15歳未満の性行為に同意はない。フランス法改正に向けセレブたちも動く!

Society & Business 2021.02.17

可決されたばかりの法案に、彼女たちはさっそく改正を求めている。1月21日、性行為に同意する能力があるとする年齢の下限を13歳に定める法案が、フランスの元老院で可決された。これを受けて、多くの有名人が民間の諸団体に賛同し、年齢設定が低すぎると非難の声をあげている。

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女性への暴力反対を訴える歴史的なデモ。参加者にはナジャ・ヴァロ・ベルカセム、アレクサンドラ・ラミー、ローランス・ロシニョル、レティシア・カスタらの顔も。(パリ、2019年11月24日)photo : Abaca

インスタグラムが突然若返ったようだ。マドモワゼル・アニェス、フラヴィ・フラマン、アレクサンドラ・ラミー、アリソン・パラディ、エノラ・マラグレ、エレナ・ノゲラ、アナイス・ブトン、モーリス・バルテレミー……。性的同意年齢の下限を13歳に規定する法案が1月21日に元老院で可決された後、フランスの多くのセレブリティや一般の人々が続々と自分の思春期の頃の写真をSNSに投稿した。

正確には13~14歳の写真だ。頬のふっくらした、あどけなさの残る顔。ときには髪もろくに整えていなかったり、なかには満面の笑みを浮かべている顔も。こうしたアクションを通して、彼らは性的同意の最低年齢を15歳に引き上げることを訴えている。

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“同意するように見える?”

女優のアレクサンドラ・ラミーは子どもの頃の写真に次のようなメッセージを添えている。「この時、私は13歳。性的関係に同意するように見える?!アニック・ビヨン修正案に反対」。投稿には「#avant15anspasdeconsentement(15歳未満に同意はない)」というハッシュタグが付けられている。

フランスの元老院は、1月21日に元老院議員アニック・ビヨンが提出した性的同意の最低年齢を13歳に定める法案を可決した。これにより、今後は13歳未満の未成年と成人の間で行われた挿入を伴うすべての性交渉は強姦と見なされることになる。

児童保護のための活動を行う市民団体は、法案の可決を「立法上の大きな進展」として歓迎しながらも、「フランスにおける児童虐待の適応範囲の著しい引き下げ」に当たると指摘する。これは、性的暴力をはじめとするあらゆる暴力から子どもを守るために活動する人権団体「Innocence En Danger (子どもが危ない)」が、1月15日に発表した声明だ。声明文は以下のように続く。「13歳で線引きをすることは、多くの未成年から、保護される権利をあらかじめ剥奪することになる」

 

 

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法律上の空白

彼らが危惧するのは、未成年を保護するための法改正によって新しい性的犯罪が生まれることだ。

現行の法律では15歳以上の青少年は同意する能力があり、大人と性的関係を持つことが可能とされている。これに対し15歳未満の場合は、同意の有無を問わず、すべての性行為が少なくとも性的侵害と見なされる。

一方、フランスにおいて性的侵害は重罪ではなく軽罪として扱われる。したがって最高刑の場合でも厳しい罰則は科されない。15歳未満の未成年と大人の間での性交渉に重罪が適用されるのは、強制、暴力、脅迫、不意打ちといった事態があった場合に限られる。

テレビ局ピュブリック・セナが報じているように、今回の新法案では「児童がいかなる行動を取ったかもはやは問われない。13歳以下の未成年において同意の有無は不問とされる」と提案者のアニク・ビヨンは明言した。すなわち成人との挿入を伴うすべての性行為が強姦と見なされるということだ。

 

 

しかし、13歳から15歳の未成年はどうなるのか?人権団体が運動を続けるのはこの点を追求するためだ。

「この修正案では13~15歳の未成年を保護できません。同意が認められる可能性も残されており、必ずしも強姦罪が適用されるとは限りません。13歳未満を法律で保護するのであれば、15歳未満も同様に保護されるべきです」とローランス・ロシニョル議員も元老院の前で訴えた。

人権団体 Innocence En Danger が発表した前述の声明には、最近の報道で話題になった、未成年の性被害者たちの年齢が挙げられている。著書『同意』の中で作家ガブリエル・マツネフの小児性愛を告発したヴァネッサ・スプランゴラは、被害にあった当時14歳だった。元プロテニス選手のイザベル・ドゥモンジョや、弁護士カミーユ・クシュネルの弟(カミーユ・クシュネルは、義父で政治学者のオリヴィエ・デュアメルによる弟への性的虐待を告発する本を出版)が近親姦の被害に遭ったのもやはり14歳。女優のアデル・ハネルは13歳、フィギュアスケート選手のサラ・アビトボルは15歳だった。

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選挙キャンペーンの公約

性的同意の最低年齢を巡る議論がこのところ再び活発になっているのは、政治学者デュアメルの近親姦告発事件とそれに続くハッシュタグ「#MeTooInceste」(MeeToo近親姦)運動がきっかけとなっている。

しかし民間団体の闘いは数年前から続いている。2017年にはテレビ司会者のフラヴィ・フラマンがいち早く「Innocence En Danger」が立ち上げたキャンペーンに参加していた。

 

 

運動への参加を呼びかける当時のハッシュタグは、現在のものとほとんど変わりない「#Avant15ansCestUnViol(15歳未満は強姦罪)」というもの。

性犯罪から未成年を保護するための法律制定はマクロン大統領の選挙キャンペーンの公約のひとつで、強姦罪の適用範囲に関わる条項も2018年のシアパ法案に盛り込まれるはずだった。しかしこの時は国務院の賛同を得られず、政府が引き下がったという経緯がある。

texte : Camille Lamblaut (madame.lefigaro.fr)

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