女の子を持つ親は、男の子を持つ親より離婚率が高い?

Society & Business 2021.04.15

雑誌「エコノミック・ジャーナル」に発表された最新の研究によると、ティーンの娘を持つ両親は、同年代の息子を持つ両親より離婚率が高くなるという。

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オーストラリアとアメリカの研究によると、最初の子どもが女児だと両親は離婚する可能性が高まるようだ。photo : Getty Images

離婚時に引き合いに出される理由のうち、多いのが不貞行為、価値観の不一致、暴力やモラハラ、義理の両親との折り合いだ。しかし1980年代以降、一部の社会経済学者は、カップルの第一子の誕生、とりわけ女児の誕生への影響に興味を示してきた。

2人のオーストラリア人とアメリカ人経済学者がアメリカとオランダでのこのテーマについての複数の研究を編さんし、第一子が女児の場合、実際にその両親は離婚率が高くなるという結論に達した。

15歳にとっては受け入れがたいいさかいの原因

昨年12月発売の「エコノミック・ジャーナル」に発表され、2月には「エコノミスト」などの外国メディアでも紹介されたこの研究では、子どもの性別に関わる夫婦の破綻要因は、その子の思春期にあらわれると指摘する。

オランダで実施された調査によると、とりわけ13歳から18歳の女の子を持つ親は、男の子を持つ親より5%離婚率が高くなるという。さらに娘が15歳になると、離婚率は9%に達することもわかった。アメリカではデータは少ないものの、研究者はアメリカではこの離婚率が2倍になることを明らかにしている。

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この研究結果を説明するためメルボルン大学の経済学者のヤン・コバテックは、「エコノミスト」のサイトで、両親は10代の息子をどう育てるかよりも、10代の娘をどう育てるかについて口論になることが多いと述べている。

この専門家の報告によると、これまでの調査では、10代の子どもの個人的な選択(服の選び方、交友関係、どこで勉強するかなど)に対する管理が、夫婦間で常にいさかいの原因となっている。ティーンの女の子の場合、彼女に接する態度は親の性差により異なる、と2人の研究者は指摘する。

一方で、このリスク要因に免疫があるカップルもいるようだ。それは父親が、姉または妹と育った場合だ。2人の研究者によれば、父親が姉または妹と育った場合、妻や娘とのコミュニケーションがより円滑になるという。

Texte: Tiphaine Honnet (madame.lefigaro.fr), traduction: Yuriko Yoshizawa

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