小旅行気分を味わえる「楚々葉山」で過ごす冬の休日。
鎌倉ウイークエンダー 2023.12.07
長谷川真弓
今年もあと一ヶ月。年末に向けて忙しくなるこの時期、日常からしばし離れ、小旅行気分でお出かけしてみませんか。おすすめは都内から1時間半ほどで着く葉山。鎌倉からも近く、海と山に囲まれ、のんびりとした雰囲気で時間の流れまでもゆっくりと感じられる町。そんな葉山時間をより味わうための、とっておきの場所をご紹介。
01#美味しいあさごはんから1日の始まり。
忙しい日常から離れ、ゆっくりとした時間を過ごしたいと向かったのは、葉山の中心部である元町エリア。「元町バス」停から徒歩4分ほどの場所に2022年にオープンした「楚々 葉山」がある。広々とした庭を持つ、100年ほどの古民家をリノベーション。古民家の趣は残しつつ開放感のある空間に、カフェやフラワースタンド、雑貨店などが並ぶ。
ここを訪れるならぜひ体験してほしいのが、曜日限定で提供されているあさごはんだ。ひとり分ずつ土鍋で丁寧に炊いたご飯に、主宰は絶品のお魚と旬の野菜を使った副菜がつく、こだわりの和のごはんがいただける。
通常は炊き込みご飯で、季節によってはツヤツヤの新米も楽しめる。ご飯はたっぷり2膳分あり、食べきれなければ持ち帰り用に塩むすびにしてくれるのも嬉しい。
このあさごはんにプラスして頼みたいのが、オリジナルの焙じ茶。逗子茶寮 凛堂-rindo-の店主山本さんが、楚々のあさごはんに合うようにつくったオリジナルで、茶葉は静岡県玉川の「かなみどりや」を使用。
食前と食後にに一杯ずつ楽しめるのだが、同じ焙じ茶でも焙煎度合いを変えているので、全く違った味わいに驚くはず。はじめの一杯はわずか30秒の浅煎りで、透き通るようなフレッシュでさわやかな味。締めの一杯は深煎りで、香ばしい香りと深い味わいに癒される。
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02#「日用雑貨店」でお買い物。
カフェの隣の棟にあるのが、器やかご、アクセサリーなどの雑貨から、洗剤、掃除用具などの日用品まで、葉山の優しい暮らしを体現する日用雑貨店。この秋からはヴィンテージ家具の販売もはじめたそう。
この店の特徴は、道具ひとつとってもプラスチック製品ではなく、自然に還る竹などの天然素材を使った、環境に配慮した商品を多くとりそろえていること。エシカルな暮らしを送る人の多い、葉山ならではのラインナップだ。
人気は量り売りのコーナー。スパイスやドライフルーツなど自分ではかってお会計へ。有機ジンジャエールスパイスや「ホットワイン用スパイスミックス」は、作り方のレシピつきで、簡単に美味しい自家製ドリンクをつくれると評判。
2階にはレンタルできるプライベートルームがあり、ミーティングやワークショップ、ママ会など、さまざまなシーンで利用ができるそう。
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03#「willow flower stand」で季節のお花を。
雑貨のショッピングを終えたら、奥にあるフラワースタンド「willow flower stand」ものぞいてみて。普通のお花屋さんでは見かけないような珍しい種類の花や、一本でも絵になる花が多く、見ているだけで心が弾んでしまう。
自宅用にさっと普段使いの花を買っていくご近所さんや、友達へのギフトのブーケをゆっくり選ぶ人など、用途はさまざま。花束のセンスも抜群なので、ここでこっそり用意しておいて、カフェで待つ友達にプレゼントなんていうのも良さそう。
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04# 徒歩5分の森戸海岸をお散歩。
「楚々 葉山」を出たら海へとお散歩。歩いて5分ほどで着く森戸海岸は、波が穏やかで平日は人も少ない静かなビーチなので、ゆっくりするのに最適。
森戸海岸700mの沖合には名島という岩の小島があり、ぽつんと朱色の鳥居が建っている。この鳥居は源頼朝が建立したといわれる森戸神社のもの。
すこし歩いて海岸沿いに建つ、森戸神社(森戸大明神)の本殿にお参りするのもおすすめのコース。
夕日の時間は特にきれいなので、その時間をねらっていくのも良さそう。
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05#海で冷えた身体を温めに、カフェでお茶。
海でゆっくりしたあとは少し体も冷えてしまうので、「楚々 葉山」へと戻ってお茶の時間。コーヒー豆は山梨県の「AKITO COFFEE」のシングルオリジンや、楚々のオリジナルブレンドを使い、一杯一杯丁寧に抽出してくれる。
コーヒーと共に人気なのはカフェラテ。カフェラテに使用されているカップは陶芸家・宮崎和佳子さんのもの。カップは不定期で販売されることもあるが、ファンが多く、すぐに売り切れてしまうそう。
ゆっくりとお茶を楽しんだら、帰路へ。自然を感じ、葉山暮らしを束の間味わっただけでも、不思議と穏やかな気持ちになれるはず。リフレッシュをしに、ぜひ訪れてみて。
神奈川県三浦郡葉山町堀内869
tel: 046-813-5910
営)9:00〜18:00(冬季は17:00)
休)火曜日※フラワースタンドのみ木曜も定休
www.instagram.com/soso_hayama
text&photography: Mayumi Hasegawa
長谷川真弓
エディター兼ライター。鎌倉在住、3児の母。大学卒業後、出版社に入社。女性ファッション誌の編集に携わり、2011年に独立。現在はフリーランスとして雑誌やwebなどで活動中。