神木隆之介、爽やかなオタク、昭和レトロ......そんな多面的な魅力を齊藤工が撮る。
「齊藤工 活動寫眞館」について 2024.10.19
「多芸多才」という言葉がぴったりな日本エンタメ界の優等生、とでも言おうか。
子役時代からの活躍は知られているが、演技派のまま成長した。テレビドラマはもちろん映画の出演も多く、大河ドラマからトレンディドラマ、清潔感のあるイメージのせいかCM出演も多い。ここまで芸能界をさらりと生き抜いてしまったら、与えられることだけでいっぱいいっぱいになりそうなものなのに、自身が発信するファンクラブコンテンツもエネルギッシュに制作し、趣味の写真撮影、そして鉄オタというグローバル≒ニッチな趣味性も持ち合わせている。
「世代もあるのかも知れませんが、自分なんかからすると幼少期から"神木隆之介"という朝ドラというか大河ドラマをずっと見せもらてもらっている感覚があります。 今回は特に座長として、スタッフ、キャスト、すべての方を陽に引き上げる太陽光のような光を放っています。 一切疲れを見せず、陰の努力を忘れずに、周りを巻き込みながら心底愉しんでいる感じがします」(齊藤)
神木隆之介と齊藤工は10月20日に放映スタートするTBS日曜劇場「海に眠るダイヤモンド」にて共演している。1955年、長崎県端島に生きる兄弟を演じる。昭和の物語だ。精一杯働けば人生の成功が待っている可能性を信じられる時代。炭鉱で働く逞しい兄役を齊藤が、県外の大学を卒業し、職員として島に戻る弟役が神木。日本や英国において「炭鉱」は極めて映画的なテーマだと感じる。いつの時代も、人が汗を流して、何かを創り生み出し、それが人々の生活の役に立つ、そういったシンプルな世界では「幸せ」の意味がクリアだし、「挫折」や「苦しみ」も普遍的で共感を呼ぶからではないだろうか。
神木が放つ独特なレトロ感、そこに通じる清らかさが、作品の魅力に貢献していることはいうまでもない。
先にも書いたが、神木も齊藤同様、写真に深い興味を抱いている。
「カメラのレンズや機材について、自分なんかよりとても博学でセンスがあるので、現場でもカメラを覗いている神木さんをよく見ます。 ちなみに自分も撮ってもらいました」(齊藤)
ちなみにこれらが、神木が撮影した齊藤だ。
『桐島、部活やめるってよ』(2012年)で映研に所属する前田(神木)が、気になる女の子に自販機のジュースをおごってあげながら、同じベンチに座ることが意識しすぎてしまってできない――映画好きとしては、あのシーンに萌えた。あれから12年経って、まだなお日本の映画シーンを照らし続けている神木隆之介。その素晴らしい活躍は、今後もずっと続くに違いない。
1993年 5月 19日生まれ、埼玉県出身。95年にテレビ CM でデビュー。その後、数々の映画やドラマ、アニメーション 作品に出演。23年は NHK連続テレビ小説「らんまん」や映 画『ゴジ ラ-1.0』など話題作で主演を務めた。同じく23年には初のオフィシャルファンクラブ「神木駅」(https://kamiki-station.com)を開設し、さまざまなコンテンツを更新。24年 12月には個人イベントの実施も予定している。TBS日曜劇場で初の主演を務めるドラマ「海に眠るダイヤモンド」が10月20日より放送開始。
齊藤工/TAKUMI SAITOH
出演作のNetflixドラマ「極悪女王」が配信中、TBS日曜劇場「海に眠るダイヤモンド」 が10月放映スタート。企画・プロデュースした12月公開の児童養護施設のドキュメンタリー映画『大きな家』に続き、ハリウッド映画『ボクがにんげんだったとき/When I was a human』のエグゼクティブプロデューサーも務める。