忙しすぎて手一杯、って本当? ワークライフを見直すヒント。

Society & Business 2021.12.06

未読メール、無理な締め切り、壊れる寸前のメンタル・・・・・・会社にいる限りは「仕方ない」と思っているけれど、でもそれって本当? もしかしたら、頻繁に仕事を中断させる要因があったり、優先順位が不明確だったりするからかもしれない。ワークライフを充実させ、心地良くいられるヒントを紹介。

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働きすぎではなく、タイミング悪く入る中断や誤った優先順位に悩まされているのかもしれない。photo: Getty Images

また案件が一つ、また一つ・・・・・・。仕事が多すぎるのだろうか? 上司に急な依頼を頼まれ、「いまとても忙しいです」と答えてしまった。すでに未読メールに追われ、締め切りは山積みで、ストレスメーターはどんどん上がっている。明らかに「オーバーワーク」だ。

そうでなければ、別の問題がある。タイミング悪く違う仕事が入ってしまったり、情報が十分でなかったり、優先順位が明確ではなかったり・・・・・・。無駄な会議、フォローアップメール、パワーポイントのプレゼンテーションなど、毎日どれだけの時間を無駄にしているだろうか。

「多くの企業が意味のない、膨大な量の仕事に取り組んでいます。しかし、それが習慣化されているため、もはや疑問に思われていません。時間泥棒です」と、コンサルタント会社Alomeyの創設者でコーチのサンドリーヌ・メイフレは嘆く。

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高い目標に向かって

高い目標を達成するために、スケジュールをぎゅうぎゅうに詰め込みたくなりがちだ。しかし、「時間を有効に活用する」というのは、「1分1秒を惜しんで働く」という意味ではない。時間を決めて会議を行い、5分でメールを読み、その後交通渋滞がないことを祈りながらビジネスランチに駆けつける——これはまったくの逆効果だ。

「隙間時間がないと、ちょっとした不測の事態に翻弄されますし、何よりも息ができなくなる。 時間の余裕がないと、どうしても負担感が出てきます」とコーチは警告する。

もう一つの落とし穴は、タスクに必要な時間を少なく見積もりすぎること。念には念を入れて、ケースに応じて1時間や半日くらいの余裕を持たせて予定を組んでおくとよいだろう。

理想的なのは、遅れを取り戻したり先手を打ったりするために、週3回でもよいので、半日程度予定のない時間を作りスケジュールに組み込んでおくことだ。また、労働時間を正確に把握するため、時間を計るアプリもある。1週間かけて、実際自分がどのくらい働いているのかを確認してみてはどうだろう?

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配分と選択

困難に負けず仕事をし続けるために必要なのは、優先順位を明確にすることだ。「アイゼンハワー・マトリックスは理想的なツールです」とサンドリーヌ・メイフレは言う。

タスクを重要度や緊急度に応じて4つのカテゴリーに分類し、アジェンダの中でうまく配分できるようにする。また、緊急性も重要性もないものについては、誰かに任せたり、簡略化したりする。例えば、あまり詳細な報告が必要でない会議の議事録や、返事をしないままの不要なメールなどである。

また、上司や同僚など、必ずしも同じ感覚を持っていない人々に対して「ノー」と言うことを覚えなければならない。締め切りには間に合わないと伝えたり、新たなプロジェクトを断ったり、急に依頼された小さなタスクに対する「ノー」もある。「断ることは簡単ではありませんが、相手を安心させることができれば大丈夫です」とサンドリーヌ・メイフレは励ます。

理想的なのは?「『この締め切りには間に合わないが、この日までに仕上げるようにします』と説明し、それを守ること。少しずつではありますが、次第に同僚たちは私たちの状況を理解してくれ、頼りにしてくれるでしょう」

摩擦を避けるためには、前日に次の日のアジェンダに目を通したり、金曜日に次の週のアジェンダを把握したりしておくとよいだろう。また、仕事が詰まっている時は、同僚や上司に自分の状況を報告し、彼らにも状況を整理できる時間を確保するよう促そう。

text: Sofiane Zaizoune (madame.lefigaro.fr), traduction : Hanae Yamaguchi

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