フランスのべべは、本当にママンと別の部屋に寝ているんですか?

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私が出産してから、日本人から受けた質問で多かったものNo.1が、寝室事情。
日本では、「やっぱりフランスでは、赤ちゃんとお母さんは別々に寝ているんですか?」とよく聞かれましたし、家に遊びに来てくれた人たちは、ぐりとぐらが自分の部屋にどんどん寝に帰っていく(笑)ところを見て、「やっぱりフランス式に最初から別々に寝ていると楽なのねぇ、どうやってやるの?」といった具合に聞かれます。

我が家の場合は、双子を出産する時に双子アドバイザーや双子アソシエーションから“ナイトナース”を勧められ、出産直後から1カ月半くらいの間は、夜の間に子ども部屋に滞在して子どもたちの授乳を手伝ってくれる人が来てくれていました。そんな事情もあって、結構勇気がいりましたが最初から別室にしていました。私たちの寝室から子どもの寝室までは数メートルの廊下がありますが、それでも「ふにゃ」っと泣きはじめたとたんにすぐに目が覚めてしまうのは、やはり母親の本能なのでしょうか。

私の友人たちは、生後すぐは両親と一緒の部屋で寝ているケースが多く、最近フランスで流行っている両親のマスターベッドにサイドカーのように取り付けるベッドを使っているとよく耳にします。この子ども用のベッドは、ベッドの横柵の一片を倒し、大人のベッドの高さに合わせて、大人ベッドの延長みたいにして一緒に寝ることができるので、授乳の時にも赤ちゃんのベッドまで起き上がっていく必要がない、かつ、自分たちのベッドはそのままなので、「小さな赤ちゃんを押し潰しちゃうんじゃないか!」という心配、妄想も不要、というわけなんですね。私たちもベッドをリサーチした際にこのベッドのことを調べてみたんですが、双子の場合は、どうしても両サイドカー……、つまりベッドの両脇に広がるスペースを考えて、断念した記憶があります。そして最終的に、3歳まで使えるひとつの子ども用ベッドに、ふたり一緒に寝かせてることにしました。

どんなものかしら? という方は、「CODODO」 とキーワードに入れて、Googleで画像検索してみてください。

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そしてそのあと、一体みんないつ頃から別室になるのかな?と、この記事を書くために、パリジェンヌのママンたちに聞いてみました。

別室に分けるタイミングは、夜の授乳が一回になる時というところで共通していました。だから赤ちゃんによって、生後5週間だったり、9週間だったりと、タイミングはそれぞれ。
そしてみんな口を揃えて「やっぱり産んだ後の体力回復には寝ることが大事だから!」と言います。小さな赤ちゃんからは小さな音がたくさん聞こえてきますから、ただでさえホルモンで神経が冴えまくったママンの浅い睡眠の助けにはならない、というわけです。
中には、全く眠れないで疲れ果てたママンを見かねたパパが、強制的に部屋を分けてしまったというケースもありました。
でも、皆、部屋を分けてみて初めて「眠れる」大切さを実感して、「自分が休むと赤ちゃんに対しての心の余裕が生まれる」と言っています。
どのママンも、部屋を分けた後、小さな赤ちゃんの物音は聞こえなくなって休まるけれど、泣き声はすぐに駆けつけられるほど良く聞こえると言っていました。
これは私も全く同じで、今でも別室から「コホン」咳一つ聞こえてきただけですぐに目が覚めます。
私も最初から別室だったとはいえ、出産後2カ月半くらいは、今でも写真を見ると(疲労感が出すぎて)まるで別人の顔の様です。

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部屋を分けたことで、何か不都合なことはあったか聞いてみたところ、兄妹でひとつの部屋に寝ている場合には、赤ちゃんの妹が泣いてお兄ちゃんを起こしてしまうことがある、ということでした。

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そして、彼女たちが実際に行った赤ちゃんが一人で眠れるようにするための「準備」のステップを教えてくれました。

―日頃のお昼寝は子ども部屋で行うことで、子ども部屋の空気感や世界観に最初から慣らしておくこと。
―子ども部屋で一緒に過ごしながら、部屋に置いてあるものインテリアや写真の説明をしたりして、あなたのための空間なんだよーということを伝える。
―いよいよ別室になる、という時、子ども部屋には自分が座り心地の良い一人用の椅子を置いて、そこで夜の授乳をしてからベビーベッドで寝かせる。
―ベべが興奮してなかなか落ち着いて眠れない時には、ママンの呼吸をまずスローダウン。吐く息をゆっくりと。できるだけピースフルな心、温かく心包むところをイメージしながらゆっくりと呼吸を続ける。絶対効きます!(だそうです!!)

そして、夜は別室にすることで、パパとふたりの時間を持つことが大切だと言うところも皆共通しています。もちろん、より親密な関係をリカバリーさせるには時間がかかることだとしても、ふたりだけの時間と空間を持つことの大切さを語っていました。家族という単位になったとしても、一生「大人ふたりのカップル」であり続けるという認識がフランス的なのですね。
うちもそうなのですが、子ども達が夜親と一緒に寝たがることはないと言っていました。でも週末の朝に両親のベッドに子どもも猫もみんなで集合して、ベタベタ、ゴロゴロ……。これは最高ですねえ。

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私がこの記事を準備していたら、夫が横から顔を出してきたので、今回の記事の説明をして、日本では、何歳かになるまで親と寝ることがほとんどなのだと話していたら、(私も5歳くらいまで親と寝ていた気がする)信じられないとでも言うような顔をしているので、男性目線の別室の大事さを聞いてみました。
彼は「ちゃんと寝て休むことが子どもたちと楽しく暮らす何よりも大切なことだ!」ということでした。フランスの双子カップルの離婚の多さを考えても、毎日の疲労の連続でふたりの心の余裕がなくなることが顕著にわかります。
とはいえ、彼は私のように子ども達の小さな物音でパッと目が覚めることはありませんが(笑)、友人たちも言っていたように、パパはいつだって別室にする準備ができているのです。

SHIGETA主宰、ホリスティックビューティーコンサルタント。美しい肌と体を育むためには心身のバランスこそが不可欠と考え、長年フランスおよび日本にてビューティーメソッドを探求。その経験と実績をもとにバイタリティー・コーチング®を考案。現在は、パリのセレブリティやアーティストのためのパーソナルコーチとして活動するほか、大手化粧品会社や美容機器会社のコンサルティング及びブランドスポークスマンとしても活躍中。近著に『「リセットジュース」を始めよう~パリ美人のダイエット』(講談社刊)など、著書多数。ナチュラルでホリスティックなライフスタイルウェブマガジンSpring Stepの編集長も務める。

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