ヴェッテルン湖は、東のストックホルムと西のヨーテボリを直線で繋ぐとほぼ真ん中に位置する、スウェーデンで2番目にそしてヨーロッパでは6番目に大きい湖だ。面積は1886㎢、体積は73.5㎥。日本でいちばん面積の大きい琵琶湖が約669㎢なのでその約3倍の大きさ! と言っても実際に見てみないとそのスケールの大きさは想像し難い。
ただ、ヨーロッパいち大きいわけでもなくスウェーデンにはこれでもかというぐらい湖が点在しているので「これぞ!」という注目度がなく、まさに「知られざる」絶景なのだ。
グレンナとヴィーシングスウーをフェリーで橋渡しするヴェッテルン湖。photography: Alexander Hall
ヴェッテルン湖がまたがる最も大きい都市がユンシュッピング。そこから東側に北上するとヒュースクヴァーナ、グレンナとヴェッテルン湖の素晴らしい景色が拝める街。きわめつけはヴェッテルン湖の湖内にある小島ヴィーシングスウーだ。面積25㎢、島は14㎞の長さでいちばん幅が広いところで3㎞。2020年12月時点での人口は716人。馬車で島内を観光するもよし(小さいのであっという間に終わる(笑))、自転車巡りも半日ぐらいで十分、まるで童話の世界にでも浸る趣があるのがこの小島。グレンナの港からヴィーシングスウーまではフェリーが通っていてグレンナの街も小さく可愛いので夏場は大人気だ。
ヴェッテルン湖は高速道路E4に沿っているので、ユンシュッピングとウーデスフーグ間は車窓から素晴らしい景色が楽しめる。また旧E4道もツーリストロード指定になっていてさらに間近にヴェッテルン湖の景観を堪能できる。それでも飽き足らず、ヴェッテルン湖を制覇したい人にはヴェッテルンルンダンというヴェッテルン湖の周囲315㎞を自転車競走する大会が毎年ありそちらがオススメだ。体力に自信のある人はぜひ大会に参加申し込みを。景色を楽しみたい人は多めに日にちをとって、ヴェッテルン湖周辺の町に泊まりながら全周を駆け巡るればこの上なく乙な絶景に出会えるだろう。
グレンナの町名物、ポルカグリースは赤縞模様のキャンディ。クリスマスのツリーの飾り付けをはじめ、年中人気の必須お土産。photography: Peter Appelin
ヴェッテルン湖の夕焼け。photography: Peter Appelin
高速道路E4上にある休憩所兼城跡でもあるブラーへヒュースからの眺め。photography: Peter Appelin
ヴィーシング島でヴェッテルン沿いに乗馬なんてしゃれてる! photography: Peter Appelin
グレンナの街とヴェッテルン湖の眺望。photography: Peter Appelin
ブラーへヒュースの岩場からグレンナの田園風景、フェリーが走るヴェッテルン湖の先にはヴィーシングの小島が。絶景とはまさにこの事!! photography: Destination Jönköping
ヒュースクヴァーナの街からのヴェッテルン冬景色。photography: Peter Appelin
冬のヴェッテルン湖からメリークリスマス。
こんな景色を味わえるのなら315kmもなんのその(???)
凍ったヴェッテルン湖は壮大なアイススケートリンクに早変わり!
https://guide.visitsmaland.se/item/brahehus-med-vacker-utsikt-over-visingso/
Destination Jönköping
https://jkpg.com/sv/granna/brahehus/
Vätternrundan
https://vatternrundan.se/en/
VisitÖdeshög Turistvägen
https://www.visitodeshog.se/visitodeshog/inspiration/turistvagen.4.2939d52f17dc1ece0806af9b.html
text: Sakiko Jin
神咲子
在スウェーデンライター。コーディネート業も行うが、本業はレストラン業だった。そして50歳を過ぎてから、鉄道の電車の運転手に。スウェーデンの北部ウメオ市とスンズヴァル市を運転する日々を送る。