あなたの傍らにあるアートを求めて。
フィガロジャポン最新号紹介 2024.09.20
久しぶりにアート特集を作ろう!と思った理由は、今秋、故ルイーズ・ブルジョワや塩田千春さんの大規模な個展が行われるからです。それも東京だけではなく大阪や、京都でも『LOVE ファッション』展が開催され、日本全国で素晴らしいアート展が花開く時期となりました。
ルイーズ・ブルジョワや塩田千春さんはもちろんのこと、ヨーロッパで大活躍しているエヴァ・ジョスパン、今年のKYOTOGRAPHIEで震えるほど素晴らしい展示を見せてくれた写真家ヴィヴィアン・サッセン、若い世代の憧れの存在でもあるオリヴィア・ビー、そしてアルル国際写真フェスティバルで受賞した石内都さんなど、女性の芸術家の力に魅せられる機会が続き、この特集へと着地しました。
女性である自身が見つめるモノ・コトが、各アーティストのインタビューで語られています。彼女たちの "言葉によるメッセージ"が、読者の方々の心に強い刺激をくれるはずです。
また、自然の中で風景の一部となって展開する芸術祭も各地でどんどん興っています。旅で触れるアートは、非日常の空間で自分自身の足元を見つめるような体験になるので、秋のプチトリップ先の候補に加えていただけたら。
アートは自分自身の空間で愛でることもできます。今回取材したアート作品を上手に飾って部屋づくりをされている方々も、みなさん口をそろえて言うのは、「もっと身近にアートを感じて暮らしてほしい」という言葉でした。フィガロジャポン本誌のエディターは「飾る時の額装にこだわるとより素敵に感じました」と、取材後に感想を伝えてくれました。
表紙は綾瀬はるかさん。マルク・ボアン時代に創られたMISS DIORロゴを現代によみがえらせた秋冬の新作を、パリで纏っていただきました。普段はやわらかで愛らしい雰囲気の綾瀬さんですが、こちらのモード撮影では強さがあるのに力みがない、さりげない色香が漂っています。誌面のモノクロの写真もぜひ見てください。
そして、ディオールがパリに持っているヘリテージのスタジオに訪問。こちらのムービーでは、綾瀬さんがディオールのドレスと出会い、感銘を受ける様子が映っています。
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美容テーマはフィガロジャポンの大事にするテーマ「Feel Good Beauty」。心地よくキレイを手に入れたい人にオススメのナチュラル&ヘルシーを叶えるアイテムがたくさん紹介されています。
エシカルで気取りのない旅を体験したいなら、スコットランドへ。ブリットタッチの愛らしい宿、グルメ、ニットなどに癒されます。
アートは敷居が高いもの、と感じている方も多いかもしれません。でも、人の手によって創られた、個人のメッセージが込められた手紙のような側面もあるのです。身近にいる大切な人の言葉を聞くような感覚とも似ています。
アートを観聴きする時間は、素晴らしいギフトです。
フィガロジャポン編集長 森田聖美