パーソナルカラー診断から、シャネルの「カラー オブ アリュール」を再発見!
Love it ! 2025.07.29
編集者たちが見つけたお気に入りの逸品を紹介する連載。今回は、シャネルの「レ ベージュ パレット ルガール ゴールデン」について、編集TIが語ります。
色を選ぶことは、生き方を選ぶこと。
遅ればせながらパーソナルカラー診断を受けた。色の属性を「春」「夏」「秋」「冬」の4グループに分け、自分に似合う系統を見分ける。診断前まで私は「秋」に違いないと思っていたけれど、結果は「冬」。「冬」のカラーとされるビビッドな色や黒を合わせると、凛とした強さが出るのだ。一方「秋」の色はトーンと自分が一体化。パーソナルカラー=なじむ色ではなく、個を引き立てる色を言うのか!と理解した瞬間だった。「夏」の色では優しげに、「春」の色はボヘミアン調に映る私。自身をどう見せたいかで纏うカラー選びが変わりそう。
あれ? これってシャネルの「カラー オブ アリュール」の考え方と同じでは!? 色を個性や魅力を表現する手段のひとつであると捉えていたガブリエル・シャネル。色の纏い方次第で、アリュールの表現は無数になる......100年も前から真髄を捉えていた彼女の慧眼に、あらためて感服させられる。
質感もさまざまな5つのカラー。レ ベージュ パレット ルガール ゴールデン ¥9,900/シャネル
その精神を受け継ぎシャネルのビューティを率いるコメット コレクティヴのクリエイションにもまた、色の可能性が秘められている。たとえばヴァレンティナ・リーが手がけたこのレベージュのアイパレット。夜明けと夕暮れにインスパイアされた5色は、どんな組み合わせでも肌になじみつつ個性を引き出す設計だ。コッパーで強さを加えたり、コーラルで優美さを演出したり。色は自身のアティチュードだから、生き方を選ぶことにも繋がっていくはず。鏡の中の自分に目配せし、ゴールドの煌めきをひと刷けプラスした。
東京で開催されたイベント「カラー オブ アリュール」より。ヴァレンティナ・リーが手がけたレ ベージュ ゴールデンアワー コレクションは、彼女が見たパリのサンセットが着想源。
メイクデモではアイパレットをはじめとしたコレクションのアイテムを使用し、都会的でヘルシーなルックを披露。
異なるバックグラウンドを生かし、高め合うコメット コレクティヴの3名。左から、セシル・パラヴィナ、ヴァレンティナ・リー、アミィ・ドラマ。
*「フィガロジャポン」2025年9月号より抜粋