朝日焼 ショップ&ギャラリー
朝日焼は慶長年間(1596〜1615年)に朝日山の麓で開窯し、茶の湯や煎茶を中心とした器を制作する由緒ある窯元。2017年7月にオープンしたここは、その新たな発信拠点となる。古い平屋をモダンに改装した店内は、間近に流れる宇治川の眺めを借景に取り入れた開放的な空間。十六世松林豊斎さん作の茶道具や工房で作られる器が並び、奥には光が差し込む明るい茶室も。「お茶の多様化が広がる中で、宇治茶の文化や歴史、楽しみ方を伝えていきたい」と、十六世の弟で店主の俊幸さん。毎月20日には「急須の手習い」というワークショップを開催する。ゆったりと流れる時間の中、お茶の魅力に浸りたい。
宇治の陶土を練り込んだ土壁がやさしく光を跳ね返す、三畳台目の茶室。鹿背、 紅鹿背など繊細な風合いが魅力の、十六世作の茶盌が並ぶ。
入り口すぐのショップスペース。マグカップや銘々皿、花器など日常に取り入れやすい、工房で作られる器をディスプレイ。
八世長兵衛より継承している持ち手のない急須、宝瓶(ほうひん)と湯冷し、煎茶碗2個がセットになった「河濱清器(かひんせいき)」¥42,120、焼締のキャンドルカップに、滋賀「大與」の米ぬかで作った和蝋燭を入れた「無月」¥6,480
テーブルやイスが置かれたイベントスペースでは、煎茶のもてなしも。屋外にはデッキが設けられ、宇治川のせせらぎを楽しむことができる。
和の風情を残しながら、モダンに仕上げた外観が目を引く。トータルデザインはセレクトショップ「スフェラ」のディレクター、眞城成男さんが担当。
朝日焼 ショップ&ギャラリー
Asahiyaki Shop & Gallery
宇治市宇治又振67
tel:0774-23-2511
営)10時~17時
休)月(祝日の場合は翌日休み)、毎月最終火曜
カード:Amex、Diners、JCB、Master、VISA
www.asahiyaki.com
〉〉センス溢れる空間で、おいしい紅茶を。
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宇治紅茶館 ICHIMATSU COOKIE
宇治に縁のあるオーナーが「紅茶をもっと日常的に楽しんでほしい」と2017年11月に開いた紅茶専門店。スリランカ・ムレスナ社の茶葉を日本人好みにアレンジしたフレーバーが、カフェで約35種、ショップで約70種という品揃え。カフェのドリンクには店オススメのフレーバーティー数種を試飲できる「ティーフリーサービス」が付くので、お気に入りを見つけやすい。香り高い紅茶とともに楽しみたいのが、厚さ30ミリの銅板で焼き上げる「究極のホットケーキ」。外はカリッ、中はふわっとした食感に、アールグレイのティーソースが好相性。ホットサンドプレートやスイーツの盛り合わせも揃い、宇治散策の休憩にぴったりの一軒だ。
国産小麦を使った特製生地に、アールグレイと洗双糖を煮詰めたティーソースがかかる「究極のホットケーキ」¥1,620、ポットでたっぷりサーブされる「ホットストレートティ」¥1,080。30種類以上揃う中で特に人気が高いのが、宇治紅茶館オリジナルの「カカオマロン」。
かつて商家だった日本家屋の趣を生かしながら、洗練された空間にリノベーション。設計は京都を拠点に活動する建築家の藤井香織さんが担当。
店内はカフェと物販スペースに分かれている。エリック・ホグランのガラスや北欧のヴィンテージ家具など、オーナーのセンスが光る内装が心地いい。
お土産に人気なのが、フレンチの「レストランよねむら」が宇治紅茶館のために作った「イチマツクッキー」¥3,888。宇治紅茶館オリジナルの新商品は「ハッピー ブラックティー」「サンキュー アールグレイ」各¥745
場所は宇治のメイン通りから路地を入った静かなところ。2階のギャラリースペースでは、不定期でワークショップやイベントなどが開催される。
宇治紅茶館 ICHIMATSU COOKIE
Ujikochakan Ichimatsu Cookie
宇治市宇治妙楽46-2
tel:0774-25-3711
営)11時~18時(17時30分L.O.)
休)月
カード:Amex、Diners、JCB、Master、VISA(税込¥3,000以上から使用可能)
http://uji-kochakan.com
〉〉注目の「中宇治ヨリン」に、鉄板焼きの新店登場。
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コアラパーク
町屋や建具工場を改装した地域のための複合施設「中宇治ヨリン」に、新たに誕生したのが大阪・天満にある鉄板焼きの「コアラ食堂」の2号店。ここでは滋賀・木下牧場の近江牛や京都近郊の野菜を使った鉄板料理と、約50種揃うオーストラリアの自然派ワインを楽しめる。中でもオススメは、ラーメン界では名高い「麺屋 棣鄂(ていがく)」のもちもちの中太麺を使った焼きそばと、木下牧場の近江牛100%のハンバーガー。他に、具材たっぷり生地少なめで軽く仕上げたお好み焼き、鹿児島の黒豚を使ったクレソン鍋など、本店でも人気のメニューが揃う。鉄板前の大テーブルで仕上がりを待つのも楽しみな時間だ。
もちもちの麺に数種をブレンドした秘伝のソースが絡んでクセになるおいしさ。肉や海鮮がたっぷりなのもうれしい。「黒豚と海鮮のミックス焼きそば」¥1,404
鉄板でジューシーに焼き上げた肉汁溢れるパテに、吉田牧場のチーズや大阪の名店パンデュースのバンズを合わせた「贅沢バーガー」¥2,160。ワインボトルは白「ザヴィエ ハーフ・ウェイ・トゥ・ヘブン 2017」¥6,580、赤「ヤウマ ライク・レインドロップ・グルナッシュ 2017」¥7,660
約50種揃う自然派ワインは、オーストラリア産が中心。グラスワインのセレクトは、京都の自然派ワインの名店「エーテルヴァイン」が担当する。
女性店長が腕を振るう鉄板の前に大きなテーブルを配置。天井が高く開放的な空間でゆったりくつろげる。通し営業で使い勝手がいいのもポイントだ。
店名は、オーナーのオーストラリア好きに由来。2階には器と暮らしの道具を扱う店、向かいの棟には焼き菓子店やフレンチビストロが入っている。
コアラパーク
Koala Park
宇治市宇治妙楽32 中宇治ヨリン西棟1F
tel:0774-24-0517
営)11時30分〜21時(20時30分L.O.)
休)日 ※不定休あり
カード:Amex、Diners、JCB、Master、VISA
photos:SADAHO NAITO, réalisation:NATSUKO KONAGAYA