鎌倉在住フランス人のお気に入りアドレス。
鎌倉ウイークエンダー 2022.05.22
長谷川真弓
クラシカルで美しい佇まいの鎌倉の一軒家に住む、刺繍作家の増井ジェラルディンさん。フランス・パリ出身で鎌倉に移り住んで7年という彼女が、普段好んで通うお店とは。鎌倉在住ならではの、お気に入りのお店を紹介。
増井ジェラルディンさん。鎌倉の自宅にて。本誌2021年9月号の「美学のある暮らし。」特集にも登場。Instagram:@geraldineisaiamasui
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友人との朝食やランチなら。
#01. エキゾチカ スープ&バー
写真手前/季節のスープに自家製パン、鎌倉野菜のサラダがついたランチセットA¥1540、写真奥/スープエキゾチカ(単品)¥550
「ゆっくりできないお店は苦手……。鎌倉の駅周辺はいつも大勢の人で賑わっているので、カフェもあまり行かないんです」というジェラルディンさんが見つけたのは、駅から徒歩3分ながらシックな佇まいの落ち着ける店、エキゾチカ スープ&バー。
代表的メニューのスープ・エキゾチカ(赤)はスパイスが香るトマトベースの濃厚な味、カリフラワーのポタージュにはオマール海老の出汁を効かせるなど、世界のさまざまなスープを楽しめる店として2021年にオープンした。
「季節の野菜を使ったポタージュスープがとてもおいしく、お店の雰囲気も落ち着いていて好き。早めの時間なら、ゆったりとした気分で食事ができることが多いです」
ヨーロッパの古い建物をイメージした内装。BGMはジャズやボサノヴァなど、天気や時間によって変えているそう。
神奈川県鎌倉市御成街14-6ウランブル鎌倉A
tel:070-2363-1192
営)モーニング9:00〜10:30L.O.、ランチ11:00〜14:00 L.O.、バー18:00〜22:00 L.O.
休)日夜、月
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ケーキを買うなら老舗パン屋の新店へ。
#02. ベルグフェルド御成店
朝からたくさんのケーキとパンが並ぶ。御成店でしかテイクアウトできない、手作りサンドウィッチもおすすめ。
ベルグフェルドといえば、1980年創業のドイツパンとお菓子のお店として鎌倉では老舗的存在。雪の下本店と長谷店に続く3店舗目として、2022年3月にオープンしたばかりの御成店に早速通っているそう。
朝から多くの種類のパンやケーキが並ぶが、ジェラルディンさんのお目当ては、ドイツを代表するケーキ、シュワルツワルダー キルシュトルテ。
シュワルツワルダー=黒い森は、フランスのアルザス地方からドイツ南西部にかけて広がる美しいダークウッド。フランスでは「フォレノワール(黒い森)」と呼ばれていて、削ったチョコレートが黒い森をイメージしているのだそう。
「もともと大好きな伝統的なケーキ。日本ではなかなかコレ!というものに出合えなかったけれど、ここのケーキはとても美味しくて何度も買っています。サワーチェリーが甘酸っぱく、キルシュの効いた大人の味です」。
シュワルツワルダー キルシュトルテ¥510
神奈川県鎌倉市由比ヶ浜1-1-29
tel:0467-73-8525
営)11:00〜16:30(ランチ〜15:00)
休)月、火
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フレンチシックなうつわを買うなら。
#03. メリ メロ カマクラ
アトリエに並ぶ器や雑貨。本国でもなかなかお目にかかれない、アンティークのカフェオレボウルは入荷するとすぐに売り切れるほど人気。
1900年代のフランスの器や雑貨を中心にそろえた、アンティークショップのメリ メロ カマクラ。「高価なアンティークより、普段使いできて現代のものと合わせても違和感ないものを」という、オーナー安中さんのセレクトが大好き、とジェラルディンさん。
「自宅に友達を招いてティーパーティーをすることも多いので、購入したお皿は、キッシュやサラダをのせるときに重宝しています」
オーナーは、前職から合わせると15年以上フランスに関わる仕事をしており、今でも買い付けにたびたびパリを訪れている。ジェラルディンさんとは、会うとパリの話でいつも盛り上がるのだとか。
基本はオンラインショップ、月に2回大江戸骨董市に出品し、不定期で鎌倉にてマルシェを開催している。常連のジェラルディンさんは、アトリエを訪問して直接購入することもあるのだそう。「長い時間をかけて人々の暮らしを彩ってきたフランスのアンティークやブロカントは本当に魅力的。一つずつ大切に集めています」。
取材時はパリへの買い付けから戻ってきたばかり。新緑の季節に合うグリーンのお皿が並んでいた。お皿¥4400〜¥8800
www.melimelokamakura.com
アトリエは鎌倉市内(住所は現在非公開)
6月10日、11日には「フランスアンティークと手仕事展」を鎌倉のKATAKOTO GALLERYにて開催予定。詳しくはwww.instagram.com/melimelokamakura
photography & text:Mayumi Hasegawa