厳しい季節に観る特別な絶景
真冬の太平洋と美人の湯を満喫。
「心のリゾート 海の別邸 ふる川」白老・虎杖浜/北海道

「寒いところには、寒い季節に行くのが最も魅力的」と、旅の達人は誰もが言います。確かに北海道の冬は厳しい季節ですが、(例外を除けば)寒い地方は寒い時にこそ本来の輝きを放つというのは本当でした。

北海道に本格的な冬が始まる2011年11月下旬、白老という特別な歴史を持つ土地を訪れました。白老にはアイヌの人々が多く住み、ユネスコ世界無形文化遺産となった踊り「アイヌ古式舞踊」を観ることができる「アイヌ民族博物館・しらおいポロトコタン」もあります。さて、その白老への旅の目的は、2009年10月1日にオープンした新しい日本型温泉リゾート「心のリゾート 海の別邸 ふる川」に滞在するためでした。初めての土地に旅することはいつでも興奮し、見るもの、聞くもの、食べるもの、すべてに興味津々です。

sekine120120_04.jpg人気の囲炉裏があるロビーラウンジ。

目的の温泉リゾートは、太平洋の大海原に突き出るような断崖の上に立ち、視界には遮るもののない海のパノラマが180度広がっていました。幸運にも、キラキラと太陽が輝く好天の日でしたから、夕暮れ時には息を呑むような美しい夕焼け空が眺められ、圧倒的な魅力に思わず言葉を失いました。大海原から吹き荒れる真冬の風は流石に激しく冷たいものでしたが、それでも海風は湿度と塩分を含むからか、カラッと乾燥した砂漠の肌が突っ張るような風や、高度のある山岳の身を刺すような風とは違っていました。

sekine120120_e.jpgデッキから海岸線に沈み行くドラマチックな夕焼けを観る。

宿に到着したときに、エントランスで出迎えてくれたのは真っ白な大型犬のハウスドッグ「モコ」でした。みんなに可愛がられているせいか、まだ子供の犬は人懐こく優しい顔が印象的で、玄関先で私たちを出迎え、大いに心和ませてくれる存在でした。館内では、ガラス張りのロビーラウンジから前面に広がる大海原が眺められます。

sekine120120_c.jpg(左)まだ幼い子供だが、この「モコちゃん」がゲストを迎えるホテル犬。(右)吹き抜けのロビーラウンジを俯瞰で観る。

館内には、源泉掛け流しの「虎杖浜温泉」(泉質はナトリウム塩化物泉)もあり、まさに美人のとして知られています。さらに、海に突き出す様に造られた木製デッキには足湯も作られていて、季節の良い好天の日には、夕焼けを観ながら足湯に浸かり、刻一刻と変わる空の色を眺めるのも感動的でしょう。

sekine120120_d.jpg(左)虎杖浜温泉の大浴場。(右)早朝の海、デッキに造られた足湯から湯気。

別邸のあるこの白老の歴史を辿ると、8000年も前の縄文時代初期にまで遡ると言います。宿はその白老の西に位置する虎杖浜に面しており、海の幸'虎杖浜タラコ'の産地としても有名処。10月から2月にかけて漁獲されるスケトウダラの卵巣で作るタラコは、冷凍では味わえない甘みと旨味、適度な塩辛味がバランス良く、大正末期からの伝統ある加工技術により造られる製品は、本当に絶品でした。さらに白老牛という品質の高いブランド牛も初めて食し、改めて、日本の食文化の凄さに誇らしい気持ちになりました。

sekine120120_02.jpg海の幸のオンパレード、驚くほど美味しい。

sekine120120_01.jpg(左)これがブランド牛の「白老牛」。(右)夕方になるとサービスで提供される野菜の温泉蒸し、新鮮で甘みがありどれも美味しい。

「海の別邸 ふる川」の客室にはテレビが置かれていません。静かさの中で本を読み、BOSEのオーディオから流れる音楽を楽しみ、会話を弾ませます。快適な温泉、絶景、豊富な山海の幸、温かいもてなしまで、醍醐味が詰まった'冬の旅'を満喫しました。(K.S)

sekine120120_h.jpg(左)遮る物のないオーシャンビューの客室。(右)客室のベッドルーム、障子の向こうはサロンスペース。

心のリゾート 海の別邸 ふる川

sekine120120_05.jpg

北海道白老郡白老町虎杖浜289-3
Tel: 0144-87-6111 
Fax: 0144-87-6000
kokorono-resort.com

部屋数:30室
料金:(2名1室利用1名料金、1泊2食,税サ入湯税込み)
18000円~35000円、犬と泊まれる部屋25000円、35000円。
施設:ラウンジ、レストラン、温泉大浴場、露天風呂、エステサロン、岩盤浴、ライブラリィ、他。
アクセス:札幌千歳空港から車で90分。
JR登別駅から道南バス苫小牧行きで10分、
バス停:虎杖浜温泉、竹浦温泉前などで下車徒歩すぐ。
連絡先:直接現地へ。

Kyoko Sekine

ホテルジャーナリスト

スイス山岳地での観光局勤務、その後の仏語通訳を経て94年から現職。世界のホテルや旅館の「環境問題、癒し、もてなし」を主題に現場取材を貫く。スクープも多々、雑誌、新聞、ウェブを中心に連載多数。ホテルのコンサルタント、アドバイザーも。著書多数。

http://www.kyokosekine.com

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