フードロス編 from ソウル 余ったチヂミやキンパを活用、韓国家庭料理の人気レシピ。

世界は愉快 2021.10.12

文/鄭慈卿 (在ソウルコーディネーター)

韓国では、名節と呼ばれる正月や秋夕(旧盆月)に家族や親戚が集まって、早朝から先祖のために祭礼を行った後、食事をともにする。カルビチム(肉じゃが)、チャプチェ、チヂミ、ナムルなどたくさんの伝統料理をいっぺんに味わう楽しみな機会でもあるが、料理が残ってしまうことが多い。冷蔵庫に入れたままにして、結局は捨てられることもある。食べられるだけ少なめに作ればいいのだが、不思議なことに名節料理は残すほど作るのが習慣のようなものだ。

最近は、おうちごはんブームも手伝って、名節料理の活用レシピはSNSで話題となっている。大人気の料理研究家ペク・ジョンウォンもYouTubeでチヂミ活用したチゲ鍋「ジョンチゲ」レシピを公開し、88万回を超える再生回数を記録している。実はこの再利用レシピ、昔から韓国東南部の慶尚道地方には伝わる料理でもある。

SNSで話題になっている再利用レシピは、日常でよく食べられるナムルやチャプチェを活用したメニューなど、簡単でおもしろいものが多い。たとえば、韓国人のソウルフードのひとつであるキンパ。キンパの具材は室温に長時間おくと味が変わりやすいので、食べ残したらすぐ冷蔵庫に入れておくのだが、翌日食べようとすると味も食感も落ちる。なにより、ご飯が硬くなったキンパを電子レンジで温めると失敗するに決まっている。だから、卵をくぐらせフライパンでチヂミ風に焼いてキンパプジョン(キンパチヂミ)にする。これが、温かくておいしく食べられると評判になり、いまやわざわざキンパを残しておいてキンパチヂミを作る人も多い。ミシュラン2ツ星のMinglesをはじめ、複数のレストランのコンサルタントを務めるフードコンテンツディレクターのキム・へジュン氏もインスタグラムでレシピを紹介している。

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photo:  @miel_jade

同じ食べ物でも再利用レシピでひと味変わった料理を楽しめるだけでなく、日常ですぐ実践できるフードロス対策にもなる。まだまだ外食メニューにはないものだが、いつかはシェフが手がけた再利用メニューもレストランで味わえる日がくるのではないかと期待している。

211007_ChijimiJjigae.jpgジョンチゲ(チヂミチゲ)。豆腐チヂミ、魚のチヂミ、ズッキーニのチヂミなど、野菜と一緒に唐辛子などの薬味を入れて鍋で煮込めば、味もビジュアルもがらりと一変。好みによってキムチを入れたりする。photo: 韓食振興院

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こちらはおつまみとしても人気のナムルジョン(ナムルチヂミ)。ナムルの活用は無限なので、コチュジャンを入れてエゴマ油で炒めるナムルチャーハンやナムルキンパもおすすめ。photo: 韓食振興院

text: Ja-Kyung Jung

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