芸術を深く愛したメゾンの創立者、ガブリエル・シャネル。中でも映画との関わりは深く、先頃ではソフィア・コッポラが監督・脚本を手掛けた映画『プリシラ』の劇中に登場する印象的なウェディングドレスを手掛け、3月には、フランスの巨匠、クロード・ルルーシュ監督の名作映画『男と女』にオマージュを捧げた広告キャンペーンを展開。そして各映画祭やプレミアでは数々の俳優がドレスを纏い......と、シャネルと映画界の蜜月は続いている。ガブリエルの時代から、俳優たちに愛されてきたシャネルのクリエーション。ここでは、今年開催された映画祭やアワードなどに登場し、花を添えてきたコレクションの数々を紹介。
第81回ヴェネツィア国際映画祭
イタリア・ヴェネツィアで開催される最も長い歴史を映画祭で世界三大映画祭のひとつ。2024年8月28日(水)から9月7日(土)までの期間開催された今回は、ホアキン・フェニックスとレディ・ガガ主演の『ジョーカー』の続編や、日本からは北野武監督の『Broken Rage』などの話題作が豊富にラインナップ。そんな中、ペドロ・アルモドバル監督による初の英語による長編映画『The Room Next Door』で主役の一人を務めたティルダ・スウィントンらがシャネルを纏って登場。
ソフィア・コッポラ
クリスタルのスパンコールを飾ったゴールドラメのロングドレスで登場したのは映画監督のソフィア・コッポラ。上品な輝きを添えるジュエルボタンとウエストに飾ったコスチュームパールのディテールがシャネルのコードを印象付ける。
テイラー・ラッセル
1993年春夏のオートクチュールのドレスのレプリカを纏ったのは、話題のカナダ人俳優、テイラー・ラッセル。ハンドペイントとパール、スパンコールの刺繍を施したプラスチックのコルセットにシルクシフォンのスカート、さらに刺繍を飾ったオーバースカートをレイヤード。このルックの制作には900時間ほどが費やされている。
ティルダ・スウィントン
今年のヴェネツィア映画祭で見事に金獅子賞を受賞した作品『The Room Next Door』に主演した女優のティルダ・スウィントンはシャネルのアンバサダーのひとり。今回は、2024年春夏のオートクチュールコレクションから、プリーツとギャザーを施したグレーのシフォンにパールとスパンコールを飾ったコートをチョイス。
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第49回トロント国際映画祭
世界で強い影響力を持つ映画祭のひとつで、毎年、一連の賞レースの開幕を飾るのがカナダの最大都市で開かれる『トロント国際映画祭』。今年は、初日のレッドカーペットにオーランド・ブルームとケイティ・ペリー夫妻がサプライズで登場するなど、注目度の高さをうかがわせた。
ティルダ・スウィントン
白いシャツに黒いパンツでマニッシュにまとめたティルダ・スウィントン。足元には、ハートのモチーフが引くブラックのローファーを合わせて、チャーミングに仕上げた。
マーガレット・クアリー
ビジューのボタンがアクセントになったアクアグリーンのタフタケープが主役!2024-25年秋冬のオートクチュールコレクションからルックをチョイスしたマーガレット・クアリーは、ブラックのリボンにリボンモチーフのジュエリーをマッチさせて可憐な印象で登場。
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第50回ドーヴィル・アメリカ映画祭
夏の終わりにフランスで開催されるドーヴィル・アメリカ映画祭は1975年の開催以来、長編、短編映画からテレビドラマまで、幅広いジャンルのアメリカ映画を上映。多彩なセレブリティが集結し、フランスの港町、ドーヴィルがまるでハリウッドのように盛り上がる著名な映画祭。今年はオバマ元大統領の愛娘、マリア・オバマが監督デビュー作のプロモーションのために主席し、話題を集めた。
ミシェル・ウィリアムズ
ドーヴィル・アメリカ映画祭でタレント賞を受賞したアメリカ人俳優のミシェル・ウィリアムズ。彼女は、2023-24年秋冬のオートクチュールコレクションから、シャネルらしいカメリアモチーフを刺繍したロングドレスをチョイス。
クレマンス・ポエジー
ブラックの装いでシックにまとめたのは、フランス人俳優のクレマンス・ポエジー。2024-25年のシャネル クルーズコレクションから、ワッフルジャガードのトップスとスカートでミニマムに仕上げた。
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第76回エミー賞
アメリカで放映されたテレビドラマや番組などに与えられるエミー賞。今年は、真田広之が主演を務めたドラマ『SHOUGUN 将軍』がドラマシリーズ部門の作品賞、そして真田裕之は主演男優賞、さらに主演女優賞には、ニュージーランド出身の日本人俳優、アンナ・サワイが選ばれるというビッグニュースが話題をさらった。そんな中、映画『レッスン イン ケミストリー』で主演を務めたブリー・ラーソンはシックなブラックドレスで登場。
ブリー・ラーソン
科学者を目指す女性を描いた『レッスン イン ケミストリー』で主役を務めるブリー・ラーソンは、2024-25年秋冬のオートクチュールコレクションのルック40からインスパイアされたカスタムドレスを着用。1万個のビーズ刺繍を施し、約500時間をかけて制作したシャネルらしい1着。
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映画『ザ サブスタンス』のプレミア
9月、LAで開催された『ザ サブスタンス』のプレミア上映に出席したマーガレット クアリー。この最新作で、美しさと若さに執着する元トップ女優を演じるデミ・ムーアは世界中が絶賛する存在感を発揮。そのライバルとなる若き女優をマーガレット・クアリーが演じている。
マーガレット・クアリー
シャネルのアンバサダーであるマーガレット・クアリーは、2024年春夏のオートクチュールコレクションで発表されたルックで登場。全体に刺繍を施したマルチカラーのドレスは、パステルカラーのチュールを重ねたスカート部分で軽やかさとフレッシュな印象を演出した。
シャネル カスタマーケア
0120-525-519(フリーダイヤル)
text: Tomoko Kawakami, photography: Chanel