パリの小さなお店で出合った、おもちゃみたいなコスチュームジュエリーたち。

6月にオートクチュールの取材でパリを訪れた際に、足早にグランパレを通過しようとして、たまたま目に留まった何やら気になるお店。

「可愛いものがありそうな予感」とショーウィンドウを覗いてみると、
ゴールドのチェーンネックレスやバングル、
シルバージュエリー、パール、色石のリングやブローチなど、まるでおばあちゃんのクローゼットにありそうな可愛いものたちが品よく並べられているではありませんか。

ヒルダ・ルイスによる児童文学の名作「とぶ船」でピーターが街の歯医者に行った帰りにたまたま見付けた路地裏の雑貨屋や、
「はてしない物語」のバスチアン少年がいじめっ子に追い回されてたまたま飛び込んだ古本屋のように、
偶然見つけた小さな店に迷い込むというシチュエーションに幼少期からずっと憧れがあった私。
このお導きは運命に違いない、と最初から買う気満々で、古い木のドアを押したのでした。

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思わず足を止めて見入ったガラスのショーウィンドー。

パリに行く度に、蚤の市でリングやシルバージュエリーを探し続けているのですが、欲しいと思える理想的なものにいまだに巡り合えないまま早数年。
頭の中で勝手に思い描いていたようなジュエリーが、その小さな店にはたくさんありました。

さらに、おばあちゃんの指輪のような、綺麗な緑色の石のリングの値段を聞いてびっくり。
店で扱っているものはすべてコスチュームジュエリーで、トレンド感のあるデザインやコンテンポラリーなものというよりは、パリジェンヌが家族から受け継いでいるお守りのようなジュエリーがコンセプトとのこと。
これぞ、まさに私が探し求めていたもの......!

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子どもの頃、ジュエルリングとおもちゃの指輪とかキラキラしたものが大好きだった私。ジュエルリングのように、人差し指につけたい。リングは各70ユーロくらいでした。

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ペンで1本ラインを描いたかのようなシルバーのチェーンネックレス、シルバーのバングル、コスチュームパールのネックレスは球のサイズ違いで購入。パールネックレスは2本重ねて使っています。価格帯は70〜120ユーロくらい。

どれも可愛くて絞りきれず、結局、リング2本、ネックレス3本、ブレスレット1本を購入。
何でもオンラインで買えるご時世ですが、旅先での偶然の出合いはやっぱり特別感があります。
パリに行く楽しみが、またひとつ増えたのでした。

フィガロエディター SACHIKO TASHIRO

Rosange bijoux
9 rue de Beaujolais, Pass. du Perron, 75001 Paris, フランス

 

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