愛しのペット編 from ソウル BTSテテ、2PMのジュノ、韓国次期大統領も夢中! 社会貢献する愛犬・愛猫家。
世界は愉快 2022.04.12
鄭慈卿 Ja-Kyung Jung
韓国では人口の1/4がペットとともに暮らしている。犬と猫が主流だけれども、オウム、ハリネズミ、ウサギ、ハムスターなどさまざまな動物を家族として迎える人が大幅に増えていて、その数は1500万に上るという。
最近韓国では、「愛玩動物」=ペットとすら呼ばれなくなっている。大切な家族であり、かけがえのない存在として「伴侶動物」と呼ぶのが一般的だ。
いつも甘くてやさしい目で愛猫を見つめる2PMのジュノ。ジュノの愛猫になりたいファンが続出。2匹のベンガル猫のジョニーとウォリ、身体の大きなメインクーンのクッキー、そして臨時で保護しているという野良猫のボギと一緒に暮らしている。
ペットを大切に思う人が増えると、保護犬の里親キャンペーンや寄付、ボランティア活動と並んで、動物を飼わない人たちとも上手に共存するためのペットエチケットが重視されるようになり、特に犬を中心にペットトレーニングに人気が集まっている。一方で、伴侶動物の急速な増加に動物福祉政策が追いついていない現実もある。
グローバルな人気を集めているBTSのメンバーたちも例に漏れず、Vの愛犬ヨンタン(ポメラニアン)は特におなじみ。動物を愛する彼の影響で世界各国のファンたちが保護犬のための寄付を行っている。
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次期大統領に当選したユン・ソギョルは、自身も保護犬を含めて犬4匹と猫3匹と暮らすペット好きとして知られており、さっそくいくつかの福祉策を公約に掲げている。
漢江(ハンガン)公園など水辺の公園には主に犬用の遊び場を設置すること、標準診療報酬制度で動物の治療費もカバーし経済的負担を軽減すること、ペットフードの安全性確保、斎場の設置支援、悪質な犬工場(パピーミル)を根絶して動物の遺棄を減らすというものだ。2019年には慶尚北道(キョンサンプクド)の奉化(ポンファ)に私立韓国ペット高等学校も設立している。伴侶動物マネージメント科と伴侶動物ビューティケア科があり、ペットの訓練士、行動矯正士、飼育員、美容師、看護&福祉士などの資格のための早期教育を行っている。卒業と同時に専門的資格がとれるわけではないが、高校卒業後の就職や大学進学には有利だ。ユン次期大統領はペット人気に乗じて、国民の関心と期待に応えているといえそうだ。
BLACKPINKジェニーの愛犬カイ(コカスパニエル)とクマ(ポメラニアン)。3人でペアルックを好んで着ることも多い。クマはジェニーと一緒にファッション撮影も経験済。
こちらもジェニーが撮影したもの。カイとクマの仲良しぶりがたまらない。
SNSでは「LAN線犬」や「LAN線猫」(オンライン犬、オンライン猫)という新造語があるほど、ペットインフルエンサーは大活躍。特にビション・フリーゼ、ポメラニアンなどの室内犬の子犬が絶大な人気だ。また、有名人の愛犬と愛猫がスターに劣らない人気を集めている。いま韓国では、政治家からスターまでみな癒しのペットに夢中なのだ。
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《韓国の人気ペットインフルエンサーたち》
@hoot.mo
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@luv._.bbangsil
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@pom_hongseol
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@hazelnut_dog
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@__mini.burger
text: Ja-Kyong Joung

鄭慈卿 Ja-Kyung Jung
チョン・ジャキョン、ソウル生まれ。映画制作会社の演出部を経て、メディアコーディネーターに。日本語は独学で習得。雑誌を中心に書籍、テレビ、広告、ブランド、スポーツなどのコーディネーションを担当。 Instagram: @mademoiselle_pudding