鎌倉で見つけた、かわいくて美味しいカヌレ専門店2軒 。
鎌倉ウイークエンダー 2023.04.26
長谷川真弓
ここ数年、人気が再燃しているフランスの伝統的な焼き菓子、カヌレ。鎌倉でもさまざまなパティスリーに美味しいカヌレが登場している。今回は個人的に特におすすめしたい、カヌレ専門店を2軒紹介。ケーキよりも手軽だけど、少し特別感もあるカヌレ。手土産にも、自分用にもぜひどうぞ。
表面のカリッとした食感と、層になったしっとりした生地のコントラストを楽しめるカヌレ。
グルテンフリーの優しい美味しさ
#01.マヤノカヌレ
プレーン、チョコ、ピスタチオ、ジンジャーオレンジ(各¥380)。プレーンとチョコはラージサイズ(¥400)もあり。
由緒ある寺社が多く集まり、静かで落ち着いた雰囲気の北鎌倉。駅を降りて1分もかからない場所に、古民家をリノベーションしたカヌレ専門店がある。ショーケースに並ぶのは、エディブルフラワーがのった可愛らしいカヌレ。
プレーンとチョコが定番で、ほかに季節限定の2種類のカヌレが並ぶ。
この店のオーナーは高橋浩介さん、マヤさんのご夫婦。あるときマヤさんが小麦アレルギーになり、それまで大好きだったカヌレが食べられなくなったそう。ニューヨークのレストランでスーシェフをしていた浩介さんが、マヤさんのために米粉をつかってカヌレをつくったことが、この店をはじめるきっかけとなった。
「クッキーやパウンドケーキでグルテンフリーのものはいろいろ売っているけれど、カヌレはなかったんです。米粉を使ったレシピもないので、材料の配分を何度も変えたり、型の種類を取り変えたりと、試行錯誤しました」。
そうしてつくりあげたカヌレは、しっとりしつつもちっとした食感がたまらない。お花に関わる仕事をしていたマヤさんのアイデアでエディブルフラワーを載せたここにしかないオリジナルのカヌレを目掛けて、遠方からも訪れるお客さんも少なくない。
優しい笑顔で出迎えてくれる、オーナーの高橋さんご夫妻。
店内にはイートインスペースも。コーヒーやハーブティーなどのほかに、ナチュールワインも用意されているので、グラスワイン片手にカヌレを楽しむ人もいるのだそう。
5月には江ノ島に姉妹店「SORANO BAKEHOUSE」をオープン予定。カヌレ以外にもグルテンフリーの焼き菓子が並ぶというので、そちらもお楽しみに。
神奈川県鎌倉市山ノ内510
tel.0467-37-9426
営)11:00〜16:00(売り切れ次第終了)
休)月〜木
https://www.instagram.com/mayanocanele/
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歴史ある商店街に、2月にオープン
#02.丸七商店 鎌倉店
1000年先まで愛されるという意味をこめ、「ちよのか〜千世ノ菓」と名付けられた。
鎌倉駅東口から徒歩3分の場所にある、間口の狭い木造長屋の「丸七商店街」。昭和33年創業で、レトロな雰囲気を色濃く残す小さな商店街に、この2月、新しくカヌレ専門店がオープンした。
ヒノキの木箱の中におさめられているのは、一つひとつパティシエが手作りするカヌレ。定番のプレーンをはじめ、抹茶やほうじ茶、バニラ、カカオなど全8種類の中から、その日の4種類のフレーバーが並ぶ。
断面も美しいカヌレ。「ちよのか〜千世ノ菓」プレーン、チョコ、バニラ(各¥290)。
ワンランク上の上質なカヌレを味わってほしいと、素材も厳選。抹茶味やほうじ茶味には、京都宇治の北川半兵衛の最高級茶葉を使用し、お茶の豊かな香りが広がる逸品だ。
プレーンはラム酒とバニラの香りを存分に楽しめる。外側のカリッと香ばしい歯ごたえと、もちっとした生地のコントラストがたまらない。
「みなさまのお越しを笑顔でお待ちしています」と、フロアマネージャー衣里さん。
地元のお客さんをはじめ、早くもリピーターが多いそう。取材中も家族や友人を連れて「この前の美味しいカヌレ、ここのだよ」と立ち寄っていくお客さんも見かけた。駅からすぐなので、お散歩のおともに買ったり、帰り道に寄ってテイクアウトするのもおすすめ。
神奈川県鎌倉市小町1-3-4丸七商店街
tel.0467-53-8588
営)11:00〜18:00(売り切れ次第終了)
休)不定休
https://www.instagram.com/maru7_kamakura/
text:Mayumi Hasegawa
長谷川真弓
エディター兼ライター。鎌倉在住、3児の母。大学卒業後、出版社に入社。女性ファッション誌の編集に携わり、2011年に独立。現在はフリーランスとして雑誌やwebなどで活動中。