シャネル、輝くリボンが象徴する自由でしなやかな生き方。

いいモノ語り 2020.09.29

時計とジュエリー、永遠のパートナーともなりうるこのふたつ。だからこそ、ブランドやそのモノの背景にあるストーリーに耳を傾けたい。いいモノこそ、いい物語があります。今回は、シャネルのジュエリーの話をお届けします。

file : 001 
CHANEL
Ruban de Chanel

iimonogatari-1710-01-200910.jpg

1932年発表の初のファインジュエリーコレクションでフィーチャーされた、アイコニックなリボンモチーフをモダンに再解釈。シルクのように高貴な趣を漂わせるリング「リュバン ドゥ シャネル」(WG×ダイヤモンド)¥979,000/シャネル

1932年にガブリエル シャネルが初めてのファインジュエリーコレクションを発表した時、封建的な宝石商たちは大反発。奔放なデザインも、私的なアパルトマンで開かれた展示会も、昔ながらのジュエリーの世界がやってきたこととは違っていたからだ。それでも展示会は大成功。ガブリエルシャネルのジュエリーは、宝石が存在感を主張するというより、それを身に着ける人が輝きを放つように作られていた。宝石ではなく、女性たち自身を主役にしたジュエリーの登場に、誰もが新時代の到来を感じ取っていたに違いない。

そのコレクションで取り上げられたモチーフのひとつが、リボン。

「ジュエリーが女性の指に柔らかなリボンのように結ばれる、これが私の望み。私のリボンはしなやかで自由」。

ガブリエル シャネルにとってリボンのモチーフは、束縛から解き放たれて自分らしく生きることのシンボルだったのだ。

現在によみがえった新作「リュバン ドゥ シャネル」も、まるで白いリボンを指に結んだかのよう。端を引けばふわりとほどけてしまいそうに軽やか。リボンは自由のシンボルでありながら、結びつきや絆も意味している。自由だけれど、孤独ではない─そんな生き方のエスプリが、このリングには秘められているのかもしれない。

*「フィガロジャポン」2017年10月号より抜粋

●問い合わせ先:
シャネル カスタマーケア
0120-525-519(フリーダイヤル)
www.chanel.com

>> 「いいモノ語り」一覧へ

 

photo : SHINMEI (SEPT), stylisme : YUUKA MARUYAMA (MAKIURA OFFICE), texte : KEIKO HOMMA

Share:
  • Twitter
  • Facebook
  • Pinterest

清川あさみ、ベルナルドのクラフトマンシップに触れて。
フィガロワインクラブ
Business with Attitude
2024年春夏バッグ&シューズ
連載-鎌倉ウィークエンダー

BRAND SPECIAL

Ranking

Find More Stories