大阪で今週末の開催です。
「DESIGNEAST 02」
デザイン・ジャーナル 2011.09.20
会場は名村造船所跡地のクリエイティブセンター大阪(四ツ橋線 北加賀屋駅)。Photo: Takumi Ota
去年は大御所Enzo Mari(エンツォ・マーリ)やGabriele Pezzini(ガブリエレ・ペッツィーニ)のトーク、Peter Marigold(ピーター・マリゴールド)らのワークショップもあり、私も日帰りではありましたが、会場に駆けつけました。
マーリ先生のトークはやはり圧巻でした。若者に負けじとエネルギッシュで、会場をうめつくす若者たちに持論を語り(トークというより檄を飛ばし続けるといった感じ)手に汗にぎる興奮の1時間半でした。
80歳近いマーリ先生はこの会場や雰囲気をえらくお気に入りで、そのことを話してくれたことも記憶に残っています。何かをしよう、考えよう、行動しよう、という熱い想いは、世代や言葉を超えて確かに伝わるのですね。
マーリ先生。「......だから、いかんのだ!」と現代社会やデザインに対する持論を述べつつ両手を挙げて声を大にする、怒る......いつも体あたりトークのマーリ先生(だからすてきです)。緊張に包まれた会場。私にとっても貴重な機会でした。Photo: Takumi Ota
昨年の会場からマーリ先生とガブリエレのデザイン展示。造船所跡地ならではの広々としたスペースを活かして整然と並べられた椅子。凛とした他にはない潔い展示、マーリ先生もお気に入りのご様子でした。Photo: Takumi Ota
昨年の展示風景から。Photo: Takumi Ota
さらには映像・映画の上映を始め、オランダのデザイン誌「FRAME」のライターや建築家の谷尻誠さんらが日替わりマスターとして登場するバーも登場。今年も、楽しみながら多いに語り合って、という時間が過ごせそうです。
昨年のような海外デザイナーの来日はないそうですが、デザイナーが提供した図面を用いたワークショップは予定されており、CKR、Peter Marigold(ピーター・マリゴールド)やScholten & Baijings(ショルテン&ベイジングス)はじめ、計9組のデザイナーが図面提供として参加しています。
昨年のワークショップ風景。手を動かせる場を含む週末の催し、これはいい企画だと思いました。皆、楽しそうです。今年もワークショップは開催。他にデザインショップやフードコートも登場するそう。Photos: Kazue Kawase
ではそんな彼らが言うところの「周縁」って? 「中心」って何? いろいろと考えたいところですが、私も実行委員から声をかけていただき、トークプログラクのひとつ、9月24日「TALK03」(プロダクトデザインに関するトーク)に参加することになりました。
この「TALK03」に登場するのはデザイナーの柴田文江さん、清水久和さん、中坊壮介さん。実行委員会から柳原さんも参加します。このメンバー全員での顔あわせは初めてのこと、テーマのもとどんな話の流れになるのかまったく予測がつきませんが、熱い大阪で、あれこれと意見交換ができればと、楽しみにしています。
大阪でお会いしましょう。
トークに参加の清水久和(SABO STUDIO)さんの作品。上は「Fruits table lamp 2011」、下は「Watermelon clock 2011」。キヤノンのデザイナーとして活躍すると同時に、アート活動を展開している清水さん。写真の作品は今年オランダのギャラリーで展示され、話題に。会場では清水作品の展示もあります。Photo: Courtesy of SABO STUDIO
http://designeast.jp/

Noriko Kawakami
ジャーナリスト
デザイン誌「AXIS」編集部を経て独立。デザイン、アートを中心に取材、執筆を行うほか、デザイン展覧会の企画、キュレーションも手がける。21_21 DESIGN SIGHTアソシエイトディレクターとして同館の展覧会企画も。
http://norikokawakami.jp
instagram: @noriko_kawakami