以前から通っているスポーツジムのサウナのドアを開けたら、中でコンピューターを持ち込んで、絶賛仕事中の人がいた。さすが忙しいニューヨーカー、サウナの時間も惜しんで仕事か、その前にコンピューターが大丈夫なのかな……と、思った記憶がある。そんな時間がないニューヨーカーの間で流行っている、便利なアイテムが「ハイアードーズ」の「インフレアード・サウナ・ブランケット」だ。要はジッパー付きの、首まですっぽり入れる寝袋のような、電気毛布に似たもので、ベッドや床に敷き、赤外線ランプの放射により、身体を温める仕組みだ。発汗によりデトックスとリラックス効果があり、就寝前の使用は、より効果を高めるのだという。1日の終わりや就寝前に40〜50分使用すると、ぐっすり眠れるのだとか。サウナ文化になじみのある人なら、画期的なアイデアとは感じないかもしれないが、忙しいニューヨーカーのライフスタイルに合わせて、これさえあれば、いつでもどこでもサウナに入れるという、簡易性は要注目だ。
元来ニューヨークでは、湯船に毎日浸かる習慣がないので、お風呂やサウナのような「長い間、暑い場所にいる文化」は浸透しないと思っていた。唯一定着したのはホットヨガくらいだろう。ところが、パンデミックの影響も手伝ってか、ニューヨーク市にサウナやバスハウス施設が多くオープンし、2022年のインテリアのトレンドは、自宅に設置する「赤外線サウナ」だと多くのメディアが取り上げている。さすがに自宅にサウナを作るのは一般人には遠い夢なので、ジムかスパに通うことが現実的だが、そんな時間もない人には、やはりこのブランケットが重宝する。
www.higherdose.com
HigherDOSE社のInfrared Sauna Blanket ($599)は、薄くて軽量なので、持ち運びや旅行にも行く時に携帯するのも便利。
ソーホーには、11 Howard Hotel内の3階とウィリアムズバーグに「HigherDOSE」のスパがある。赤外線サウナやリンパドレナージュのマッサージの施術を実施。ちなみに同サウナを購入して($7599)、自宅にインストールすることも可能だ。ニューヨークのサウナブームに拍車がかかるかも!
text: Azumi Hasegawa
長谷川安曇
東京出身、2004年からニューヨーク在住。フリーのライターとして活動しながら、映像制作にも携わり、キャンペーンやミュージックビデオのプロデュースとフィルムメーカーとしても活動する。www.azumihasegawa.com