何かを表現したホテルを造りたいと強く感じていたと言います。プロジェクト・デザイナーのTirawan Songsawat氏の他、総支配人、セールス&マーケティングなど、ホテルを支える重要なスタッフも全員若く、このホテルは、まさにサムイ島の才能に溢れた若者たちのアイデアが結集した事業でありました。そこに生まれたリゾートホテル「ザ・ライブラリィ」は、世界中の若者やアーティストたち、またスタイリッシュなホテル愛好家たちから支持され、人気ホテルとなっています。
(左)ベンチで本を読むオブジェ。(右)プール周囲に造られたウッドデッキとビーチ。
すでに、スパビジネス、コーヒーのアウトレット、書店経営、アクセサリーブランドの構築などで成功を得ていたマネージング・ディレクターのSornsong氏は、美しいチェウエンビーチに面した土地を遺産相続したのをきっかけに、長年の夢であったホテル運営に着手しようと考えたといいます。そして造るのは、あくまでも小さなホテル、ライフスタイルにこだわりを持つ人々のトレンディスポットとなるようなホテルをと、夢を叶えることと成りました。ホテル名はあくまでも本にこだわって「ザ・ライブラリ」と命名。サムイ島初となったエキゾティックでスマートなデザインホテルとしてのデビューでした。
真っ白なライブラリィ「The Libe」の内部。スペースが広く取られミニカフェもある。
レストラン「The Page」の夜景とビーチ際のテラスに並んだテーブル席。
ホテルのハイライトは名前の通り「ザ・ライブラリィ」。旅の出来事を本の1ページにたとえようと考えているのです。美しいビーチに面して建てられており、天井の高い真っ白な建物は一面のガラス張りで、明るく静かで、とても平和な印象を受けます。多くのジャンルの本、雑誌、CD他のメディアを揃え、そこで静かにPCを開くことも可能。ミニ・カフェとしても利用できて、まさにホテルの顔となっています。
(左)スイートルームのリビングエリア。(右)スイートルーム。
(左)スタジオタイプ。(右)印象的なプールの朝焼け。
部屋数は26ユニット(室)。67㎡のスタジオタイプと、76㎡のスイートタイプがあり、いずれも白と黒と赤、そして自然の木調でデザインされたスタイリッシュな部屋が揃っています。最も斬新な驚きは「ヴィヴィッド・レッド」と呼んでいる真っ赤なプールでした。12m×20mのプールがビーチに面した敷地の中心にあり、それが真っ赤な色を放っているのですから、まず目を見張るのは当然ですよね。好きか嫌いかはっきりと分かれるところですが、一つだけ言えることは、若いスタッフのホスピタリティがとても真摯で好印象であったこと。デザインの趣味の問題はともかく、ホテルの基本は温かなもてなし、スタッフの思いやりにありますから、その意味でも好感度の高いホテルです。(K.S)
敷地の中央に造られたヴィヴィッドレッドの個性派プール。
The Library
ザ・ライブラリィ
14/1 Moo 2, Chaweng Beach, Bo Phut, Ko Samui,
Suratthani 84320 Thailand
Tel +66(0)7742 2767 Fax +66(0)7742 2344
www.thelibrary.co.th
客室数:26 ユニット
料金:(室料は1泊2名朝食、税・サ込み)12.947~32.956.バーツ
設備:ライブラリィ「The LIB」、プール、レストラン&バー「The Page」、
フィットネスルーム、会議室、サウナ、美容室、ビジネスセンター、
アクセス:サムイ島へはスワンナプーム国際空港から国内線で
サムイ国際空港まで約1時間。空港から車で20分
連絡先:WEBサイト、又は各旅行代理店

Kyoko Sekine
ホテルジャーナリスト
スイス山岳地での観光局勤務、その後の仏語通訳を経て94年から現職。世界のホテルや旅館の「環境問題、癒し、もてなし」を主題に現場取材を貫く。スクープも多々、雑誌、新聞、ウェブを中心に連載多数。ホテルのコンサルタント、アドバイザーも。著書多数。
http://www.kyokosekine.com