神秘の湖'サン・ムーン・レイク'の湖畔に
スタイリッシュな高級ホテルがあります。
「The Lalu, Sun Moon Lake (ザ・ラルー、サンムーン・レイク)」
台中/台湾
ホテルへBon Voyage 2009.12.18
台北から台中まで、以前は高速リムジンバスでも4時間はかかりましたが、近年では飛行場から高速鉄道(新幹線)で比較的楽に行けるようになりました。台中まではなかなか足を延ばしませんが、ここでご紹介する台中には、神秘的で素晴らしい景色の湖「サンムーン・レイク」(日月潭)があります。その湖は、200年以上も前に狩猟をしていたツォウ民族の若者たちが偶然に発見したといい、湖名は、かつて清朝の将軍が湖に浮かぶ光華島を見て、'北側'が日輪に'南側'が月輪のように見えたことに由来したと伝わっています。
エントランスの夜景
その湖の南斜面を利用して建っているのが、スタイリッシュな高級リゾート「ザ・ラルー、サンムーン・レイク」です。台湾では初のGHMリゾートとして2002年3月にオープンしましたが、今ではGHMをはずれ、ローカルの運営となりました。建築デザイナーは、世界的な高級リゾート'アマンリゾート'で名を馳せたケリー・ヒル氏。隅々に置かれた家具のひとつにまで気を使っているのがよく分かります。
(左)バンブー・ヴァレーと呼ぶ水場(右)客室等に隣接するヴィラのエリア
台湾で最も長いといわれる50mのプール
客室はいずれもゆったりと広く、当然ながらどの部屋からも湖を見渡せます。早朝の湖には靄(モヤ)がかかり、それはそれは神秘的。朝焼けになる頃までその靄(モヤ)は立ち込め、やがて群青色の空がブルーへと変わっていく様子は素晴らしく、徐々に姿を見せる湖は絵のような光景です。この湖は海抜がすでに748mもあり、周囲は24km、2000m級の山に囲まれています。そんな景色が部屋に居ながらにして見えるのですから最高です。
(左)スウィートルームのバルコニー(右)客室のベッドスペース
陽射しの差し込む明るい南斜面にホテル棟が建っているのですが、隣接して大きな「ラルー・スパ」のスパ棟が建っています。スパでは台湾伝統のトリートメントや、数々のホリスティック・トリートメントがずらり。パッケージも多く揃い、1日中スパにいても飽きないほど充実した施設です。そうそう、台湾式'足裏マッサージ'もありますよ。
スパのトリートメントルーム
またレストランはコンチネンタル、中華料理のほかに、日本料理店も作られています。
ロングテーブルのラウンジバーは、ちょうど腰をかけると湖が見渡せてなかなかムーディ。長いテーブルではレストランのメニューも頼め、運んできてくれるから一人でもカウンターで食べられます。他に、湖に突き出すように茶屋「ティーハウス」があり、台湾らしく、いろいろなお茶や茶菓子が楽しめます。設備の整ったリゾートですから、一度チェックインすると、もうどこにも行かないでずっとリゾート内にいたいと思うほど。
(左)湖を見下ろす「ティーハウス」(右)人気の「ロビーバー」
ところで、このリゾートのロケーションが一等地なのは、もともと1940年から70年代にかけて国家主席であった'蒋介石'の別荘として使われていたところだったからかもしれません。また湖に張り出して作られているボート用のジェッティから、湖のクルーズ用の小さな観光船も出ますので、青緑色の山水湖を周遊するのも味わい深いと思います。私は、本当に面白い船頭さんに当たり、1時間のクルーズは笑いっぱなしでした。(K.S)
(ザ・ラルー、サンムーン・レイク)
南投縣魚池郷水社村中興路142号
TEL:+886-49-285-5311 FAX:+886-49-285-5312
http://www.thelalu.com.tw/jp/menu_j.htm
客室数/71室+ヴィラ7棟
料金/TWD. 15.800~27.400、(2009年12月末まで)
施設:レストラン、バー&ラウンジ、スパ、ジム、
屋外プール、ティーハウス、ギフトショップ、
蒋介石博物館、屋外テニスコート、他
アクセス:桃園空港より車で150分、
高鉄新幹線駅より車で90分、台中駅より車で90分。
日本での予約先/株式会社ファルーカ:03-3423-2131

Kyoko Sekine
ホテルジャーナリスト
スイス山岳地での観光局勤務、その後の仏語通訳を経て94年から現職。世界のホテルや旅館の「環境問題、癒し、もてなし」を主題に現場取材を貫く。スクープも多々、雑誌、新聞、ウェブを中心に連載多数。ホテルのコンサルタント、アドバイザーも。著書多数。
http://www.kyokosekine.com