進化する国際都市、ドバイへの旅。#04 いま訪れたい、ドバイの最旬スポット。〈後編〉

Travel 2019.09.27

ドバイの“いま”を感じるには、地元っ子の間で話題のスポットへ足を運ぶのがいちばん。世界のどこよりもスピーディに、壮大なスケールで変化し続けるこの街は、いましか出合えない光景にあふれている。話題の仕掛け人が手がける舞台を体感したら、スターシェフ自慢の料理を味わいながら余韻に浸ろう。

ドバイの“真珠”がモチーフの、幻想的な舞台。

『ラ・ペール』 "La Perle"

ドバイでの夜のスケジュールにぜひ入れておきたいのが、2017年8月に開幕し、瞬く間に世界のエンターテインメント界から熱い注目を浴びた舞台『ラ・ペール(La Perle)』だ。

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『ラ・ペール』の舞台中央には、水をたたえた大きな穴が。物語の進行に合わせてさまざまな表情を見せる水は、もうひとりの主役といえる。

この作品の芸術監督を務めるのは、世界的に知られるエンターテインメント集団「シルク・ドゥ・ソレイユ」の演出家で、セリーヌ・ディオンの公演『A New Day』をはじめ各地で話題の舞台を手がけてきたフランク・ドラゴーヌ。

1,300席を収容するドバイ初の常設シアターは、何と毎公演270万リットルもの水で埋め尽くされ、その中で並外れた身体能力を持つ出演者たちが圧巻のパフォーマンスを繰り広げる。

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舞台に降り注ぐ水に圧倒される。公演中はスマートフォンでなら撮影OK、というのもユニーク。

“La Perle”とは、フランス語で真珠を意味する。「エキゾティックな旧市街で、ドバイの歴史散策。」で紹介したドバイ博物館の展示にも見られるように、ドバイではかつて真珠の採集が主要な産業だった。その歴史をリスペクトしながら、ドバイの過去、現在、未来を幻想的に、ダイナミックに表現した舞台は、まさにこの場所でしか体感できない唯一無二のエンターテインメントだ。

遅い時間の公演もあるから、早めに食事を済ませて劇場に向かっても、公演を観てからディナーを楽しんでもいい。ディナーとセットのプランも用意されているので、公式サイトをチェックしてみて。

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世界各国から集結した、異なるバックグラウンドと経験を持つパフォーマーたち。芸術監督自らが抜擢したという。

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獅子舞を連想させるキャラクターも登場。オリエンタルな雰囲気が似合うのも国際都市ドバイならでは。

La Perle
260 Sheikh Zayed Road, Al Habtoor City, Dubai, UAE
Tel. +971 4-437-0001
開)19:00〜20:30、21:30〜23:00(火〜金) 16:00〜17:30、19:00〜20:30(土)
休)月、日
www.laperle.com
*チケット料金は季節によって異なります。公式サイトをご確認ください。

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旅するミシュランシェフのグリル料理を堪能。

ブルー・ブラン Bleu Blanc

『ラ・ペール』の劇場があるダウンタウンは、瀟洒なレストランやホテルが立ち並ぶエリアだから、観劇の前後に食事する場所には事欠かない。世界中のグルマンが集まるドバイには、ミシュランシェフが店をオープンすることも多いそうで、ルネッサンス ダウンタウン ホテル ドバイ内にある「ブルー・ブラン」もそのひとつだ。

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店名にも付けられた“Bleu”(フランス語で青)のドアが目印。

ロサンゼルスを拠点に東京やシンガポール、香港にも店を構えるシェフ、デビッド・マイヤーズ氏が手がけるここの看板料理は、薪焼き。キッチンの奥では火が勢いよく燃えて、さまざまな食材がここで調理されていくのを目の前で見られるカウンター席も用意されている。

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フランスのファームハウスをテーマにした、ラスティックで居心地のいい空間。

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シェフのデビッド・マイヤーズ氏はとてもフレンドリー。ロサンゼルスの高級フレンチ「SONA」にて3年連続でミシュラン1ツ星を獲得。東京・丸の内ではスペインのバスクやカタルーニャ地方にインスパイアされた料理を提供する「アドリフト」を手がける。

内装は南仏のファームハウスをイメージしており、現地から調達している食材もあるという。シンプルに素材を生かしつつ、世界を旅してさまざまなインスピレーションを得てきたシェフらしく、意外な食材の組み合わせに遊び心があふれている。

気の置けない人たちと薪の火を囲むように、リラックスしながら洗練された料理とワインを味わいたい。

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料理はすべて「Chef’s Table」(350AED〜)より。ノリで巻いた(!)フォアグラとハラペーニョ、キンカンのマーマレードをトーストしたパンにのせた「Foie Gras」。岩塩の食感もアクセントに

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海外のゲストが宿泊するホテル内のレストランでは、お酒を飲める所も多い。「ブルー・ブラン」はワインの種類がとても豊富。フランス産を中心に、シリアやレバノンなど日本ではなかなか出合えないものも。ぜひスタッフに尋ねてペアリングを楽しんで。

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クリエイティブなキッチンから生まれる料理たち。

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南仏で好んで食べられるというイタリアの伝統野菜ラディッキオと、カキをスイートチリとシェリービネガーで味付けしたシンプルな一品「Persimmon & Radicchio Tardive」。ラディッキオの苦味が心地よい

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バターが香るロブスターのリゾット「Butter Poached Lobster」は人気メニューのひとつ。

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シェフ自ら調理するのを見られる、ライブ感あふれるカウンター席。マイヤーズ氏は忙しく世界を飛び回るが、運がよければ彼自身が腕をふるうのを目撃できる。

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丁寧に薪で焼かれたスズキのグリル「Sea Bass」は甘味があって軟らか。この日はシンプルにミントやイタリアンパセリ、ビネガー、オイルで味付けをしたそう。

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デザートの準備中。薪の火とは対照的な、淡いブルーの炎がきれい。

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完成したデザート「Baked Alaska」。カシスソルベと、スーパーフードのトンカ豆のアイスクリームを包んだメレンゲを、グランマルニエでフランベして仕上げられる。

Bleu Blanc
Renaissance Downtown Hotel, Dubai
Marasi Drive, Business Bay, Dubai, UAE
Tel. + 971 4-512-5533
営)18:00~24:00(月~木、土、日) 13:00~16:00、20:00~24:00(金)
無休
www.bleublanc-dubai.com

【関連記事】
進化する国際都市、ドバイへの旅。INDEX
#01 ドバイのいまと昔が交錯する、噂の新スポットを訪ねて。
#02 エキゾティックな旧市街で、ドバイの歴史散策。
#03 いま訪れたい、ドバイの最旬スポット。〈前編〉

【基本情報】
※1AED(UAEディルハム)=約29円(2019年9月現在)
※ドバイの休日は金曜と土曜です。日曜から1週間がスタートします。
※掲載店の営業時間、定休日、商品の価格などは取材時と異なる場合もあります。ご了承ください。

●取材協力:ドバイ政府観光・商務局
www.visitdubai.com
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