足裏から、美ボディ計画始めよう! 何気ないそのクセが、足のシルエットを決める!
Beauty 2019.11.13
私たちのボディラインは、毎日の何気ない動作のクセによって形作られる。現代女性に多い足のラインの傾向と、その背後にある習慣とは? 身体を観察し、本来あるべき形に整える「ボディコンディショニング」のトレーナー、本田紀子さんに教えていただきました。
本田紀子
コンディショニングトレーナー
フィットネスインストラクター時代、運動生理学や機能解剖学、脳科学に基づいて身体を見つめ、整える「コンディショニングメソッド」に感銘を受ける。現在は日本コンディショニング協会認定講師として、多くの方の健康サポートに尽力している。
9割の人は、足を正しく使えていない!?
脚のシルエットは、歩行や座った時の姿勢に左右されるもの。脚を閉じてまっすぐ立つと、普段は気付きにくい身体のクセが明らかになるという。
「脚は本来、足指の第二指と膝、そして腰骨がまっすぐ一直線になっています。その正しい姿勢で立てる方は、残念ながら全体の1割くらいでしょうか。特に女性は股関節が内向きに回転した『O脚傾向』の方が目立ちます」(本田さん)
あなたはきちんと立てている? まずは直立姿勢を観察。
脚を閉じてまっすぐ立ってみよう。膝、ふくらはぎ、くるぶしの3点がつくのが正しい脚のライン。普通に立っている時にはわからなかった、身体のクセが明らかに?
股関節が内側に回転し、爪先が内側に向いた「O脚傾向」にある。
【ふくらはぎがつかない人は……?】
膝が外回りに向き、膝下にねじれが生じて、爪先が外側に向きやすい。
【くるぶしがつかない人は……?】
足のアーチが崩れ、身体の外側に体重が乗りやすく、小指が曲がりやすい。
脚の内側の筋肉を使わず、外側の筋肉ばかりを酷使していると、ももが外側に張り出したり、お尻が大きく見えてしまうことも。股関節にねじれが生じていると、腰まわりの血流が滞り、冷えや生理不順といった悩みも生じる。
「脚のシルエットがゆがんでしまうのは、間違った立ち方や座り方を繰り返した結果です。日本人が着物で過ごしていた時代は、日常的に脚を閉じ、おのずと内ももの筋肉を使う習慣がありました。しかしパンツやスカートスタイルが一般的になったいま、内ももの筋肉が使えないO脚傾向の方が増えたように思います」(本田さん)
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5本指と足裏で、しっかり大地を踏みしめよう。
動作の基本となる正しい姿勢で立つためには、足裏でしっかり地面を踏みしめることが大切。「足の指は本来、1本1本の間に隙間がありますが、先端の尖った靴ばかりを履いていると、足の指同士がくっつきやすくなる。また爪先が外側や内側に向いていたり、片方に重心があると、バランスが不安定になります」(本田さん)
足裏のココで接地!
5本の指に加え、下のイラストで印をつけた指の付け根全体で接地するのが理想。しっかり地面が踏みしめられて、バランスも安定する。「この部分に体重が乗らないと、指先で踏ん張ってしまうなど、足裏が不安定に。その結果、脚の筋肉が張り出したり、指が曲がったハンマートウになってしまうこともあります」(本田さん)
足指を正しい位置に整え、足首を柔軟に保つために “コンディショニング” を取り入れてみよう。
足裏を正しく整える「足首グルグル」コンディショニング。
- 片足を伸ばして座り、もう片方の足を90度に曲げて軽く上にのせる。足指1本1本の間に手の指を入れて、しっかり組み合う。足指の根元まで手の指を入れ、がっしり組むのがポイント。
- 足首にもう片方の手を軽く添えたら、円を描くようにゆっくり足首を回転させていく。目安は1日100回だが、外回り、内回りそれぞれ可動域が広がったと感じるまで回して。反対側の足首も同じように回転しよう。
「室内にいる時に、スリッパではなく『草履』を履くのもひとつの手です。鼻緒の部分で指を固定し、足裏の中心軸を安定させたうえで、足裏を正しく接地して歩くことができます」(本田さん)。普段パンプスを愛用している方は、ぜひお試しを。
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長時間のデスクワークに注意して!
日中はPCと向き合い、デスクワークをしている女性も多いのでは……? 脚の動作は本来、股関節から太もも、膝下の筋肉すべてが連動して叶うもの。「椅子に座った姿勢は、膝を長時間曲げたまま、股関節から太ももにかけての筋肉を使うことなく、膝下だけがぶらぶら動く状態なんです。その結果、膝が曲がったままになったり内ももの筋力が低下して、脚にねじれが生じやすい」と、本田さん。まっすぐ立った姿勢でも、膝が伸びきらない人は要注意。長時間デスクワークをする女性は、下記のコンディショニングを取り入れよう。
足の動きを整える、「クルクル・トントン」コンディショニング。
- 片足を前に伸ばして床に座り、ひざ下に丸めたフェイスタオルを添える。伸ばした足の太ももに両手を添え、かかとを支点に左右にクルクル回す。足先だけでなく、股関節から足全体をゆっくり動かすのがポイント。
- 両手をひざの横に添え、ひざを持ち上げトントンと上下に動かして、ひざをやさしく床に打ち付ける。習慣的に行うことでひざが伸び、本来あるべき位置へと整う。
座った時に足を組んだり、猫背のほうが楽な場合も、足のシルエットにゆがみが生じている可能性が。「背筋を伸ばし、骨盤を立てて座ると、おのずと両足がピタッとくっつきます。座った時に足が開いてしまうなら、バスタオルを巻いて骨盤をサポートするとよいでしょう」(本田さん)
巻きタオルで骨盤をサポート。
- バスタオルをクルクルと巻いて、端の部分を少しだけ残す。
- 椅子の上に端の部分を敷き、背もたれに巻いた部分を添わせ、その上に腰掛ける。骨盤が立つのをサポートし、背筋が伸びて脚が閉じやすい。
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足裏とすねの保湿も抜かりなく。
保湿は足の筋肉と関係なく思えるけれど「実はとても大切です」と、本田さん。
「筋肉は、使いすぎても使っていなくても硬くなります。筋肉が硬くなると血流が滞り、周辺の皮膚が乾燥しやすくなる。しなやかな動作をサポートする意味でも、すねや踵は保湿してあげましょう」(本田さん)
特に足裏は「感覚神経」が集中するエリア。角質の肥厚や魚の目、タコがあると、身体に感覚がうまく伝わらず、バランスが取りにくくなることも。「足裏や踵は角質をケアし、オイルやバームで常に柔らかく保って。しっかり大地を踏みしめることに繋がります」(本田さん)
東京都港区南青山2丁目19-3 サザン キャッスル ビル B1
tel:03-5786-9357
診)10時~22時(火~金)、10時~20時(土)
休)日、月
https://naturalmuscle.jp
※祐天寺、桜新町、恵比寿、三軒茶屋、日吉にも店舗あり
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illustrations:NAGISA HAMADA, réalisation:NAMIKO UNO