お酒 from スウェーデン スウェーデン産ワイン、お持ち帰りがダメならお泊まりで飲み尽くす!

世界は愉快 2022.08.25

神咲子

ホントに?と思うかもしれないが、スウェーデンでもワインを醸造している。そしてその発展ぶりは目を見張るものがあり、人気だけではなく実力もかなりのレベルまで来ている。1990年あたりからブドウの交配新種をはじめとするさまざまな技術革新のお陰で、それまでのフランス・イタリアワインの生産主流の波が北欧にも流れ込んだのだ。1999年にはブドウ栽培とワイン生産の商業としての認可がスウェーデンとデンマークに下りた。
スウェーデンの南端は北緯55度、日本の北端の宗谷岬が北緯45度であり、スウェーデンの南が日本の北と10度も緯度差があることからもわかるように、スウェーデンはあまりワインに向いた土地ではない。この状況を踏まえて、ワインを生業としている生産者のほとんどはスウェーデンの南に畑を構えている。ブドウの品種も然り、スウェーデンの寒さに耐えうる品種で緑のブドウではSolaris(ソラリス)、赤は Rondo(ロンド)が主流だ。(多分誰も耳にしたことがないと思うが)。
それよりも何よりもスウェーデンにてまず驚くのが、酒が普通に買えないことだ! 1800年代の禁酒運動がいまのいままで尾を引いていて、アルコール度が3.6%以上の飲料は国の専売所であるSystembolaget (システムボラーゲット)でしか購入できない。そのシステムボラーゲットは平日の10時から18時まで、土・日は休みなのだ(土曜日空いているところもあるが15時か16時で閉店)。日本みたいにビールの自販機なんてもっての外、コンビニに夜中にちょっと買いになんてありえない! 週末の家飲みパーティの際には結構前から購入リストを考えなければならない。ここまできたらおわかりかと思うが、スウェーデンのブドウ畑を回って試飲して、「このワイン気に入ったから買ってお持ち帰りしま〜す!」なんてことはできません。(ちなみにワインティスティングのようにお金を払って試飲するなり、飲むなり、その場限りの場合はオッケー)

だが、このお持ち帰りができない失望感をなだめてくれるのが宿泊できるワイナリーだ。

まずこちらの Ästad Vingård (エースタッド ヴィンゴード)

 

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プール、サウナ、ジムありで庭にたたずむミシュラン1ツ星のレストランÄng(エング)では地元の素材をふんだんに使った、エコロジー料理が堪能できる。

こんな朝食で1日を始めるのも悪くない。

 

こちらはソラリス種を使ったスパークリングワイン。2019年もの。エースタッドではソラリス、シャルドネ、ピノノワールを栽培している。

 

 

そして2軒目はこちら、
Arilds Vingård (アーリルズ ヴィンゴード)

 

エースタッドがモダンシティ派ならこちらのアーリルズはロマンチックカントリー派とでも言おうか。スウェーデンの田舎ってこんな感じ、を体感できる。

 

こちらではワイン畑に囲まれたグランピングを提供している。(ホテル施設もあり)

 

こちらはソラリス・ムスカリスを使った白ワイン。システムボラーゲットで購入可能。

 

レストランからは目の前の池を通り越して広大なブドウ畑が広がる。

 

ワイルドガーリックのスープに魚卵とゆで卵の付け合わせ。もちろん素材は地元から。

 

上記の2軒はどちらもブドウ畑散策、ワインの試飲、ディナーと一緒のワインパッケージなど色々なアクティビティを追加オプションができる。
お持ち帰りができないなら、宿泊してとことんスウェーデンワインに浸るのも乙なのではないか!

https://astadvingard.se
https://arildsvingard.se/home/

https://www.systembolaget.se
(スウェーデン国営アルコール飲料専売所)

 

 

text: Sakiko Jin

神咲子

在スウェーデンライター。コーディネート業も行うが、本業はレストラン業だった。そして50歳を過ぎてから、鉄道の電車の運転手に。スウェーデンの北部ウメオ市とスンズヴァル市を運転する日々を送る。

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