リゾートの醍醐味は、感動的な自然の中で
非日常のステイを楽しめること
野尻湖ホテル エルボスコ
~信濃町/長野県~
ホテルへBon Voyage 2012.11.16
2012年11月10日の夜、長野県黒姫山の麓、野尻湖畔に佇む「野尻湖ホテル エルボスコ」では、第4回目を迎えた秋の特別ディナー「森の収穫祭」が開催されました。通常よりも2週間ほど遅いかも知れない・・・とホテルスタッフの語るとおり、ちょうどこの時期に紅葉のピークを迎えた野尻湖畔のホテルでした。赤、黄、緑のグラデーションがみごとに美しい森に囲まれ、穏やかに晴れ渡った秋の終わりの週末、満席となったレストランに座ったゲストは誰もが本当に幸せそうでした。
紅葉に包まれたホテルのエントランス
付近の情景、 黄昏時の野尻湖
(左)付近の情景、ホテルへと登る道すがら(右)付近の情景、色づいた山をバックに野尻湖とナウマン象のオブジェ
(左)ロビーから俯瞰で見たラウンジ(右)キャプション不明
(左)ロビースペースの作られたライブラリィとミニ・ギャラリー(右)チムニーが焚かれたロビースペース
この日は、エグゼクテエィブ・シェフの小澤真氏と、近くの黒姫の森に住む作家、冒険家、環境保護活動家であるC.W.ニコル氏との食の饗宴でした。二人のシェフが自らゲストの前で盛りつけし、ニコル氏が食の御案内をするというワクワクするディナーは、長野産ワインとのマリアージュも満喫し大満足のフルコース。もちろん、主旨であったニコル氏ご自慢のレシピ「秋のジビエ料理」も登場しました。その日、50名ほどのゲストの7割がリピーターという、なんともプライベート感のある温かな食事会でした。
(左)地産地消、新鮮野菜たっぷりのヘルシー朝食に大満足(右)ホテルのシェフ小澤真氏とC.W.ニコル氏、「秋の収穫祭」当日。Photo by EL BOSCO
「野尻湖ホテル エルボスコ」は、1984年オープンの前身のホテルを、2008年4月、現在のエルボスコに変身させて、高級感漂うリゾートホテルとしてスタートしました。清家清氏による設計は信楽焼瓦を随所に配し、品格を備えながら、いつの時代にも斬新な印象のスタイリッシュな趣があります。落ちつきのある東ウイング、その雰囲気を残しながらもカラフルな色を配しリニューアルされた西ウイングからなり、それぞれにファンの好みが分かれていると言います。客室の窓からは山と湖が望め、11月のこの時期、艶やかな襖絵のように彩られた紅葉と湖を自室で眺めながら言葉を失っていました。
リニューアルが済んだ西館の客室、カラフルな色彩がポイントに
自然と共存するリゾートですから、アクティビティも豊富です。散策、釣り、ボート、妙高高原ゴルフクラブ、タングラム斑尾などでのゴルフなど数え切れませんが、私のお薦めするアクティビティは、ずばり、黒姫高原の散策や2008年8月に総延長80kmのロングトレイルが完成した「信越トレイル」の制覇でしょう。(http://www.shinshu-tabi.com/sekita.html)斑尾山登山口は野尻湖ホテルから徒歩圏内といいますから、来年、新緑の季節には、是非、私もここを目指したい。とにかく、日本の自然は感動的なほど美しいのです・・・。
「野尻湖ホテル エルボスコ」は、まるでヨーロッパのリゾートホテルのように、季節クローズがあります。雪深いこの地、今年のクローズは11月25日のチェックアウトを最後に、来年の春、雪が溶ける早春4月(日程は現在未定)まで、ホテルは長い冬ごもりに入ります。
恒例となった収穫祭ディナーを終え、ホテルには、2012年最後のオープン月と成る静かな季節を味わおうとゲストが訪れています。まるで頑張ったホテルとスタッフの1年を労うかのような顧客達でした。(K.S)
野尻湖ホテル エルボスコ
長野県上水内郡信濃町大字古海4847番地
TEL: 026-258-2111 FAX: 026-258-3205
http://www.nojirikohotel-elbosco.com/
部屋数: 50室
料金:
施設:レストラン、ギャラリィ、ラウンジ、蕎麦バー、
ミーティイングルーム、他
アクセス:東京から長野新幹線「長野駅」乗り換え、
信越本線「黒姫」駅~ホテルバス送迎、15~20分。
料金:(2名1室2食付き1名参考価格/18900円~、2013年度未定)2012年11月25日~2013年4月は休館、オープン日は積雪により未定。

Kyoko Sekine
ホテルジャーナリスト
スイス山岳地での観光局勤務、その後の仏語通訳を経て94年から現職。世界のホテルや旅館の「環境問題、癒し、もてなし」を主題に現場取材を貫く。スクープも多々、雑誌、新聞、ウェブを中心に連載多数。ホテルのコンサルタント、アドバイザーも。著書多数。
http://www.kyokosekine.com