齊藤工が撮った芋生悠のくるくる変わる愛らしい表情がたまらない!

齊藤工から送られてきたモノクロポートレートは全部で20枚。どれもこれもが絶妙な表情をしていた。フィガロジャポン本誌8月号に掲載される「たった2枚」を選ぶのが難しい。同じ引き具合、アングルで撮影された写真たちなのに、芋生悠の表情はかぎりなく豊かで、愛らしかった。

ただ「明るい」のではない。ちょっとした陰影、心の動き。おそらくシャッターを切っていた時間は短かっただろうに、こんなに振れ幅が広くて、さまざまな表出ができるのはすごいと思った。まさに女優だ。

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2022年8月、某ドラマ収録現場にて撮影されたポートレート。以下同。

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「カメラを向けたその一瞬で、被写体・芋生悠になられ、ゾクッとしました。15回くらいシャッターを切りましたが、すべてが芯のある素晴らしい表情でした」
テレビ出演も多いが、作家主義の映画でもその存在感を際立たせる。出演時間が短くても決定的な印象を残す。HIKARI監督の『37セカンズ』など、"インクルーシブな世界とは何か"を観る人に考えさせる作品や、村上虹郎と共演した『ソワレ』など。『ソワレ』のタカラの逃避行は、芋生悠の演技の力や存在の強さが、作品の深みと、観る人の共感を強く後押ししたと感じる。芋生の表現の幅を作品のメッセージとシンクロさせていこうと創り手に思わせる、美しい儚さと強さがある。

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「芋生さんは、かつての銀幕スター女優さんの"それ"を唯一持っている現代の女優だと、銀幕(スクリーン)を通じてよく思います。希有な俳優です」

ここに、すべての写真を掲載できないことが本当に惜しく感じる。

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芋生悠/HARUKA IMOU
1997年12月18日生まれ、熊本県出身。2014年にジュノンガールズコンテストにてファイナリストとなり注目され、15年、女優としての活動をスタート。18年に八幡貴美監督『ヒゲとレインコート』に主演し、SHORTS SHORTS FILM FESTIVAL & ASIA 2019のベストアクトレス賞受賞。20年には、HIKARI監督『37セカンズ』、松居大悟監督『#ハンド全力』、外山文治監督『ソワレ』の主人公タカラなど、作家主義の作品に立て続けに出演し、実力派女優としての評価を確実にした。23年10月27日より公開される『こいびとのみつけかた』ではヒロイン園子を演じる。

TAKUMI SAITOH

ナビゲーター役の NTV「こどもディレクター」(水曜 23:59~)放映中。出演映画『カミノフデ~怪獣たちのいる島~』が 7月26日公開。企画・プロデュースした今冬公開の児童養護施設のドキュメンタリー映画『大きな家』に続き、ハリウッド映画『ボクがにんげんだったとき/When I was a human』のエグゼクティブプロデューサーも務める。www.b-b-h.jp/saitohtakumi

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