「悪人も善人もいない」子どもたちに政治について、正しく話す方法とは?

Society & Business 2024.07.08

フランスでは下院選挙の真っ最中。子どもと政治の話をすべきか悩む親のために、フランスの「マダム・フィガロ」誌が、教育心理学の専門家であるクレール・ルコントと児童文学作家のソフィー・ラムルーからアドバイスをもらった。

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子どもに政治の話をどうすればいい?photography : The Good Brigade / Getty Images

子どもと政治の話をする親は少ない。幼すぎて理解できないだろう、どうせ関心がないだろうと親側が思ってしまうからだ。のびのびと無邪気に子ども時代を謳歌している彼らに「深刻な」話題を振りたくなくて、あえて避けている節もある。だが実際は親が思っている以上に子どもは政治に興味を持っている。教育心理学の名誉教授であるクレア・ルコントは次のように語る。「年中さんぐらいの年齢から、子どもは政治に関連した質問をするようになります。純然たる政治の話ではなく、暮らしに関係する部分での疑問です。子どもたちは政府の決定が自分たちの生活に影響を及ぼしていることを感じています。だから、誰がお店の商品の値上げを決めるのか、といった質問をしてくるのです」。6月9日の欧州連合の議会選挙で右翼政党の「国民連合(RN)」が歴史的勝利を収め、これに対抗する形でマクロン仏大統領が下院(国民議会)を解散、総選挙に動き出した時から、多くの家庭で政治が話題にあがるようになった。しかしながら子どもたちとも政治の話をすべきなのか、そもそもどんなふうに話せばいいのか、偏らずに話すにはどうしたらいいのか、悩む親は多い。

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text : Ophélie Ostermann (madame.lefigaro.fr)

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