「私の体は、私が決める」グッチが社員の中絶費用を負担。

Society & Business 2022.05.12

米国で中絶する権利の禁止が危惧されるなか、イタリアのメゾン「グッチ」は明確な声明を発表した。

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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グッチは、従業員の中絶費用を引き受けることを約束した。

リークされた文書によると、最高裁判事たちは中絶の権利を認めたロー対ウェイド裁判を覆すことに賛成。米国ではいま、中絶の権利の禁止が危惧されている。そんななかグッチは、自国では利用できない医療を必要とするアメリカ人従業員の費用を負担すると発表。

「グッチは、リプロダクティブ・ヘルスへのアクセスを提供し、特に最も弱い立場にある人々の人権を保護するパートナー組織を引き続き支援していく」と声明で付け加えた。

ラグジュアリーブランドのグッチが本件に関して声を上げるのは、今回が初めてではない。2019年、グッチは当時ローマで開催されたクルーズショーで、この議論に割って入った。これは先頃、米国でアラバマ州が中絶の権利に関する超厳格な法律を制定し、ロー対ウェイド裁判を覆す恐れがあることに着目したもので、政治的なメッセージを含んでいる。

アーティスティック・ディレクターのアレッサンドロ・ミケーレは、中絶の権利を守るため、ショーの数日前にシルエットを修正。フェミニスト的なスタンスで、スカートのプリーツに刺繍を施し、花のような子宮を表現した。また、ベルベットのスーツの背中には、1970年代に生まれたフェミニストの代表的なスローガン「My body, my choice(私の体は、私が決める)」が描かれている。アレッサンドロ・ミケーレは、性別に関係なく、この目的のために全員を動かしたのだ。

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有名ブランドが次々と声明を発表

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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グッチの発表に加え、ビリー(ボディブランド)、マザーデニム(デニムブランド)、メジュリ(ジュエリーブランド)も、米国における女性のリプロダクティブ・ライツの未来に連帯することを宣言している。さらに先週、リーバイ・ストラウス社は米国内では初のブランドとして立ち上がった。声明では、従業員の「健康と幸福を守りたい」と述べている。リーバイ・ストラウス社の社員はグッチ同様、中絶関連費用を利用することができるようになる。

text: Sabrina Pons (madame.lefigaro.fr) translation: Hanae Yamaguchi

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