何度でも行きたくなるリゾートには通ってしまいます。カペラ・シンガポール
~セントーサ島/シンガポール~
ホテルへBon Voyage 2014.12.15
個人的にも居心地の良いデスティネーションであるシンガポールには、時々通っていますが、それはホテルでも同じことです。2009年3月に誕生した「カペラ・シンガポール」も、オープン当初に訪れて以来3度目の訪問となりました。
ホテルがあるのはセントーサ島、カペラがオープンしたときからは随分と開発が進み、今ではリゾートホテルも数多くできています。さらにセントーサ島へ渡る橋を渡るにも。マリーナ地区の変貌ぶりには驚かされます。セントーサは島は都心から車でわずか10分ほどで到着できるリゾート島で、アクセスの良さと自然に恵まれ、周囲には熱帯雨林が広がっています。敷地は30エーカー(約12万㎡)という広大なもので、美しく手入れされた庭も印象的です。

コロニアル建築が美しいホテルのメイン棟「タナメラ」
入り口の最も手前にある建物が白亜の館「タナメラ」が聳え、リゾートの中心を成すこのコロニアルな建物がメイン棟となっています。レセプション、ライブラリィ、メインダイニングの中国料理レストラン「アッシア」など、主なパブリックなスペースがあつまる'タナメラ'は、かつて1988年まで英国軍によって使用されていた建物です。コツコツと響く堅い木の床、高い天井、手の込んだ造りのドア、大きなガラス窓など、恐らく当時は華やかな舞踏会や数々のパーティが開かれていたと想われる建物内は、今も尚、エレガントなムードが漂っています。

ロビーはクラシカルエレガンス

「ザ・ライブラリィ」ではアフタヌーンティーやお茶画のサービスがある。
一方、全く異なるイメージの宿泊棟は英国人建築家、ノーマン・フォスターによる個性的でスタイリッシュな客室棟です。全客室数112室。シンガポールで最も広いと言われる客室の他に、ヴィラタイプ、長期滞在用のマナーハウスもあります。独特のカーブが美しい木を用いた建物は、上空から見れば数字の"8の字"になっていて、ご存じの方も多いでしょう、中国文化で8は縁起のいい幸運な数字なのです。

「R型」の独特な建築の宿泊棟からメインプールを見る

街の夜景を見渡せるセントーアスィートルーム

コロニアル・マナーは植民地スタイルの豪華な客室
また、施設内には前述の中国料理の他、オールデイダイニング「ザ・ノウル」、ラウンジバー、アジア初で初進出として当時は話題となったスパ「アウリガ・スパ」、プールが3箇所、タナメラの2階にはライブラリィもあります。タナメラのライブラリィでは軽い朝食やアフタヌーンティー、夕暮れ時のカクテルも提供されていました。エレガントなテラス席もあり、夕暮れ時のカクテルタイムにはグラスを傾けるゲストがこのんで集まってきます。

アウリガスパのリラクゼーションラウンジ

Constellation Room(77㎡) のテラスとアウトバスからは海とシンガポールしないが遠くに見渡せる。
自然の豊かな環境にある「カペラ」に滞在していると、遠くに見えるシンガポールの街が時折蜃気楼のようにも見えてきますが、車であっと言う間に辿り着ける場所です。
大都会が近い場所にあることさえ信じられないほど閑静な環境では、週末を過ごすにも、お気に入りの人との休暇にも、ウエディングにも、そして観光客にも素敵なホテルと言えるでしょう。都会の近くに存在している別世界は、世界でも希な環境なのです。(K.S)
Capella Singapore Sentosa
カペラ・シンガポール
1 The Knolls Sentosa Island, Singapore 098297
TEL:+65-6377-8888 FAX:+65-6337-3455
http://www.capellasingapore.com
客室数:112室
施設:レストラン(中国料理、地中海料理)、バー、ライブラリィ、ミーティングルーム、ボールルーム、プール、スパ、フィットネス、他、
客室料金:プレミアガーデン 699.SGD.~、コンステラシォンルーム&スィートルーム 900SGD.~、Villa 1299.SGD、その他
アクセス:シンガポール国際空港から車で20分前後

Kyoko Sekine
ホテルジャーナリスト
スイス山岳地での観光局勤務、その後の仏語通訳を経て94年から現職。世界のホテルや旅館の「環境問題、癒し、もてなし」を主題に現場取材を貫く。スクープも多々、雑誌、新聞、ウェブを中心に連載多数。ホテルのコンサルタント、アドバイザーも。著書多数。
http://www.kyokosekine.com