シャネルの2022/23年秋冬プレタポルテコレクションのキャンペーンビジュアルが発表された。今回もアーティスティックディレクターのヴィルジニー・ヴィアールがタッグを組んだのは、オランダのフォトグラファーデュオ、イネス&ウィノード。シャネルのアイコンであるツイードを出発点にふたつの世界がシンクロするビジュアルを堪能して。

2022/23年秋冬プレタポルテコレクションの着想源はシャネルにとってのアイコン、ツイード素材。今秋冬、アーティスティックディレクターのヴィルジニー・ヴィアールはマドモアゼルシャネルが採用し、現代でも再解釈が継続されているツイードの新たな側面にフォーカスしている。
このコレクションのキャンペーンビジュアルの撮影を手がけたのは、オランダのフォトグラファーデュオ、イネス&ウィノード。そして、モデルを務めたのはオランダ人のリアン・ヴァン・ロンパエイだ。「ガブリエル シャネルがツイード川(スコットランドを流れる川で、その周辺でツイードの生産が盛んだったことから、素材にそこの地名が付けられた)を訪れて自然環境の中でツイードのインスピレーションを得ていたこと。そしてパリでは女性たちの装いに自由自在な動きと快適性を与えて暮らしを営んでいたこと」の対比に導かれた、とイネス&ウィノードは振り返る。「田園都市、つまりツイード川周辺のスコットランドの風景を都会の生活に取り込もうと考えました」。


右:コート¥1,080,200、中に着たショーツ¥251,900、ブーツ¥299,200、ソックス¥112,200(以上予定価格)、バッグ(参考商品)
スコットランドの自然とパリでの日々。その二面性は撮影シーンにも反映されている。ひとつは自然、霧、神秘に満ちた色彩豊かなガーデン。そしてもうひとつは、スタジオで撮影されたモノクロームの世界。「庭での撮影は、田園地帯を都会で再現し、女性らしい幻想的な雰囲気を強調しています。一方でスタジオでのポートレートは、現実の世界から離れ、シャネルの魅力を繊細に表現することに焦点を当てました」。
キャンペーンビジュアルの中でリアン ヴァン ロンパエイは表情豊かなツイードのアイテムを纏っている。スーツやオーバーコート、ニットウエアにコンパクトなレザードレスとシャネルらしいシックでエレガントな装いが際立つ。イネス&ウィノードは「リアンは、私たちにとって永遠のインスピレーションです。彼女はどんなキャラクターも優雅かつ知的に反映し、体現することができるのです。私たちは、オランダで育ったオランダ人としてのバックグラウンドとレファレンスを通して、強い絆で結ばれています」と語っている。



幻想的な霧の中とモノクロームの空間に交互に現れるリアン・ヴァン・ロンパエイ。パラレルワールドのようなイネス&ウィノードによるムービー。
シャネル カスタマーケア
0120-525-519(フリーダイヤル)
text: Tomoko Kawakami, photography: Chanel