古きよきアメリカを訪ねて、ノスタルジック西部紀行。#04 食と音楽の街、ワシントン州シアトルのおいしい旅。

Travel 2017.06.16

ローカルの美食をお目当てに、ワシントン州シアトルへ。

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モンタナからさらに西へ向かい、太平洋沿岸の街、ワシントン州シアトルに至る。アマゾンやマイクロソフトといった世界的な企業が本拠地を構える先鋭的な都市に、レーニア山を始めとする豊かな自然が共存する。今回は番外編として、地産地消が魅力的なシアトルの美食をレポート。

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シアトルのランドマークを一望できるケリー・パークの展望台から。

まずはシアトルで最高のフード、カフェ、レストランを体験できるグルメツアーをご紹介。ダウンタウンやパイクプレイスマーケットを中心に、ローカルに人気のレストランやアーティザナルな食材店、醸造所や蒸留所をテイスティングしながら巡るというツアーを開催しているのが、セイバー・シアトル・フードツアーだ。どのツアーも「F.L.O.S.S.(フレッシュ、ローカル、オーガニック、シーズナル、サステイナブル)」をコンセプトに掲げ、そのコンセプトに合致する美食をピックアップしており、シアトルの最新のグルメシーンを体感できる。

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セイバー・シアトル・フードツアーで訪れたスティールヘッド・ダイナーで名物のクラムチャウダーをいただく。こちらはツアーで出されるテイスティングサイズ。

例えば、「グルメ・シアトル・ツアー」と名付けられたツアーでは、2時間半をかけて7軒のレストランやショップを巡る。昨年オープンしたばかりながら、エレガントに仕上げる炭火料理に定評のあるオルフェオ、シアトルのグルマンたちを引きつけるピザの名店、シリアス・パイ、クラムチャウダーが名物のスティールへッド・ダイナーなどを回って、各店の看板料理とそれにマッチしたワインやカクテルをテイスティング。レストランのほかにも、ワインやトリュフオイルなど高級食材を扱うラ・ブオラ・タヴォーラ、シアトル発祥の高級ショコラティエ、フランズ・チョコレートなどのショップもチェック。シアトルならではの食材はお土産にも最適だ。

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ツアーで案内されたタイ料理店、ノイにて。看板料理のクリスピーガーリックチキンに、ウォッカベースのカクテル、マンゴードロップをペアリング。スノースタイルのカクテルがスパイシーな料理にマッチ。

チョコレートといえば1993年創業のシアトル・チョコレーツもお忘れなく。原料となるカカオ産地の自然保護やカカオ農家のサステイナビリティなどを謳うレインフォレスト・アライアンス認証を取得しているエコフレンドリーなチョコレート・メーカーで、そのラインナップのほとんどがグルテンフリー&ビーガン。安心、安全、ヘルシーなシアトル生まれのチョコレートをぜひお試しあれ。

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カラフルなパッケージもキュートなシアトル・チョコレーツ。企業理念も魅力的な、ローカルのチョコレート・メーカーだ。

Savor Seattle Food Tour
セイバー・シアトル・フードツアー


料金:グルメ・シアトル・ツアー71.99ドル〜
www.savorseattletours.com
Seattle Chocolates
シアトル・チョコレーツ


1180 Andover Park West, Seattle WA 98188
tel:+1(800)334•3600
営)10時〜17時
休)土、日
カード:MASTER、VISA
www.seattlechocolates.com

>>アーバン・ワイナリーって?

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ボルドーやブルゴーニュとほぼ同じ緯度にあるワシントン州ではワイン生産が盛んで、ワイナリーの数はカリフォルニアに次いで全米2位を誇る。カスケード山脈の雪解け水と火山性の土壌、そして長い日照時間がワイン用のブドウ栽培に適していたそうで、その歴史は19世紀前半にまで遡る。

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古い倉庫を改装した、チャールズ・スミス・ワイン・ジェット・シティのテイスティングルーム。

現在のシアトルでは“アーバン・ワイナリー”がトレンドで、街中で醸造する施設も少なくなく、市内には十数箇所のワイナリーやテイスティングルームが点在する。
中でも異彩を放つのが、この州を代表するワイナリーであるチャールズ・スミス・ワインだ。オーナーのチャールズ・スミスはデンマークのロックバンドのマネージャーを務めていたという異色の経歴の持ち主。帰国後、独学でワイン造りを学び始め、2001年に自らのワイナリーを設立してしまった。
2015年にジョージタウンにオープンしたチャールズ・スミス・ワイン・ジェット・シティは、ドクターペッパーの、ボトリングが行われていた古い倉庫を改築したテイスティングルーム。エクレクティックな雰囲気で、ロックを聴きながら様々な種類のワインを楽しめる。

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パンキッシュなモノクロのエチケットがチャールズ・スミス・ワインの目印。

こちらは今年6月、では北西部を中心にした20のワイナリーを集めたロゼワインのイベント、ジェット・シティ・ロゼ・エクスペリエンスを開催。1100人が集まったこのイベントでは3組のバンドによるライブ演奏なども行われ、参加者たちはロゼのグラスを片手にロックと初夏の陽光を楽しんだ。

ワイン以外をお探しながら、バラードとフリーモント近辺へ。このエリアは地ビール生産が盛んで、徒歩、あるいは自転車で十数軒の醸造所を巡ることもできる。

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こちらがオーナーのチャールズさん。いかにもミュージシャン風の佇まい。

Charles Smith Wines Jet City
チャールズ・スミス・ワイン・ジェット・シティ


1136 S Albro Pl. Saettle, WA 98108
tel:+1(206)745-7456
営)10時〜18時
休)月、火
カード:AMEX、MASTER、VISA
charles smith wines reviews

>>音楽好きも楽しめる、グランジを生んだシアトル。

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ニルヴァーナに代表されるグランジを生んだシアトルは、音楽、とりわけロックの街としても有名だ。市内にはパールジャムらを輩出した老舗ライブハウスやロックバー、ミュージシャンゆかりのスポットが点在する。
そんなシアトルに滞在するなら、やはりロック・スピリッツを感じさせるブティックホテルを選びたいもの。この街を訪れるミュージシャンやアーティストの定宿が、パイクプレイスマーケットにほど近いホテル・マックスだ。1階のラウンジにはアンディ・ウォーホルの作品やニルヴァーナが使っていたベースが飾られているほか、館内の各フロアはそれぞれ異なるローカルのフォトグラファーやペインターたちの作品が展示されており、アーティスティックな雰囲気に。また5階にある19室はシアトルを代表するインディーズ・レーベル、サブ・ポップ・レコードとコラボレート。全ての客室にレコードプレーヤーと、サブ・ポップがキュレートしたレコードが用意されている。
ホテル・マックスで好評なのが、ラウンジにて毎晩開催されるハッピーアワーだ。17時半〜18時半まではローカルビールが無料で振舞われる。

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音楽とアートの息吹を感じさせるホテル・マックスのパブリックスペース。

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ビビッドカラーを効果的に配したゲストルーム。

シアトル滞在のハイライトはダウンタウンのウォーターフロントに佇むレストランで地元のシーフードに舌鼓。狙い目は近海で取れたサーモンや牡蠣、カニなど。オリンピック・スカルプチャー・パークにほど近いアクア・バイ・エル・ガウチョでは、素晴らしいオーシャンビューを眺めながら新鮮なシーフードを味わえる。シアトル及びワシントン州のワインも充実しているので、絶品のペアリングを楽しみたい。

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窓からのビューも楽しみなアクア・バイ・エル・ガウチョ。

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近海で獲れたシーフードを味わう。

Hotel MAX
ホテル・マックス


620 Stewart St. Seattle WA 98101
tel:+1(206)728-6299
全153室 バスタブ付き20室
料金:175〜250ドル
カード:AMEX、MASTER、VISA
www.hotelmaxseattle.com
Aqua by El Gaucho
アクア・バイ・エル・ガウチョ


2801 Alaskan Way, Seattle WA 98121
tel:+1(206)956-9171
営)16時〜21時L.O.
不定休
要予約
カード:AMEX、MASTER、VISA
http://elgaucho.com/dine/aqua/

>>アメリカ中西部へ行くなら?

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■アメリカ中西部の旅は、デルタ航空で。

国内5つの空港(羽田、成田、関空、中部、福岡)に就航し、日本とアメリカを結んでいるデルタ航空。中西部の旅に便利なミネアポリス、デトロイト行きのフライトは毎日運航するほか、アメリカ各地への乗り継ぎ便も充実している。

アメリカまでのフライトをさらに快適に過ごしたいなら、ビジネスクラス「デルタ・ワン」へ。180度水平になるフルフラットベッドシートを採用した各座席には、電源やUSBポートを装備。また、日本発着便では機内食も和食(要予約)を含む全5種をご用意。女性マスターソムリエが選んだワインと合わせ、季節感を重視した食事を楽しむことができる。

メインキャピン(エコノミー)では機内用スリッパや耳栓とアイマスクをパッケージした「スリープキット」を提供。機内エンターテインメント「デルタスタジオ」では日本語で楽しめるコンテンツを豊富に揃え、日本発着の国際線には日本語を話す客室乗務員を乗務させるなど、長時間の空の旅を快適に過ごすためのサービスを充実させている。

●問い合わせ先:
デルタ航空予約センター
tel:0570-077733
ja.delta.com

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睡眠環境を向上させた「デルタ・ワン」では、ウェスティンホテルがデルタ航空専用に開発した「ヘブンリーベッド」製品の白い掛け布団とダウンタッチピローを採用している。

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日本発着便全便で、足元のスペースにゆとりのある「デルタ・コンフォートプラス」をメインキャビン前方に配置。シートピッチは最大約10cm、リクライニング角度が1.5倍に。

réalisation:RYOKO KURAISHI 

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