6月8日、日本時間の19時に、シャネルは公式ウェブサイトとSNSを通じて、2020/21年 クルーズ コレクションを発表した。メゾンの長い歴史の中でも、ランウェイショー以外の形式で新作を発表するのは今回が初めてのこと。
世界中で新型コロナウイルスが猛威を奮っている現在の状況を鑑みて、イタリア・カプリ島で予定されていたクルーズのランウェイショーをキャンセル。そして、新たなフォーマットでの新作発表へと舵を切った。
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フォトグラファーのカリム・サドリ撮影による、シャネルの2020/21年 クルーズ コレクションのビジュアルも公開された。photo : KARIM SADLI © CHANEL
シャネルの公式ウェブサイトやSNSで発表された2020/21年 クルーズ コレクションのムービーのショートバージョン。 © CHANEL
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自由でリラックスした、旅に寄り添うワードローブ。
世界に向けて同時配信されたムービーには、カプリを想起させる小石が敷き詰められた海岸や、それを見下ろすテラスで最新作に身を包みリラックスした表情を見せるモデルたちの姿が。そして、ムービーとともにフォトグラファーのカリム・サドリが撮影した、夕暮れ時に佇むモデルたちを捉えたビジュアルも発表し、より深くヴィルジニー・ヴィアールの世界観を伝えている。
今回発表された2020/21年 クルーズ コレクションのテーマは、「Balade en Méditerranée(地中海を巡る旅)」。もちろん、ショーを開催する予定だったカプリも着想源のひとつだ。「最初は、カプリを思い描いていました。ショーの開催予定地でしたが、ロックダウンの影響で実現することはなく、その状況に対応する必要に迫られました。すでに決定していたファブリックを活用し、さらに広い概念で地中海――ユーカリの香りに包まれ、ブーゲンビリアのピンクの色彩にあふれた島々――を巡る旅へとコレクションを進化させたのです」と語るヴェルジニー・ヴィアール。


Look 1、Look 2 photo : JULIEN MARTINEZ LECLERC © CHANEL


Look 5、Look 9 photo : JULIEN MARTINEZ LECLERC © CHANEL


Look 12、Look 17 photo : JULIEN MARTINEZ LECLERC © CHANEL


Look 25、Look 26 photo : JULIEN MARTINEZ LECLERC © CHANEL


Look 29、Look 51 photo : JULIEN MARTINEZ LECLERC © CHANEL
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「キャスター付きの小さなスーツケースで持ち運べるワードローブ、トートバッグ、そして刺繍をあしらったハンドバッグ」を携えた身軽な旅をイメージした、とも話すヴィルジニー。引き上げるとストラップドレスに変化するロングスカート。そして昼はビキニの上に、そして夜は刺繍入りのベアトップやジーンズにもマッチするブラックシフォンのロングジャケットと着心地がよく、さまざまなシーンで活躍するアイテムが並ぶ。さらにアイコニックなツイードはデニムとミックスすることで新しい表情を描き出す。
メゾンのコードを散りばめながらもシンプリシティを追求したコレクションは、イタリアやフランスのリヴィエラで休暇を過ごした1960年代の伝説的な女優たちの姿を連想させる。いまも昔も自由でリラックスした女性たちを洗練された、とびきり粋なムードに仕上げてくれるとは、さすがシャネルだ。

地中海の島々に咲くブーゲンビリアの色彩が、コレクションのカラーパレットに。photo : BEA DE GIACOMO © CHANEL

鮮やかなピンクのツイードジャケットは、流れるように軽やかなラインが特徴的。photo : KARIM SADLI © CHANEL
texte : TOMOKO KAWAKAMI, graphisme du titre : SANKAKUSHA



