またまた誕生したスタイリッシュなホテル
香港の凄まじいホテル事情
ホテル・ミラ・ムーン
～香港～

毎回、ホテル選びに苦慮するほどホテルの数が多い香港ですが、また新しいとびきりのホテルが誕生しました。スタイリッシュでコンセプトの明解な「ストーリー・ホテル」の誕生です。ホテル名は「ミラ・ムーン」、あの人気ホテル「ザ・ミラ香港」の姉妹ホテルでもあります。香港のホテルは、オープンするごとにクオリティが高まっています。

レセプション・エリア

　ソフトオープンは2013年10月、グランドオープンは2013年11月21日というまだピカピカの1年生ですが、すでに実力派のような趣さえ感じます。ホテルの特徴は、全客室91室と小規模であること、そしてコンセプトの明解なブティック型ホテルで、ホテルグループ初の「ストーリー・ホテル」の誕生といいます。ソフトオープン時から外国の旅行誌やファッション誌で紹介されていたこともあり、その人気は、'満室'の日が多いことにも現れています。ホテル名の通り、テーマは'月'にあり、ホテルのロゴマークには'ウサギ'が使われています。館内には月の女神と翡翠（ひすい）のウサギをモチーフに中秋節を象徴する模様が随所にあしらわれ、それらの得や模様によりおとぎ話が展開されています。

各階の廊下の突き当たりにはウサギと月が、カーペットにもシンボルの花'牡丹'が描かれている。

レセプションフロアにあるバー。

ウルトラモダンなロビーには中国の伝統音楽が流され、館内は白を基調に、差し色は赤や黒、室内にはそれらに加えて木調の茶が加わっています。特に豪華なのはバスルームです。タイル壁には赤のモザイク製の花'牡丹'が描かれ、この花は中国を象徴する花として通路やカーテンなどにも描かれています。

Full Moon King／Photos: Mira Moon

Full Moon Bath Room／Photos: Mira Moon

New Moon Twin／Photos: Mira Moon

ベッドサイドに置かれているクラシカルなテーブル

面白いのは客室のカテゴリーの名前です。「フルムーン、ハーフムーン、ニュームーン、ムーンシャイン」など、月に纏わる名が付けられているので、その日の気分で選ぶのも、予算で選ぶのも高揚しますよね。そんなホテルのコンセプトは'ロマンとモダン・チャイニーズのデザイン'斬新さが多いホテルですが、美人揃いの若いスタッフ全員の爪がお揃いのネールでした。白いネールに赤いウサギ描かれたネールも制服の一環だといいます。

レセプションフロアにあるレストラのテラス席

アイテムが充分に揃う朝食

Main Course :インターナショナルキュジーヌ「Che Che Ravioli」／Photos: Mira Moon

　建築デザインを手掛けたのは、ワールドワイドな不動産設計企業で知られたジョン・ヒチコックス氏。そして世界的デザイナー、フィリップ・スタルク氏とオランダのマルセル・ワンダース氏の設立したデザイン事務所「Wanders & Yoo（ユー）」社のコラボレーションとなりました。さらにホテルは、「デザインホテル・グループ」の中で、アジア・パシフィック・ホテル賞の2013-2014年ベストホテルインテリア・香港賞を受賞しています。（Ｋ.Ｓ）