6月25日(現地時間)、シャネルはメゾンに縁のあるパリ国立オペラ座で、2024-25年秋冬オートクチュールコレクションを発表。歴史深いサヴォワールフェールに彩られた美しいコレクションが世界中を魅了した。
最新オートクチュールコレクションの舞台はパリ国立オペラ座。
シャネルに約30年間在籍し、そして5年間にわたりアーティスティックディレクターを務めたヴィルジニー・ヴィアールの退任を明らかにしたのは6月初旬のこと。今回のオートクチュールコレクションは、シャネルのファッションクリエイションスタジオによるものとなった。舞台は、メゾンの歴史の上でも創設以来、重要な役割を担ってきたパリ国立オペラ座。唯一無二のパフォーマンスとエレガンスが溢れる場所として、華麗な歴史を刻んできた別名、パリ ガルニエにオマージュを捧げたシーズンとなった。
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ファーストルックは黒のリボンとガウンを纏って。
シアトリカルなムードを纏い、ラグジュアリーで洗練された最新のオートクチュールコレクションは、パリ国立オペラ座の観客席を取り囲む回廊をランウェイに見立てて披露。今回の演出を手掛けたフランスの映画監督で演出家でもあるクリストフ・オノレは、このショーのために、象徴的な回廊を特別に赤いベルベットのボックス席に姿を変えるなど、伝統的で見慣れた光景を一変させた。彼が演出した、これまでにない雰囲気のパリ国立オペラ座を闊歩するのは、メゾンのコードをふんだんに取り入れ、さらにシャネルが誇るサヴォアフェールが光る最新オートクチュール コレクションを纏ったモデルたちだ。
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シャネル、そしてオートクチュールの真髄、贅沢な手仕事をふんだんに。
オートクチュールとオペラの世界が混ざり合った今シーズンは、ブラックのボリュームのあるケープで幕を開けた。フェザー、タッセル、カボション、花の刺繍、稀なブレード、ラッカー仕上げのジャージー、しなやかなツイード、なめらかなスエード、イリュージョン チュール、タフタ、ダッチェス サテンとさまざまな華麗なるマテリアルが主役に。目を引いたパフスリーブやプリーツが入ったフラウンスはボリュームがありながらもどれも軽やかな印象だ。そしてふんだんに施された刺繍で、シャネルが大切にしてきたメゾンのコードにロマンティックなムードを添える。
さらにバーガンディのツイードに白いサテンで縁取りされた白のブラウス、黒のロング丈のキュロットとショルダーに黒のフェザーが施された、タイトなショート丈のジャケットなど。それらのすべてをシャネルらしいプレシャスなピースへと昇華してくれるのは、メゾンが誇るオートクチュールアトリエの存在だ。パリ国立オペラ座に程近い、カンボン通り31番地にあるシャネルのファッション クリエイション スタジオに隣接し、約150人の職人が働く6つのオートクチュール アトリエの技術的な専門知識や卓越性、そして鋭い感性をこのコレクションを通して、惜しみなく披露した。
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ガブリエル・シャネルが愛した芸術の世界。
パリ国立オペラ座は、クラシックなバレエやオペラだけでなく、ダンスのための場所でもある。シャネルの歴史は、パリ国立オペラ座の歴史、つまり前衛的なバレエと関連しており、100年以上にわたり、メゾンのクリエイションそのものがバレエのムーブメントと密接に繋がっていることを証明してきた。例えば、1924年にジャン・コクトーやパブロ・ピカソとシャネルがタッグを組んだバレエの演目「青列車」。この作品でガブリエル・シャネルが手がけたチュチュやピエロの装い、そして1928年にデザインした「ミューズを率いるアポロ」の革命的な衣装は、ガブリエルの芸術への深い造詣を雄弁に語っている。2024-25年秋冬のオートクチュールコレクションは、ガブリエル・シャネルが生涯を通して愛した芸術世界への敬意を感じさせる仕上がりになった。
▶︎2024-25年秋冬オートクチュールコレクション全ルックを見る。
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セレブリティからの熱いコール。
会場にはパリ・オペラ座バレエ団のエトワール、オニール八菜から、キーラ・ナイトレイ、ミシェル・ウィリアムズ、ヴァネッサ・パラディ、キャロリーヌ・ドゥ・メグレ、ナオミ・キャンベル、そして日本からは出口夏希が来場。その熱いコメントやショーの参加スタイルをチェック。
シャネル カスタマーケア
0120-525-519(フリーダイヤル)
text: Tomoko Kawakami, photography, video: Chanel