私のニューヨーク、私のスタイル。#03 【NY案内】喧騒から離れながらも、ニューヨークを感じる場所。

フィガロジャポン11月号（9月20日発売）のニューヨーク特集と連動して、マンハッタンの有名店からローカルが集うブルックリンやクイーンズのスポットまで、とっておきのアドレスを紹介する短期連載。

第3回の案内人は、画家としてだけでなく、スナップ写真を中心としたドキュメンタリーフォトグラファーとしても活躍するE-WAXさん。彼が考えるニューヨークの魅力は、「物事に対して、特に人に対しての優しさを教えてくれる」場所であること。そんなニューヨークの温かい一面に触れられる、E-WAXさんお気に入りのスポットを紹介します。

案内人：E-WAX（ペインター、フォトグラファー）

1.マダム・スゥースゥー・カフェ（クイーンズ／アストリア）

仕事の空き時間にノマドワークをする人や、友人とお茶を楽しむ人まで、マダム・スゥースゥーカフェには、朝早くからローカルな人々が集まりだす。「僕にとって、カフェにいる時間はとても大事です。このカフェは家の近くにあり、周りも住宅街なのでとても静か。ゆっくり時間が流れるカフェです。ここの窓際の席からよく写真を撮っています」

カウンター席もあるため、ひとりで訪れる客も少なくない。「テラス席も気持ちいい。コーヒーはもちろん、ペイストリーも充実していておいしいです」。ほかに、ドーナッツプラントのドーナツやサラベスのクッキーも評判だ。

メインストリートから外れた場所に位置するカフェには、ローカルな人々が集う。

夕暮れには日が当たり、思わず写真を撮りたくなる美しさ。人気はクロワッサンとコーヒーのセット。

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2.アストリア・パーク（クイーンズ/アストリア）

マンハッタンのミッドタウンからクルマで25分ほどの場所に位置するクイーンズには、テニスの全米オープン会場を含むもの、マンハッタンの街並みを一望できるところなど、数多くの公園があるが、E-WAXさんがよく足を運ぶのはアストリア・パーク。「家の近くにあり、よく散歩にくる公園です。細長い形で広く川に面しているのですが、上を見上げると大きな橋と線路も通っています。ニューヨークの壮大さを感じられる場所のひとつかもしれません」。

この公園の中でE-WAXさんがよくいくのが、川のすぐそばにあるこちらの隠れスポット。「知っている人もそんなに多くないと思います。ここで何も考えず、日が沈むのをまったりして眺めています」。春にはお花見、夏から秋にはピクニックやバーベキュー、冬には夜景を見に来る人々の姿も。自分なりの楽しみ方を見つけたい。

マンハッタンからイーストリバーを挟んだ場所にあるアストリア・パーク。夏には芝生の上で日焼けをする人々も。

公園にはプールやテニスコート、スケートボード広場も併設されている。

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3.コニーアイランド・ビーチ（ブルックリン／コニーアイランド）

最寄り駅「ウエスト8ストリート=ニューヨーク・アクアリウム」から徒歩5分でアクセスできるコニーアイランド・ビーチ。「ニューヨークといえば、というところなのですが、ここの海はわざわざ行きたいと思う場所かもしれません。気候のいい日に行くとすごく気持ちいいです。夏は週に1回、必ず行っていました」

駅を出たところからもうすでに、「タイムスリップしたかのような感覚」とE-WAXさん。ビーチまでの道中には人気の遊園地「ルナパーク」があるため、常に観光客で賑わっている。「僕の場合、写真を撮ることが目的なので海に入ることはないですが、海辺を端から端まで行ったり来たり、何往復もしています。いろいろなものや人に出くわすので楽しいです」

また、このエリアはグルメスポットとしても名高い。ホットドッグの名店「Nathan's Famous（ネイサンズ・フェイマス）」やスイーツショップ「Williams Candy（ウィリアムズ・キャンディ）」などが、レトロなアメリカンダイナーのようなファサードを施して並び、懐かしくて楽しいムードを醸し出している。

期間限定で10時～18時まで無料開放しているビーチは、ニューヨーカーたちがこぞって集まる夏の定番スポット。

海では家族連れや、ビーチバレーを愉しむ若者の姿も。

E-WAX
ニューヨークを拠点に活動するペインター／フォトグラファー。2015年に福岡「From where I stand」にて個展『New Monochrome』、16年にはニューヨーク・ロングアイランドにて個展『UNTITLED』を開催。
17年8月には東京「KATA Gallery」にて写真家・阿部裕介との二人展『ABOVE YOUR HEAD』を開催。同展に合わせ、写真集『LOVE IS NEXT DOOR』を発売。18年にイタリアのニットブランド「ミッソーニ」の2018年秋冬コレクションでコラボレーションを発表。その後、「1LDK AOYAMA HOTEL」にて個展を開催。同展に合わせ、写真集『LOVE IS NEXT DOOR vol.2』を発売するなど、国内外で勢力的に活動している。