進化する国際都市、ドバイへの旅。#03 いま訪れたい、ドバイの最旬スポット。〈前編〉
Travel 2019.09.26
ドバイの“いま”を感じるには、地元っ子の間で話題のスポットへ足を運ぶのがいちばん。世界のどこよりもスピーディに、壮大なスケールで変化し続けるこの街は、いましか出合えない光景にあふれている。ビーチ沿いの巨大エンターテインメント施設や、遊び心あふれるホテル……未来へと突き進む、ドバイの街のうねりを体感しよう。
世代も文化も超えた、海沿いのエンターテインメント施設。
ラ・メール La Mer
ラ・メールのビーチを楽しむ人々。サンベッドは60AED、サンベッドとアンブレラ、タオルのセットは100AED。空調が利いたデイルームも600AED〜でレンタルできる。
アラビア湾に造られたふたつの人工島、パール・ジュメイラとジュメイラ・ベイの間に、2017年秋にオープンした複合施設、ラ・メール。全長約2.5kmもの敷地内には、ヤシの木が生い茂るビーチ、子どもたちの笑顔が弾けるウォーターパーク、レストランやカフェ、グラフィティに彩られたショップ……どこにカメラを向けてもSNS用の完璧な一枚が撮れそうなこの場所は、まるで施設そのものが巨大なフォトブースのよう!
材木や、ほどよく錆びた金属、テキスタイルなどさまざまな素材感をミックスして、魅惑的なエンターテインメント施設を作り上げている。
フランス語で「海」を意味するラ・メールでは、ビーチを満喫するためのサンベッドや、海に面したデイルームのレンタルも提供。ビーチウエアやサングラスを扱う国内外のファッションブランドのショップが揃い、話題のカフェやレストランも充実。
世界各地に拠点を持つ建築事務所、CallisonRTKLが関わったとあって、あらゆる国籍や世代の人々のニーズを満たしながら、統一感が保たれているのはさすが。若い世代の刺激になるようにとノーベル博物館をオープンしているのも、数々の“世界一”を誇るドバイらしい
ラ・メールの至る所で、さまざまなテイストのミューラル(壁面)アートに出合える。
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中近東と中国の郷土料理が出合ったら。
バド・チャイニーズ Bado Chinese
ラ・メール内のレストランは、和食も含むインターナショナルな顔ぶれ。その中で、中近東と中華のフュージョン料理を提供するのが「バド・チャイニーズ」。
「バド・チャイニーズ」の内装には、店の料理のルーツである中近東と中国の要素が取り入れられている。
創業者であるハン夫妻が1960年代に中近東を旅してその土地と人々に魅せられ、ヨルダンやクウェート、サウジアラビア、そしてアラブ首長国連邦(UAE)にも中華料理を紹介してきたという。そんな創業者の歩みが、店内の壁にもディスプレイされている。
左は牛肉やキャベツ、タマネギなどを中華風チリソースで炒めた「Spicey Mongolian Beef」(58AED)。右の麻婆豆腐「Mapo Tofu」は鶏肉入り(42AED)か牛肉入り(52AED)からチョイス。
中華料理がベースの料理はなじみがあるようでいて、エキゾティックなスパイスが利いて新鮮。でもどれもが互いの文化を引き立て合うかのように自然に調和していて味わい深い。
北京ダックはこんな愛らしい姿に! ホームメイドの中華風バンズ“バオ”にローストした鴨肉とキュウリ、香味野菜をオリジナルの調味料とともに挟んでいただく「Signature Spit Roasted Peking Duck」98AED
フルーツをふんだんに使ったモクテル(32AED〜)など、ノンアルコールドリンクも充実。
手前は季節の野菜を使った焼きそば「Vegetable Fried Noodle」(42AED)。チャーハンも中近東風や台湾のブラウンソースを使ったオリジナルなど、さまざまな種類を用意。
緑茶のケーキにクリームチーズのフロストを施した「Green Tea Velvet Cake」(42AED/手前)は濃厚な味。その奥はクラシックなチーズケーキを中東のペストリー、バクラヴァでサンドした「Baklava Cheesecake」(42AED/中央)とクロワッサンのブレッドプディングにキャラメルやデーツシロップを合わせた「Bedouin Bread Pudding」(42AED/奥)。
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そしてラ・メールに隣接して、地中海のリゾートにインスパイアされたレジデンスやヨットハーバー、ホテルの建設も進行中という。ラ・メールは当分、ドバイのホットな話題の中心であり続けそうだ。
砂丘を思わせるこちらは、「Hawa Hawa」という日本からやってきた遊具。少ない衝撃で高く飛び跳ねられるとあって、子どもたちに人気。奥に見えるのは、サーフマシンやウォータースライドを擁するウォーターパーク。
ミューラルアートはエミラティ(アラブ首長国連邦)らしいモチーフやアラビア文字と、ポップでユニバーサルなイメージのバランスが秀逸。
家族連れも多い。自分の身体よりも大きなライオン形の遊具にまたがった子どもがキュート!
2 A Street, Dubai, UAE
Tel. +971 800-637227
営)ショップ:10:00〜22:00(月〜水、日) 10:00〜24:00(木〜土)
レストラン&カフェ:10:00〜24:00
無休
www.lamerdubai.ae
Bado Chinese
La Mer内
Tel. +971 4-886-0123
https://badochinese.com
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ドバイクリークを望む、ファンキーな新ホテル。
ザビール・ハウス・ミニ Zabeel House Mini
ドバイに数あるホテルの中でもユニークな一軒がここ「ザビール・ハウス・ミニ」。ドバイクリーク沿いに「ザビール・ハウス」と並んで立っており、いずれもホテルというよりコンテンポラリーアートの美術館のような佇まいが特徴だ。
ロビーに置かれた長テーブルとベンチ。シェアオフィスのミーティングスペースのよう。宿泊料は季節により大きく異なるので、公式サイトでチェックしよう。
こちらの「ザビール・ハウス・ミニ」ではよりカジュアルでリーズナブルな滞在が可能。でもリーズナブルだからといって侮るなかれ。部屋は23㎡とコンパクトだけれど清潔で快適、設備も最新のものを備えていて、ジムやサウナ、屋上にはプールまである。
どこかで見たことのあるキャラクターがお出迎え。理由をスタッフに尋ねたら「クールだから」とのこと。彼らが鎮座するのは、オーガニックコットンのリネンに覆われたシモンズのマットレス。天井にはカラフルなドバイマップがプリントされて、楽しい夢が見られそう。
そしてこのホテルの何よりの魅力は、カラフルでポジティブな要素が、旅のワクワク感をいやがうえにも高めてくれること。部屋の天井に広がるポップなドバイ地図、館内の随所に配置されたユーモラスなメッセージやオブジェに囲まれていたら、自然とハッピーな気持ちが湧き上がってくるはず。
しかもここは、アル・ファヒディ歴史地区まで徒歩20分というロケーション。この究極にエクレクティックな体験もドバイならでは!
レストラン「C.U.」の入口。衝立と動物たちがいるのみで、ロビーと緩やかに繋がっている。
「C.U.」は“feel good food”をテーマにしたレストラン。忙しい日々を過ごすゲストが心地よく過ごせるようにとのコンセプトで、内装もビビッドな赤が主役。
朝食も「C.U.」で。パンの種類が豊富!
Al Seef Dubai Creek PO Box 35449, Dubai, UAE
全150室(10室のファミリールームを含む)
ポケットルーム104AED〜、ファミリールーム260AED〜
Tel. +971 4-707-7077
www.zabeelhouse.com/mini
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進化する国際都市、ドバイへの旅。INDEX
#01 ドバイのいまと昔が交錯する、噂の新スポットを訪ねて。
#02 エキゾティックな旧市街で、ドバイの歴史散策。
※1AED(UAEディルハム)=約29円(2019年9月現在)
※ドバイの休日は金曜と土曜です。日曜から1週間がスタートします。
※掲載店の営業時間、定休日、商品の価格などは取材時と異なる場合もあります。ご了承ください。
●取材協力:ドバイ政府観光・商務局
www.visitdubai.com