なぜいつも同じ場所に......大人ニキビの撃退法とは?
Beauty 2018.07.25
軟膏や抗菌ローションを塗って入念にケアをしているのに、どうしていつも同じ場所にニキビができてしまうのか? パリの皮膚科医ニナ・ルース氏が、その原因を明らかにする。
日頃の生活に問題あり?大人ニキビが再発する理由には、毎日の習慣が大きく影響すると言われている。 Photo:iStock
毎月げんなりしてしまうのが、ニキビの再発。一生懸命ニキビを消そうとあらゆる手を尽くし、お肉もなるべく摂取しないように我慢して、ようやく治まってきたかと思えば、まるで呪いのごとく再び出現するニキビ……これが大人ニキビの悪循環の始まりなのだろうか? 心配は無用。大人ニキビは、対処法によって回避することができる。
25歳〜40歳の女性のふたりにひとりが抱える悩み
「25歳〜40歳の女性のふたりにひとりは、大人ニキビに悩んでいます」と、皮膚科医のニナ氏は説明する。再発するニキビは、一般的に顔の唇より下のゾーン、下顎から耳のあたり、また首の上部に現れる。「いつも同じ場所に、同じニキビができると感じるのは、ニキビ跡が残っている箇所を触ったり、また汗をかいたり、不規則な食生活をすることによって、その傷跡が炎症を起こすからです」とニナ氏は解説する。
とくに月経の時期には、繊維状の膿となって再び出現する傾向がある。その理由は、ニキビが皮膚を内側の深くまで傷つけてしまうから。白い吹き出物と違って、器用に取り除くことができない。「いちばん大きいニキビ(直径2〜3cm)になると、手術による治療が必要になる場合があります。小さいニキビであれば、皮膚科医が適切な対処法を提案してくれます」
治す前に予防が大事
ニキビの再発を防ぐには予防対策が重要だ。「まず根本から原因を取り除く対処をしましょう」。はじめにタバコやお酒、脂の多い食材、人工調味料を使った食事は制限しよう。「20代後半を過ぎると、最も大切なのは健康管理です。特にストレスや環境汚染にさらされている人は、それだけでニキビの原因になります」。ホルモンバランスやピルの使用に関係しているかどうかが心配な場合は、婦人科医に相談しよう。
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ニキビを撃退するために取り入れるべき習慣
被害を最大限に抑えるためには、肌のケアを習慣づけることが大切。まず第一に、きちんと正しい方法でクレンジングをすることだ。「敏感肌で炎症を起こしやすい方は、クレンジングウォーターより肌にやさしく、乳液タイプより油分の少ないムースタイプのメイク落としを使用してください」とニナ氏はアドバイスする。またニキビの再発を促進するのは、メイクのせいではない。「コンシーラーを塗ること自体は、症状を悪化させる原因ではありません。その代わり、メイクに使用するブラシは15日ごとに洗浄し、菌を繁殖させないようにしましょう」
次に大事なのが、ニキビ予防のケアを欠かさないことだ。ドラッグストアで手に入るようなものでかまわないので、毎晩ニキビができやすいゾーンにケア用品を塗布しよう。「もちろんすぐに奇跡を起こすようなケア用品などないかもしれません。結果が出るまで時間がかかるかもしれませんが、定期的にケアを続けることで違いに気付いていくでしょう。ニキビの再発が少しずつ減り、効果が現れるようになります」。ただ同時に気を付けなくてはならないことは、「なんでもかんでもケア用品を一度に塗らないことです。皮膚の表面に傷跡が残ってしまう可能性があります」。ケア用品はひとつに絞り、1日に3〜4回塗るようにしよう。
また並行してオススメなのが、1週間に2回、クレイパックやカーボンパックを心がけること。パックにより毛穴が清潔に保たれる。さらに寝る前に、ニキビのできた箇所にクルミほどの量の歯磨き粉を塗ったり、朝目覚めた時に、ティーツリーやラベンダーのエッセンシャルオイルを塗ったりするのも効果がある。きちんとしたケアを習慣付けることが、ニキビ再発を防ぐための鍵だ。
texte : Marie-Caroline Bougère (madame.lefigaro.fr), traduction : Sawako Yoshida