「子育てで疲れ果てている」母親の34パーセントが打ち明けた真実。
Society & Business 2022.05.04
自分の代わりはおらず、サポートは十分受けられず、34%の母親が子育てで肉体的にも精神的にも疲弊していると回答している。これは、4月5日(火)に発表された調査会社Ifopの調査結果だ。
自分のことは二の次、サポートも不十分。34%の母親が子育てで肉体的にも精神的にも疲弊していると回答している。Photo: Getty Images
母親たちは育児に疲れている。4月5日(火)に発表された、デジタルヘルス手帳サービス「Malo(マロ)」と共同実施したIfopの調査によると、24歳から45歳の母親の34%が「子育て中の燃え尽き症候群ではないかと感じている」と回答していることが明らかになった。7歳未満の子どもを持つ女性のうち、14%が「燃え尽き症候群を経験している」と回答し、20%が「過去に経験したことがある」と認めている。
「母性疲労」とも呼ばれるこの症候群は、マタニティブルーや産後うつとは異なり、赤ちゃんが生まれてからずっと続くことがある。この倦怠感は、深い肉体的・精神的疲労が特徴であり、子どもとの心の距離がどんどん離れ、家族という単位での充実感が失われていく。
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増大する精神的負担
この劇的な状況を説明する上で、今回の調査は、依然として女性に重くのしかかる精神的な負担を指摘している。調査対象となった女性たちは、平均して10点満点中7.4点で日々の過重労働の度合いを評価している。その多くは、仕事と私生活の両立、夫婦の時間の確保、子どもの学校生活の管理などに難しさを感じているという。
数年前から広く指摘されていることではあるが、家事と教育の分担は相変わらず偏りがあるようだ。70%の母親が家事に多くの時間もしくは過剰な時間を費やしていると感じ、43%が日々の家事にサポートを受けられていないと感じている。所得水準や育児に割く予算が低いと、その思いはさらに強くなる。精神的なサポートに関しては、共働きの親の半数弱の44%が「ある程度」サポートされていると回答している。
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SNSは時に有害
安らぎを求めるため、SNSで情報を共有し、アドバイスを受けようとする母親もいる。しかし、その結果は必ずしも期待通りのものではない。45%の母親が、SNS上の他の母親からの情報によって、罪悪感を感じる傾向があると感じている。
この精神的負担を軽減し、燃え尽き症候群を防ぐため、母親たちは、すでにフェミニスト団体や幼児教育専門家によって広く提唱されている手段を支持している。59%の母親が、自分のための時間だけでなく、家事やシッターのための経済的支援も求めている。パートナーがより深く関与し、妊娠期間中の心理的サポートがより充実していることは言うまでもない。
(1) 0~7歳の子どもを持つ母で24~45歳の女性1002名を対象に調査(クオータ方式)。インタビューは、2022年2月14日から22日まで、自記式オンラインアンケートによって実施した。
text: Tiphaine Honnet (madame.lefigaro.fr), translation: Hanae Yamaguchi