FEATUREin PARIS

下町情緒あふれるパリのサンマルタン運河界隈を歩こう。

2019.03.05

パリのサンマルタン運河界隈は、2000年代初め頃からトレンドスポットとして注目され始めたエリア。ここに暮らすパリジェンヌのイネスが、お気に入りの店を案内。

パリは個性豊かな小さなエリアがヴィラージュのように集まっている街。注目エリアを、可愛いものが大好きなおしゃれパリジェンヌたちがナビゲート。DJ/アーティストのイネス・メリアは、地元であるサンマルタン運河界隈の魅力を紹介。老舗カフェやレコード店などを、暮らすような気分で散策して。

[10区] サンマルタン

フレッシュなムードが漂う、BOBOも愛するダウンタウン。

イネス・メリア (DJ、アーティスト)

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お気に入りのレコード店、スモールヴィル・レコーズ・パリで、新入荷のレコードを視聴するイネス。

2000年代初めからおしゃれな人たちが移り住むようになったサンマルタン運河界隈。マジャンタ通り東側にある運河周辺は感じのいいワインバーやビストロが点在し、10年以上前からトレンドスポットとして注目されてきた。

でも、いまフレッシュな動きがあるのは、 むしろ反対側の東駅とストラスブール・サン・ドニ、レピュブリックを結ぶトライアングルゾーン。もともとインド人など移民も多く、エスニックムードにあふれているが、4年前にキッチン雑貨のコンセプトストア、トレゾルリーのオープンをきっかけに、エスプリ漂うビジューとレザー小物のアトリエ・クロンヌや、 繊細なプリントのインド雑貨を扱うジャミニなど、ここでしか出合えない個性的な店が増えて、ボボたちが集まるようになった。

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サンマルタン運河界隈では、運河を渡る船のための水門の開け閉めや可動式の橋など、ほかでは見られないのんびりとした光景が楽しめる。 映画『アメリ』の名場面でおなじみ。

ボーイフレンドのアパルトマンに7年前に引っ越して以来、結婚した現在もサンマルタン地区シャトー・ドーで暮らすDJのイネスは、「住み始めた頃は、サンマルタン市場と小さな 商店が数軒あるだけ! 地味なエリアと思ったわ(笑)。最近はスイーツのおいしいカフェや、 職人の手仕事の雑貨店など、新しいお店がどんどん増えてる。活気を感じる」と言う。個人商店や昔ながらのカフェも健在で、地元の人に愛され続けている。異文化を受け入れる温かさと、ヒップな勢いのある若手のエネルギーが同居する雰囲気が大好きとか。

「リラクシングで力の抜けた親近感がある。 こんな下町情緒が、いまのサン・マルタンの魅力よ」と、イネスは明るい笑顔で語った。

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80年代から地元で愛され続けるカフェ、ル・レヴェイユ・デュ・ディジエムの人気メニュー、「Omelette Compléte」9.80ユーロ。イネスもこの店の常連。

下記、イネスの行きつけ4軒をさっそく覗いてみよう。

Inès Melia
南仏生まれ。19歳でパリに上京し、大学でアートを専 攻。現在は DJ としてファッションや美容のラグジュア リーメゾンのイベントで活躍する人気プレイヤー。最 近はアーティストとして、現代アートの制作も始めた。

※掲載情報はFIGARO 2018年5月号より抜粋

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