日本の大学入試での性差別、フランスメディアはどう報じた?
Society & Business 2022.07.12
今年5月、順天堂大学(東京)が性別を理由に差別的な扱いをしたとして805万円の損害賠償を命じられた。日本の大学でこのようなことが起きたのは今回が初めてではない。フランス、マダム・フィガロのリポート。
日本の医大が入学試験で女性を男性より厳しく採点する不正を行った。 photography : Getty Images
2018年、順天堂大学は入学試験を採点する際、男性と比べて女性受験者に高い合格ラインを設定していたことを認めた。二次の面接形式試験で、女子に比べてコミュニケーション能力が劣る男子に対する「補正が必要」だったと理由を述べた。
そして今年の5月19日に下された判決で、東京地裁は原告側(元受験生の女性13人)に計約805万円を支払うよう順天堂大に命じた。同大学はコメントを控えている。
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度重なる入試での性差別
日本の大学がこのように女性にとって不利となる入試を行うのは今回が初めてでない。一連の問題は4年前の日本の文科省の調査により発覚した。東京医科大学は女子の合格者数を全体の3割以下に抑えるよう、女子受験者の点数を一律に減点していた。「大学卒業後、女性は出産や子育てで医療現場を離れるケースが多いから」と弁明した。
当時、日本の文科省は81の国立・私立大学の入試の採点方法を調査し、10校で入試に問題があると認定。その内4校は女子受験者に差別的な判定を行っていると指摘した。文科省の調査が発表された後、複数の訴訟が起された。
text: Leonie Dutrievoz (madame.lefigaro.fr), AFP通信 translation: Hana Okazaki, Hide Okazaki
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