豪華客船で堪能する未知の国ミャンマー
勇壮なイラワジ河と神秘の仏舎利群
リバークルーズ船「ロード・トゥー・マンダレー」イラワジ河クルーズ/ミャンマー

 ミャンマーの中央部を縦断するイラワジ河は、全長2400km、川幅が2km、また雨の多い雨季には5kmにもなる場所があるという想像を絶する大河です。そのミャンマーの大いなる観光資源として人気なのが、ミャンマー第二の都市マンダレーと古都パガンを結んで航行する豪華なリバークルーズ船「ロード・トゥー・マンダレー」です。

sekine010319_01.jpgミャンマー・イラワジ河クルーズ船「ロード・トゥー・マンダレー」

 リバークルーズは、海とは違い両岸の景色が身近に見え、人の声も聞こえるなどなかなかリアリティに溢れる旅であり、違った町や村を通り過ぎながら、所々で下船してその町や村を訪ねられるのも大きな魅力です。この豪華リバークルーズ船を所有する「オリエント・エクスプレス」は、世界中で贅沢な旅やホテルやクルーズを提案。すでに25年以上もの暦を持っています。

1995年の創業開始以来、高い人気を誇る「ロード・トゥー・マンダレー」ですが、ミャンマーを襲ったハリケーンの被害に合い、2008年にリニューアルを余儀なくされました。その後は客室キャビンが43室となり、一層美しく改装されています。シングル、ツイン、ダブル、スィートルームが揃い、もちろん、料金には差がありますが、どれもシャワーやトイレ、クローゼット、ビジネス机やインターネット完備、TV、ミニバーなどが完備する豪華な客室です。船内にはレストラン、ピアノバー、ラウンジ、ショップ、スパ、映画上映や民族舞踊ショーなどが開かれるボールルームまであります。また、最上階のオープンデッキにはプール、ラウンジがあり、風を受けながら快適な走行を楽しむことも可能です。贅沢ですよね・・・。

sekine0319_d.jpg(左)ゴージャスなキャビン内(右)メインレストランでのブッフェ朝食タイム

sekine010319_e.jpg(左)川幅も広く、静かに流れるイラワジ河。夕暮れ迫るロード・トゥーマンダレーのオープンデッキ(右)ディナーの後にはショーもたびたび。この日はミャンマーの民族舞踊

 でもなんといっても、旅として最も魅力的なのは、オプショナルツアーで毎日違った町や村に下船して観光に出かける際に、ほとんど手ぶらで、お財布やカメラといった必需品だけを携帯すればよく、また同じ船に戻れるという快適さでしょう。荷物移動の心配のない旅がどんなに安心で快適か、一度味わったら止められません。それにプラスして、目覚めると違う町や村に到着しているという醍醐味も素敵です。

sekine010319_b.jpgミャンマー最大の都市、首都ヤンゴンにある最大級のパゴダ「シュヴェダゴン・パゴダ」

sekine010319_c.jpg(左)ミャンマー第二の都市、マンダレーのマハムニ・パゴダ(右)小さな町で早朝に下船し、ちょうど出会った托鉢風景

 特にこのミャンマーのイラワジ河クルーズでは、ハイライトとなっている古都「パガン」が余りに印象的で感動的なのです。そのパガン到着は、朝もやの中からストーリーが始まります。5時を過ぎそろそろ空が青く見え始める頃、船上ではスタッフが動き始めます。間もなく到着するパガン接岸に向けての準備です。空にオレンジ色の赤みが差し始める6時半ごろ、太陽がもう出そうな雰囲気の河岸に近づき、船はゆっくりと走行。そして朝もやの中に神秘的に映るパゴダの尖塔が見え始めると、もうパガンは間近です。

sekine010319_a.jpgロード・トゥー・マンダレー・クルーズ最大のハイライト、パガンの仏舎利群。2200基以上もの遺跡や現在も使われている寺やパゴダが点在するミステリアスな光景

パガンは首都ヤンゴンから688kmも離れた古都。11~13世紀にかけて繁栄した町といわれています。現在は、旧市街地にその時代を映す世界最多の仏教遺跡群が残り、観光客が目指すのはそのパノラマなのです。大小合わせて遺跡の数は2270以上といわれ、朝もやに現れる景色とも一味違い、神秘的な夕景は訪れる人を感動させずにはいません。刻一刻と色を変える様子を、世界中からの観光客たちは、太陽がイラワジ河に沈み切るまで微動だにせず観察し、シャッターを切り、ため息をついているのです。私自身、3度目となったパガン訪問でしたが、鳥肌が引かないままその場から動けませんでした。(K.S)

sekine010319_02.jpg船から見る夕焼けは毎日色を変える感動的な美しさ

Road To Mandalay ( ORIENTO-EXPRESS )
ロード・トゥー・マンダレー

35/39, Taw Win Road, Dagon Township,
Yangon, Union of Myanmar
☏ (95-1) 229-860, 229-864
http://www.roadtomandalay.net
キャビン数/43室(内1室がスウィートキャビン)
料金/3泊4日:マンダレー~パガン ¥244,000〜¥584,000、
4泊5日:パガン~マンダレー ¥260,000〜¥642,000
(シングルルーム以外は各キャビンとも1室2名利用の1名料金。
(以下含)キャビン室料、ヤンゴン基点ミャンマー国内のエコノミークラス航空料金、トランスファー、スケジュール記載のミャンマー観光、船内でのすべての食事)。
日本の連絡先/オリエント・エクスプレス
☏ 00531-650-508(フリーダイヤル)

Kyoko Sekine

ホテルジャーナリスト

スイス山岳地での観光局勤務、その後の仏語通訳を経て94年から現職。世界のホテルや旅館の「環境問題、癒し、もてなし」を主題に現場取材を貫く。スクープも多々、雑誌、新聞、ウェブを中心に連載多数。ホテルのコンサルタント、アドバイザーも。著書多数。

http://www.kyokosekine.com

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