グリーン満喫スポット from ドイツ ライン渓谷で、新緑とフレッシュなワインを堪能!

世界は愉快 2022.06.01

河内秀子

新緑が美しいドイツの5月。やっとヨーロッパへの、ドイツへの旅行が徐々に再開され始めたいま、ドイツ観光局も一押しの豊かな緑を満喫できるスポットが、ライン渓谷だ。

ドイツで2番目の長さを誇るライン川の中でも、ユネスコ世界遺産に登録されているライン渓谷は、中世からワインの名産地としても知られている。曲がりくねった川の両側に広がる急勾配の山肌を切り拓いて作られた肥沃なぶどう畑は、この時期ブドウの若葉で明るいグリーンに輝く。その緑に囲まれるように、26もの中世の城砦や古城が点在する。いまは廃墟になっているところもあるが、12世紀から変わらない姿で中世の城の在りようを現代に伝える城も。いくつかはホテルやレストランに改装され、眼下に広がるぶどう畑とライン川の絶景を楽しみながら、地元のおいしいワインを楽しむことができるのだ。 

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ライン渓谷の豊かな緑の中に立つ、ラインシュタイン城。© DZT/ Mahlow Media Winningen

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なかでもおすすめは、ラインシュタイン城。14世紀にライン川を渡る船から通行税をとる税関として作られた城は、1823年にプロイセン王子、フリードリッヒ・フォン・プロイセンによって、ロマンティックな城郭庭園として再建された。緑に囲まれた坂道をのぼり、ライン川に面する庭園で目を楽しませたら、城の周辺にある4つのワイナリーから届くフレッシュな辛口白ワインで喉を潤したい。ラインシュタイン城主曰く、この地方特有の急傾斜の畑は、機械が入れず全て手作業になるなど農家は大変だが、ライン川の水面の反射を多く受けるために日照時間が長く、またこの土地特有のスレート土壌がワインに豊かなミネラル感を与えてくれるのだという。特にリースリングに適した土壌だそう。

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城の前には小さなブドウ畑が。対岸には広々としたブドウ畑が広がる。© www.burg-rheinstein.de

併設のコージーなホテルに泊まれば、ロマンティックな夕景も楽しめる。朝早く目を覚ませば、霧に包まれたぶどう畑が朝焼けに照らされてなんとも幻想的。朝食にもさわやかなリースリングを合わせて、ライン川の風光明媚な景色ともに満喫したい。

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© www.burg-rheinstein.de

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ブドウの緑にバラが映える庭園。ガーデンパーティやウェディングなどのイベントにも人気だ。© Hideko Kawachi

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14〜19世紀のステンドグラスが残る城内。家具も17、19世紀のアンティーク。© www.burg-rheinstein.de

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軽やかな香りとキリッとした酸味のワイン。お城のレストランの名物、焼きたての香ばしいタルトフランベによく合う。© www.burg-rheinstein.de

text: Hideko Kawauchi

河内秀子

ライター。2000年からベルリン在住。ベルリン芸術大学在学中に、雑誌ペンなど日本のメディアでライター活動を始める。好物はフォークが刺さったケーキ、旧東ドイツ、マンガ、猫。ドイツでも日本でも「そとのひと」。 twitter:@berlinbau

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