とっておき・・・湘南の小さな隠れ家を
そっとお教えいたしましょう。
「小坪海岸 凛花」逗子/神奈川県
ホテルへBon Voyage 2011.10.21
湘南の海を望む逗子の小坪海岸。逗子マリーナに隣接してこの小さな海岸には小さな漁港があり、逗子市内では唯一のものといいます。小さくても歴史あるこの漁港には、釣り船が並び、周辺には鮮魚店や地魚を提供する小料理屋さんなど、漁師町ならではの雰囲気も漂っています。私にとって、わずか2時間のドライブでも、都心を離れて週末を過ごす身近な場所として最高の転地療法なのです。実は'教えたくない宿'の一つでもありますが、そっとお教えいたしましょう。
さて、その「小坪海岸凜花」ですが漁港からも近い場所にあります。少し高台になった日当たりのいい住宅地の中を走る急坂の路地を上り、その道の途中にある1軒家が目指すデザイナーズ旅館です。分かり易い看板もなく、入り口に慎ましい標識があるだけの宿ですが、それがいいのです。
(左)スッキリとした和風の玄関(右)小さな受付カウンター
フローリングが快適なロビーラウンジ。採光がとても洒落たスペース
まさに知る人ぞ知るこの旅館は、かつては船宿であったと言いますが、現在は、若きオーナー夫婦が引き継いで、それを改築。湘南地区初のスタイリッシュで小規模な'デザイナーズ旅館'となりました。
(左)2階の客室は3室のみ。写真は洋室(右)貸し切り風呂
1階にはレセプションの他、広々としたサロン、個室で食事ができる食事処、貸し切り風呂があります。客室はすべて2階ですが、離れは1階に隣接しています。周辺は閑静な住宅のためゆったりと静かで、落ち着いた時間を過ごせる別宅のようにプライベート感もたっぷり。まさに週末に、東京から海の幸を楽しみにやってくる人が多いのも納得なのです。
(左)凜花に泊まる第一の目的は食事! 地産地消の新鮮野菜がテーブルに並ぶ(右)掘りごたつ式の食事処
そんな筆者も、その日に水揚げされた新鮮な魚類や、地元産のオーガニック野菜を使った料理がずらりと並ぶテーブルを想像するだけで、また足を向けたくなってきます。地産地消の'湘南の幸'を大いに満喫し、逗子海岸やマリーナの散策を楽しみ、後はつかの間、何もしないでゴロゴロと・・・。多くのゲストがリピーターであることも、温かなもてなしのお陰。小さな宿ならではの魅力なのです。(K.S)
小坪海岸 凜花
(こつぼかいがん りんか)
神奈川県逗子市小坪5-8-3
Tel:0467-25-2340
kotubo-linca.com
部屋数:4室+離れ
料金:(2名1室利用1名料金、1泊2食)
洋室17850円、和洋室17850円、離れ(純和室)19950円
施設:サロン、食事処、貸し切り風呂、
アクセス:JR逗子駅から 京急バス「鎌40(鎌倉駅行)」
「リビエラ逗子マリーナ前」下車、徒歩5分
又は京急新逗子駅から京浜急行バス「小坪海岸停留所」下車、徒歩5分
連絡先:info@kotusbo-linca.com
又は直接電話で現地へ。

Kyoko Sekine
ホテルジャーナリスト
スイス山岳地での観光局勤務、その後の仏語通訳を経て94年から現職。世界のホテルや旅館の「環境問題、癒し、もてなし」を主題に現場取材を貫く。スクープも多々、雑誌、新聞、ウェブを中心に連載多数。ホテルのコンサルタント、アドバイザーも。著書多数。
http://www.kyokosekine.com