様になる男、一ノ瀬ワタルのきらめく表情を、齊藤工が撮る。

実に、様になる男。一ノ瀬ワタルを作品の中で観たら、そう感じるはずだ。

引きで撮れば体躯の大きさに見惚れるし、寄りで撮れば表情の豊かさと愛嬌に惹きつけられる。話題になったNetflixのドラマ「サンクチュアリ-聖域-」では、最初はふてくされた態度や生き方に観ているこちらがいらつく青年・清が、相撲の世界にゆっくりとハマっていき、美しく逞しい相撲とりに進化していく姿は、まさに「様になる」ヒーロー像。

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2023年11月、都内で行われたドラマ「いけにえ」撮影現場にて。以下同。

「『HiGH&LOW』シリーズもですが、映画『宮本から君へ』の強烈な役柄は印象的でした。以来唯一無二の一ノ瀬ワタル街道を爆進されていて、いまや邦画の宝。フィールドはすでに世界市場だと思います」と、齊藤も称賛する。

「サンクチュアリ~」は、相撲界の汚れたマネジメントにドラマ性たっぷりに斬りこみ、そのさなかでもがき苦しみながら、なぜ土俵の中だけが聖域になりうるのかを考えさせられる奥深いユーモアが漂う作品。作品中で、一ノ瀬は「様になる」だけではなく、「華のある」男として、物語の勢いを牽引していく。

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この春から初夏にかけ、斎藤と一ノ瀬の共演作が放映される。NHKのドラマ「いけにえ」、そしてテレビ朝日で4月25日からスタートする木村拓哉主演ドラマ「Believe-君にかける橋-」で。

「実は去年末から立て続けに4作品ご一緒していて、さまざまな一ノ瀬さんを拝見させていただいていますが、ご本人の人柄があまりにも穏和でチャーミングで、お会いする度にその役柄やパブリックイメージとのギャップにラグが生まれ、胸を打たれるモノがあります」(齊藤)

どれだけ多くの役者が、画面の中できらめく「華」を手に入れたいと切望するのだろう、と思う。一ノ瀬ワタルは、その愛らしさ、強さ、おおらかさと丹念さで、役者としての「華」を見事に物語に咲かせてしまうのだ。

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一ノ瀬ワタル/WATARU ICHINOSE
1985年7月30日生まれ、佐賀県出身。格闘家から俳優の道に進む。三池崇史監督の『クローズ ZERO Ⅱ』(2009年)にて映画デビュー。「HiGH&LOW」シリーズ(16年~)、『キングダム』(19年)、『ヴィレッジ』(23年)など話題作に出演。Netflixにて23年に配信スタートしたドラマ「サンクチュアリ 聖域」で主演し、注目を集める。近作に斎藤工と共演しているテレビ朝日開局65周年記念木曜ドラマ「Believe-君にかける橋-」(4月25日放映開始)、NHKの藤子・F・不二雄 SF短編ドラマシーズン2「いけにえ」(5月26日放映予定)など。

TAKUMI SAITOH

ナビゲーター役の NTV「こどもディレクター」(水曜 23:59~)放映中。出演映画『カミノフデ~怪獣たちのいる島~』が 7月26日公開。企画・プロデュースした今冬公開の児童養護施設のドキュメンタリー映画『大きな家』に続き、ハリウッド映画『ボクがにんげんだったとき/When I was a human』のエグゼクティブプロデューサーも務める。www.b-b-h.jp/saitohtakumi

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