「ヒヤマケンタロウの妊娠」の撮影現場で、リリー・フランキーを齊藤工が撮影。
2022.05.19
「齊藤工 活動寫眞館」について 2021.07.20
俳優・斎藤工が、アーティスト・齊藤工として手がける、モノクロ写真。尊敬する人、会いたい人にカメラを向け、映画のメインキャストを撮影するように、一瞬の表情と佇まいを写し取る。フィガロジャポン本誌「齊藤工 活動寫眞館」に未掲載のカットと、齊藤自身の言葉で、撮影舞台裏を綴ります。今回は、8月20日公開の『孤狼の血 LEVEL2』で共演した松坂桃李、村上虹郎、西野七瀬の3名が登場。
第69回日本推理作家協会賞を受賞した柚月裕子の同名小説を、役所広司、松坂桃李、江口洋介らが出演し実写映画化し、第42回日本アカデミー賞で最多12部門を受賞した『孤狼の血』から約3年。その続編となる『孤狼の血 LEVEL2』が8月20日に公開される。
「かつて憧れた、東映任侠映画の持つアドレナリンを、現代邦画で唯一引き継いだ作品が『孤狼の血』。なので、何が何でもこの“祭り”に加わりたかった。どんな役柄でも」と語るほどにこの作品への出演を望み、尾谷組若頭の橘雄馬を演じた齊藤が今回撮影したのは、本作で共演した松坂桃李、村上虹郎、西野七瀬の3名だ。
松坂が演じるのは、前作で、捜査のためなら違法行為も厭わないマル暴刑事である大上(役所広司)の意志を受け継ぎ、生真面目な優等生刑事から自身も狂気を孕むマル暴へと覚醒した主人公・日岡秀一。架空の都市である広島呉原市を舞台に、原作シリーズでは描かれていない彼の“その後”が完全オリジナルストーリーで描かれる。
そして村上は、日岡のスパイとして上林組に潜り込む近田幸太(通称:チンタ)を、西野はチンタの姉でスタンド「華」のママ・近田真緒をそれぞれ演じた。
「三者とも、普段のパブリックイメージとはかけ離れながらも、孤狼の世界に息をしているという背景、生活感を感じました。そんな彼らの一片を撮影させていただいたと思っています」
街の平和のために、日岡が警察と裏社会のタイトロープを続けることで保たれていた危うい秩序が、上林組組長・上林成浩の出所をきっかけに崩れていく。尾谷組と上林組の抗争、警察組織の闇、マスコミによるリーク、そして圧倒的悪=上林の存在。それらによって窮地に追い込まれる日岡……。豪華“強面”キャストの怪演を通して、前作を超える暴力と狂気が燃え上がる。
TAKUMI SAITOH
長編初監督作『blank13』では国内外の映画祭にて8冠受賞。HBO asiaのプロジェクトで日本代表監督を勤めたFOODLORE『Life in a box』がAsianAcademyCreativeAward2020にて、日本人初の最優秀監督賞を受賞。現在、監督最新作『ゾッキ』及び『裏ゾッキ』が全国公開中、テレビ朝日系ドラマ「漂着者」が放送中。8月20日には出演作『狐狼の血LEVEL2』が公開され、主演作『シン・ウルトラマン』や『CUBE』の公開も控える。企画・制作を手がけたクレイアニメ『オイラはビル群』がWOWOWオンデマンドで配信中。また、18年にパリ・ルーヴル美術館のアート展にて白黒写真作品【守破離】が銅賞受賞。19年も出品。移動映画館「cinéma bird」の主宰や「MiniTheaterPark」の活動など。