サッカー選手達の意外な趣味と私生活 from ロンドン 「癒し系」趣味に夢中?英国サッカー選手たち。

イギリスではサッカーはフットボールと呼ばれ、国民的スポーツと言っても過言ではない。トップリーグの選手たちはセレブリティ的な存在で、試合はもちろんオフピッチでも注目の的だ。

さぞや華やかで多忙な日々を送っているのではと思いきや、プライベートタイムは子どもの頃からの趣味や家族と共通の関心事に時間を割く選手は少なくない。

プレミアリーグのマンチェスター・シティに所属するフィル・フォーデンは、昨年のワールドカップのカタール大会にイングランド代表選手として初参戦ながらもウェールズ戦で得点するなどの活躍を見せた注目の22歳。

 

左がフィル・フォーデン。イングランドチームのキャプテン、ハリー・ケーン(中央)と期待の若手ブカヨ・サカ(右)とともに。

そんな彼が余暇に楽しんでいるのは釣り。マンチェスターシティのウェブサイト上のインタビューではこんな話をしてくれている。

「95%のフットボール好きの男性は釣りに興味がないと思うし『なんでそんな妙な趣味を持っているの?』って聞かれるけど、フットボールを離れてリラックスする最高の手段なんだ」

初めて釣れた時の喜びを鮮明に覚えていると言い、幼い頃に手ほどきをしてくれた父親とはいまでも時間を見つけては一緒に釣り糸を垂らしているという。

 

フォーデンが楽しんでいる釣りはコースフィッシングと呼ばれるもの。釣った魚は再び川や湖に戻すキャッチ&リリースが基本だ。

ドイツ出身で現在はイングランドのチェルシーFCで活躍中のカイ・ハヴァーツは無類の動物好きで知られている。それは彼のインスタグラムに試合で活躍する自身の姿とともに、愛犬との写真がしばしば登場していることからも分かる。

 

愛犬とのツーショット。現在は3匹の犬を飼っている。

実家では幼い頃から犬や猫、ウサギなどを飼っていたとか。そんな生き物たちのなかでもロバは特別だという。

「7歳の時にロバの縫いぐるみを貰ってから大好きでいつか本物を飼いたいと思っていたんだ。17歳の誕生日には両親が過酷な環境から助け出された3頭のロバを支援するパートナーシップを贈ってくれた。それからは時間を見つけてはそのロバたちに会いに行っていたよ」とチェルシーFCのウェブサイト上のインタビューで語っている。

現在、彼の家族は4匹のロバの面倒を見ているそうで、帰省した際にはともに過ごす時間を楽しんでいるという。

 

大好きなロバを見つめる眼差しが優しい。

イングランドの隣国ウェールズ代表選手のひとりで、スウォンジーシティでプレイするジョー・アレンは庭でニワトリを飼育していることでも有名だ。パートナーが動物愛護に興味を持ち、劣悪な飼育から保護されたニワトリを引き取ったことをきっかけに、彼も興味を持ったという。

 

業界紙『チキン&エッグ』の表紙に登場したアレン。フットボール選手としては異例!

過酷なスポーツの世界に身を置く彼らにとって、生き物はかけがえのない癒しの時間を与えてくれる存在となっているようだ。

text: Miyuki Sakamoto

在イギリスライター。憂鬱な雨も、寒くて暗い冬も、短い夏も。パンクな音楽も、エッジィなファッションも、ダークなアートも。脂っこいフィッシュ&チップスも、エレガントなアフタヌーンティーも。ただただ、いろんなイギリスが好き。

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