鎌倉で、したいこと、行きたいところ。 #01 山の上のテラスや古民家カフェで過ごす、鎌倉時間。

Travel 2014.08.14

鎌倉に住むクリエイターにおすすめアドレスを聞き込み調査! 第1回目ナビゲーターは、イラストレーターのカイフチエリさん。懐かしさが漂う海景、レトロなカフェに優しいグリーン・・・。温もりとエスプリが調和する作品を生み出す背景がここにあり! 

プライベート感溢れるビーチをエンジョイ。
一色海岸

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周りを三ヶ岡山と御用邸の緑に囲まれた、大人の隠れ家的な美しい浜、一色海岸。晴れた日は富士山を望むことができ、日本の海水浴場88選、CNNの選ぶ世界ベストビーチ100にもランクインしている人気のスポットだが、流れている時間はとてもゆっくり。パワーチャージと心の浄化にはぴったりの場所だ。「夏の海というだけでワクワクしますが、穏やかに押し寄せる波の音や人々の笑い声に包まれていると、日常とは別の場所に投げ出されたような開放感があります」とカイフチさん。
 

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特にこの夏のトレンドになりそうな海の家は、レトロなタイプから、おしゃれなカフェ、アジアンテイスト、大人のバー風まで、さまざまな雰囲気のお店が並ぶ。なかでもS plus(エスプラス)の2階のカウンターがカイフチさんのお気に入り。「夏限定のカフェに来た気分で海を眺めながらのんびりとビールやカクテルを飲んでいるだけでも気持ちがいい。それぞれまったく雰囲気が違うので、その時の気分に合わせて、海の家をハシゴすることもあります(笑)。また、近くには神奈川県立近代美術館 葉山館もあるので、海沿いドライブのついでに、ふらりと立ち寄ってお茶を飲むのもいいですよ」
 

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上:ソファ席が充実しているのがうれしい。下:ソフトドリンクからカクテル、シャンパーニュまでドリンクメニューを豊富に揃える。気分に合わせてオーダーして。

 

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高台にある2階席からは、海と山を眺めることができる。

 

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キューブ状に凍らせたフルーツジュースに、シャンパンを注いだ「シャンクラ」。マンゴー、グレープ、グレープフルーツの3種類。各¥800〜1000。

 

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今年5回目の夏を迎える真っ白なビーチハウス「Cafe' de Rope' La mer」も大好きなスポット。

 

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海の家-BEACH LOUNGE- 【S Plus+】 HAYAMA
神奈川県三浦郡葉山町一色2258-2先 葉山一色海岸ビーチ
Tel. 080-5005-9453
営)8時〜21時
http://hr-splus.com/

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心を清めてくれる、美しくパワーみなぎる竹の庭。
報國寺

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鎌倉在住12年のカイフチさんが、「いまも月に一度は訪れたくなる」というのが、竹のお寺として知られる、報國寺の「竹の庭」。「一歩庭の中に入ると青々としたたくさんの竹に囲まれ、その瞬間に、頭も心も空っぽになります。見上げると竹の葉の間から青空が見えて、視線を落とすと木漏れ日の優しい光が地面を照らしている。耳を澄ますと、風に吹かれてこすれ合う葉の音も聞こえます。ひんやりとした空気も気持ちよくて、五感すべてで癒しを感じられます。季節ごとに異なる美しさがありますが、とくに夏の竹林は清々しさに加えて強い生命力も感じられておすすめです。異空間に迷い込んだような感じで、気がつくと、庭を三周くらい歩いていることもあるんですよ(笑)」
 

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庭を少し歩くと見えてくる屋根付きのお茶席「休耕庵」では、庭にかすかに響いているせせらぎを聞き、竹林の風景を眺めながら、京都・一保堂茶舗のお抹茶と羽根さぬきの和三盆をいただける。「自然から生まれるさまざまな音が心地よくて、時が止まったような不思議な感覚を覚えます」

報國寺は建武元年(1334年)、報国寺開山(仏乗禅師)により創建。本堂の釈迦如来像は市の重要文化財に指定され、また、関東における足利公方終焉の地としても知られる歴史あるお寺。歴史と風情を堪能できる古都鎌倉の旅には欠かせない名所のひとつだ。
 

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抹茶は、京都の一保堂茶舗の「福昔」。お茶菓子は、香川の羽根さぬき本舗から取り寄せいている和三盆。オーダーは受付で15:30までに。竹の庭拝観料支払時、拝観のみ¥200か、抹茶付き¥500のどちらかを選ぶ。
 

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功臣山 報國寺(竹寺)
神奈川県鎌倉市浄明寺2丁目7−4
Tel.0467-22-0762
営)9時〜16時
休)12月29日~1月3日
拝観料:¥200、抹茶(干菓子付) ¥500
http://www.houkokuji.or.jp/

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鎌倉の自然に包まれる、山の上の屋外カフェ。
CafeTerrace樹ガーデン

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150段以上の階段を登った山の上にあるオープンエアのカフェがこちら。山に自生している木々、山野草や季節の花々など、鎌倉の自然の美しさを間近で感じられる、秘密の裏庭のようなスポットだ。

山の形に添って、自然を生かしながら配置されているテラス席は、どこに座っても木々のパワーを感じることができるが、カイフチさんのお気に入りは少し高めの場所。「開いているいくつものパラソルを見下ろすのが好きなんです。私はここを“山の上のアマルフィ”と呼んでいるのですが(笑)、山なのに海の空気も感じる避暑地のような気がしています。不思議ですよね」
 

04-kigarden-140805.jpg02-kigarden-140805.jpg鳥のさえずりを聞きながらカフェでいただくのは、伝統的なアメリカのレシピで作られたアップルパイとかまくら梅サイダー。「パイはしっとりとした生地もリンゴの爽やかな酸味も、どこか懐かしい感じがしてほっとします。そして、階段を登ったりハイキングのあとなので、サイダーでスカッと! 心もお腹も満たされますよ」

カフェは、北鎌倉から“鎌倉の大仏”で有名な高徳院に続く大仏ハイキングコースにも隣接している。街を散策した後、森林浴を楽しみながら向かうのもいい。


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手前のアップルパイ(¥500)は、バターを使わず家庭的な味わいに。約25年前からの定番メニュー。ずしりと素材がつまったパンプキンパイ(¥500)も人気。カフェオレ(¥650)と一緒にどうぞ。
 

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爽快な喉ごしが夏にぴったりな「かまくら梅サイダー」¥600

 

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CafeTerrace樹ガーデン
神奈川県鎌倉市常磐917
Tel. 0467-31-4869
営)10時30分~17時
不定休
※雨天時休業
http://itsuki-garden.com/

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ガーデンテラスで、地元食材を使ったおいしい料理を。
GARDEN HOUSE

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表通りから一歩奥まった敷地にある築50年のアトリエを、木の温もりを生かしてリノベーションしたGARDEN HOUSE。レストランに、ギフトブティックとガーデンショップが併設されている。

レストランでは“LOCAL & CRAFT”をテーマに、地元食材を多く扱う。鎌倉の老舗店である鎌倉ハム富岡商会と鎌倉ビールとのコラボレーションメニューがその代表だ。「湘南の旬の食材をふんだんに使った料理を、開放的なテラス席で楽しめるのが魅力」(カイフチさん)というのも納得の、抜け感のあるテラスはさながらハワイのよう!? 「建物、インテリア、庭、料理の盛りつけなど、すべてのバランスがよくて、つい立ち寄りたくなるレストランです。室内席も落ち着いた雰囲気で素敵ですが、ここで食事をするときは必ずテラス席へ。木漏れ日を感じ、鳥の声を聞きながらいただくお料理は格別です。友達とおしゃべりしながら過ごすことが多いけど、ひとりでふらっと立ち寄って、のんびり過ごすこともありますね」

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インテリアスタイリストの神林千夏さんがセレクトした、食器やインセンスなどの生活雑貨が揃うギフトブティック「Early Birds」も、カイフチさんのお気に入りの空間。「生活の素敵なアクセントになりそうなアイテムがたくさんあります。こちらにもぜひ立ち寄ってみてください」
 

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鎌倉ハムで有名な富岡商会のベーコンを使った「BUTTER MILK PANCAKES ベーコン&リコッタチーズ」¥1,600(15時~17時のCOFFE BREAKのみ)。小田原のみかんを手で絞ったフレッシュジュース「SPECIAL JUICE ネイバーズファーム」は¥750
 

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フレッシュ野菜に南米の穀物・キアを添え、ナンプラーとニンニク醤油がベースのドレッシングで和えた「清見オレンジとアンディーブ、コリアンダー、キヌのサラダ」¥1,400(17時~21時のDINNERのみ)
 

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GARDEN HOUSE
神奈川県鎌倉市御成町15-46
Tel.0467-81-5200
営)9時~22時 ※サマータイム営業 8時〜22時
不定休
http://www.gardenhouse-kamakura.jp/

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日本家屋×南仏テイストの、温もりある空間でくつろぐ。
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「小さな看板を目印に坂を上ったり、小道を曲がったりして、やっとお店に辿りついた時のうれしさも、ここを訪れたくなる理由のひとつです」とカイフチさん。La-maison-ancienneは、成就院向かい側の高台にひっそりと建つ、築70年ほどの古民家を再利用したカフェ&アンティークショップ。1階では手作りのパンやスコーン、オーガニックジャムなどの食品と、オリジナルブランド「THE FACTORY」のウエアや練り香水などの手作りアロマ、西洋アンティークなどを販売。2階にあるカフェスペースでは、中目黒にある姉妹店「La vie a La Campagne」から取り寄せている天然酵母パンや、旬の鎌倉野菜を使った料理をいただける。
 

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「ノスタルジックな日本家屋の雰囲気に、南仏風のインテリアや食器を組み合わせているところがとても素敵。天井にはバスケットやドライフラワーが吊るされていたり、空き瓶をグラスにしたりと、さりげなくあちこちに施されている、ここでしか味わえないセンスに惹かれます。開け放たれた窓から見える、周りを囲む山と、風が運んでくる海の香りを感じながら、ワクワクするひと時を楽しんでください」
 

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鎌倉野菜を使ったバーニャカウダ。コーヒーまたは紅茶がついたランチセットで¥1,500

 

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フランスの古い香りのレシピを再現したオリジナルのフレグランスは全部で6種類。手前がホホバオイル配合のアロマクリーム各¥1,360、右がリフレッシュナー各¥2,080 

 

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手作りコンフィチュールは旅の思い出にもぴったり。左はフィグ、右は2層が目にも鮮やかなキウイとオレンジ。(コンフィチュールは季節により変わります)
 

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神奈川県鎌倉市極楽寺2-1-13
Tel.0467-81-4040
営)10時30分〜18時
不定休
http://lmancienne.exblog.jp/

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インスピレーションに従い、自分だけのハーブティ作りを。
HONEY & HERB atelier & tea room

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七里ケ浜に今年の4月にオープンしたハーブティショップ。オーナーの水野さんは鎌倉育ち。オーガニックコスメブランドに勤めながら、メディカルハーブ、東洋医学の専門学校に通い、ハーブと身体についての知識を深めたそう。無農薬無肥料で大切に育てられた国産のハーブを中心に、水野さんが丁寧にセレクトした20〜30種類のハーブから自分の好みをブレンドして、“マイ・ハーブティー”を作ることができる。できあがったハーブティはティーバッグにして持ち帰っても、その場で飲んでもOK。

「ハーブティ選びが、自分のコンディションチェックになっている」とカイフチさんがいうように、同じ人でも、その時の体調や気分によって選ぶハーブが異なるとか。「ハーブの持つ効能だけじゃなく、ハーブやブレンドしたお茶の色味も目から取り入れる栄養素なんです。直感に従いハーブをブレンドしていく作業が創作につながることもあるんですよ」

なお、オーナーの水野さんは大のパン好きで、パンに合うはちみつを探してるうちに、すっかりはちみつの虜になったのだとか。自然豊かなニュージーランドでジェレミー夫妻が作るオーガニックのはちみつブランド「J. Friend & Co.」など、世界各国で見つけたはちみつを店頭でも販売しているほか、一部のはちみつはカフェメニューでも使っている。

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ハーブティはカフェスペースでいただいて、残りをお持ち帰りにするのがカイフチさんの定番コース。
 

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この日カイフチさんがブレンドしたハーブティ。レモングラス、コーンフラワー、マリーゴールド、ラズベリーリーフ、スペアミントを使用。香りをかいでピン!ときたハーブを選んだとか。
 

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迷ったときは水野さんがサポート。
 

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自分でセレクトしたお茶のほか、オリジナルブレンドティーも販売。8パック入り各¥1,620
 

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「J. Friend & Co.」のはちみつのテイスティングもできる。採集するエリアや時期が混合することのない、花本来の味わいを追求している。
 

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オリジナルスイーツはドリンクとセットで¥800。日替わりのスコーンとのセット(¥700)も人気。
 

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HONEY & HERB atelier & tea room
神奈川県鎌倉市七里ガ浜東4-2-13 1F
Tel.050-3707-8218
営)12時〜17時(月〜金) 10時〜15時(土)
休)日曜
http://honeyandherb.com/

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私にとって“鎌倉の海といえばここ!
鎌倉高校前〜稲村ケ崎

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「湘南の夏を満喫するなら、やっぱり稲村ケ崎は外せません!」とカイフチさん。「海沿いにある海浜公園は、とても有名な観光スポット。混んでいると思われがちですが、実はそんなことなくてとても落ち着けます。座ってぼーっと海を眺めていると、“もっと頑張ろう”という気持ちになりますよ!」。公園左側(逗子方面)には朝焼けを、右側(江ノ島方面)には夕焼けを臨むことができ、天気のいい日は富士山も見えるそう。旅のプランに合わせて訪れてみてはいかが?

もうひとつのカイフチさんのおすすめ絶景ポイントは、関東の駅百選にも入っている「鎌倉高校駅前」のホームから見る海。「海に面したレトロなホームと、その前に広がる大きな海。遠くから聞こえてくる江の電の電車の音が、ここではないどこかに連れて行ってくれるような開放感とともに、キュンとした気持ちにさせてくれます。しばらくその雰囲気を楽しみたくて、1~2本、電車に乗るのを見送ることもあります(笑)。ぜひ途中下車して、心の残る旅の思い出をつくってくださいね」


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「ベージュ アラン・デュカス 東京」の小島景シェフが案内する、「鎌倉野菜と湘南の海に癒されて、パワーチャージ。」はこちら

photo:YUJI KOMATSU, texte:NORIKO KAMIYAMA

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